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2017-05-27 22:56:00

今回は、「ウエンディズ」の「商品に対する競争戦略」について、紹介しましよう。

 

個性化戦略(11

 

(5)商品に対する競争戦略

 

① リミテッド・アイテム

 最近でこそチキン・サンドとかフィッシュ・サンドとかがメニュ-に加わったが、そもそも「ウエンデイズ」の商品は、ファ-ストフ-ドの原点である「リミテッド・アイテム」である。

「マクドナルド」の出発点がハンバ-ガ-と、そのハンバ-ガ-にチ-ズをはさんだチ-ズバ-ガ-の2品であったのと同じように、「ウエンデイズ」の商品はハンバ-ガ-とハンバ-ガ-のパテを利用したチリといったように、きわめてシンプルなメニュ-なのであった。

 「ウエンディズ」の創業当時は、どこのハンバ-ガ-のチェ-ンも競争上メニュ-のアイテムを増加させている中で、ファ-ストフ-ドの原点にもどりマ-チャンダイジングを行った。

しかも、主力商品は、たったの1品種なのである。主力商品のハンバ-ガ-は種類こそシングル、ダブル、トリプルの3品目であるが、ハンバ-ガ-のパテは1枚の重量がクォ-タ-ポンドで、シングル1枚、ダブルが2枚、トリプルが3枚といったように、きわめて単純なもので、この他にチ-ズをのせるアイテムがあって6種類の商品構成であった。

 創業当時は全部のチェ-ンのメニュ-は、多様化が当たり前であったので果たしてこのような単純なメニュ-で、競争に対抗していけるかどうかが危ぶまれた。

しかも、どのチェ-ンの主力商品は、ハンバ-ガ-・パティの重量は1/10LBであるのに対して、「ウエンディズ」は1/4LBだけで敢然とチャレンジしたのであった。創業者のト-マスは、この意思決定を行うにあたっては相当苦悩をしたが、本物のハンバ-ガ-を売り物にするために、訴求対象をヤング・アダルトに絞り込むことによって解決したのであった。

 

② オ-ダ-・メイド・ハンバ-ガ-

 「ウエンディズ」のハンバ-ガ-は「オ-ダ-・メイド・ハンバ-ガ-」といわれているように、お店でお客様が商品をオ-ダ-されるカウンタ-には、「Made to order 256

way your choice」と書かれていた。

 その下には、「コンディメント」として、ケチャップ、オニオン、マスタ-ド、ピックルス、レタス、トマト、マヨネ-ズ、レリッシュと8種類が明記されており、お客様のお好みにより、これら8種類の中から組合せの選択ができるので、全部で256種類のチョイスとうたっていて、たった8種類のコンディメントで、ものすごくバラェティに富んでいるように思えた。

 このオ-ダ-・メイド・ハンバ-ガは、なにも「ウエンディズ」が最初に展開したのではない。「バ-ガ-・キング」は、「Have it your way」、「ワタバ-ガ-」が「All the way or just to your order」と言ったように、他のチェ-ンもすでに展開こそしていていたが、そのレベルは「差別化戦略」の程度であった。

「ウエンディズ」は、最初からコンディメントのチョイスのシステムを採用していて、しかも他社を圧倒するくらいに「明確な競争戦略」として確立しているのであった。

 

③ オ-ルド・ファッション・ハンバ-ガ-

 創業者のト-マスは、高品質のハンバ-ガ-のイメージづくりをするために、「オ-ルド・ファッション・ハンバ-ガ-」とテ-マをつけ、その後彼の2番目の娘の名前をとって、「ウエンディズ」とチェ-ン名を決めた。

 そして、「より本物なもの、より自然なもの」を追求することによって、人々がいま食生活の中に求めているものを提供できると信じ、「ホット・アンド・ジュ-シ-」をうたい文句として、これを提供できるシステムを開発した。

 

④ ホット・アンド・シュ-シ-

 「ウエンディズ」が、「ホット・アンド・シュ-シ-」を追求できたのは、どこのハンバ-ガ-のチェ-ンも冷凍のハンバ-ガ-・パテを使用しているが、「ウエンディズ」は、冷凍のパテを一切使用しないで、特別にパックされたフレッシュ・ミ-トが各店に配送され、各店舗でその日に使用される分量だけを、各店に設置されているハンバ-ガ-・パテ・メ-キング・マシ-ンでパテを成型している。

 こうして、店で毎日成型されたハンバ-ガ-・パテは、あらかじめお客様の来店数を予測し、グリドルで焼きながら来店をお待ちしている。また、このグリドルでの焼き方は、「ホット・アンド・ジュ-シ-」を保つために、グリドルの温度は華氏で250度であり、他のハンバ-ガ-・チェ-ンより約100度低いのも、「ウエンディズ」の大きな特色である。

 そして、お客様がご注文をされると、たちどころにバンズの上に焼き立てのハンバ-ガ-・パテをのせ、しかもお客様のお好みのコンディメントをのせてくれて、商品をサ-ビングしてくれる。

 これだけの応対で、お客様のご注文を伺ってから、商品がお客様の手に渡るまでの時間は、たったの30秒であるから驚かされてしまう。しかも、うたい文句通りに「ホット・アンド・ジュ-シ-」の商品が提供されるから、人気が沸騰するのは当然であった。

 そして、「ウエンディズ」では、他のハンバ-ガ-・チェ-ンのように、あらかじめ商品をパックして保温器に保管せず、グリドルで焼き上がったばかりのハンバ-ガ-・パテをバンズの上にのせて、すぐお客様にサ-ビングしていることが最大の秘訣である。

 他のハンバ-ガ-・チェ-ンもハンバ-ガ-を商品化してから、約10分間を経過すると廃棄処分にしているが、それでもその間の品質劣化はいなめないので、この点でも「ウエンディズ」は優位に立った。

 「ウエンディズ」のハンバ-ガ-・パテは、焼き過ぎが発生する率は高いので、「ウエンディズ」では、これを廃棄するのでなく、チリ・メニュ-に使用していて、ロス率の上がることを防止している。

 

 

 

 

 


2017-05-27 22:54:00

2017/05/25(木)

日本食ゼン、タイ東北料理店を買収

日本食レストランを展開するタイのゼン・コーポレーション・グループは24日、東北料理店「タムムア(Tummour)」を買収したと発表した。レストランのバリエーションを増やし、既に周辺国に進出している同店を通じ、海外事業を強化する。

タムムアは、1989年創業。タイで133店とラオス、ミャンマー、カンボジアで計5店を展開している。ゼンのサカノン最高経営責任者(CEO)はタムムアの買収について、「日本料理だけでなくタイ料理も取り扱うことで事業基盤が強固になる。さまざまな需要を取り込み、フランチャイズ(FC)で出店ペースを加速したい」と抱負を述べた。今年はタムムアを国内で27店、海外で5店出店する。

ゼンは、タムムア、日本料理店「ゼン(ZEN)」「アカ(AKA)」「オンザテーブル」など計12ブランドを展開している。

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東北料理店の買収を発表したサカノンCEO(中央)=24日、バンコク(NNA撮影)

 


2017-05-27 22:52:00

2017/05/22(月)

石川県、8社が海産物などを売り込み

石川県の企業8社による「石川フェア」が19日、マレーシア・クアラルンプールの伊勢丹KLCC店で開幕した。海産物や菓子、みそなどの名産品が並んだ売り場では、地元のマレーシア人客が思い思いの品を買い求めた。

石川県の企業有志がマレーシアで県産品プロモーションを行うのは、今年で3回目。

ブリのたたきなど海産物加工品を取り扱う宮商(金沢市)、金沢豆冨(同)、海道物産(同)、和菓子の中田屋(同)、揚げ物の笠井食品(同)、みその高澤醸造(羽咋市)のほか、加賀麩の不室屋(金沢市)、金沢流鶏の唐揚げの鳥珍や(ちょうちんや、同)の2社が初出展した。

不室屋営業企画室の矢崎めぐみ氏によると、同社が海外のこうした催事に出展するのは初めての試み。矢崎氏は、「今後の海外での販売開拓に向けて、今回は現地の反応を見ていきたい」と話した。初出店の鳥珍やは、金沢のしょうゆを使った鳥の唐揚げを販売。鳥珍や片町本店の木橋範久店長代理は、「試食をした現地の買い物客からは、少し塩辛いという反応があったので、基本のたれの味付けをベースに、照り焼き風の甘みのある味付けにするなど、試行錯誤しながら販売している」と話した。

マレーシアでのプロモーション参加が4回目となる宮商の釜親良裕常務によると、毎年の出展を待ちわび、キロ単位でふりかけやわかめを買い求めていく常連客も増えているという。カニやカキなどの海産物を販売する海道物産のブースで蒸しガキを買い求めた華人系の家族連れは、「新鮮で、おいしい」と北陸の味に舌鼓を打っていた。

石川県シンガポール事務所の田原雅比古所長は、「飲食店への日本酒や海産物などの売り込みに加え、こうしたフェアで石川県の知名度を高めたい」と意気込んだ。「石川フェア」は29日まで開催される。

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石川県の特産品を試食するマレーシア人消費者=21日、クアラルンプール(NNA撮影)

 


2017-05-27 22:50:00

2017/05/22(月)

ラーメン店チャブトン、3~5年で店舗倍増

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出店ペースを加速する方針を示したポン氏=19日、バンコク(NNA撮影)

タイの流通大手セントラル・グループ傘下のファストフードチェーン運営会社セントラル・レストランズ・グループ(CRG)は19日、ラーメン店「CHABUTON(チャブトン)」の総店舗数を3~5年以内に現行比2倍の30店とし、同ブランドの年商を4億~5億バーツ(約13億~16億円)に引き上げる目標を打ち出した。

現在の店舗数はバンコク14店、北部チェンマイ(セントラル・フェスティバル・チェンマイ)1店の計15店。今年はバンコク・サムヤンの商業施設「チャムチュリー・スクエア」とセントラル百貨店ラマ2世通り店の2カ所に新規出店する。その後も首都圏を中心に年2~3店のペースで増設を続ける。

チャブトンのポン副社長によると、昨年のチャブトンの売上高は2億5,000万バーツで、今年の増収率目標は10%。1~4月の売り上げは既存店舗の改装などが響いて前年同期並みにとどまったが、6月に大幅なメニュー刷新を予定しており、後半に巻き返しを図る。目玉メニューの「和風コンソメラーメン」は既に試験販売を開始した。

昨年の国内ラーメン市場は31億3,500万バーツ規模。今年は前年比5~10%成長する見通し。


2017-05-27 22:49:00

2017/05/22(月)

日本産パック飯輸出拡大へ、上海に発信拠点

日本貿易振興機構(ジェトロ)は19日、日本産包装米飯(パックご飯)の情報発信拠点を上海市の百貨店・上海梅竜鎮伊勢丹に設け、オープニングイベントを開いた。日本産包装米飯の魅力を現地の消費者にアピールし、中国向けの輸出拡大を目指す。

日本の農林水産省によると、中国の米の消費量は年間1億5,000万トンに上り、中国向けの米輸出は日本農業にとって重要テーマになっているという。ただ、輸出には中国が指定した施設で精米を行うなど規制があり、こうした規制を受けない包装米飯の輸出拡大に期待がかかっているという。

情報発信拠点は同百貨店の地下1階に設け、日本産包装米飯の品質や利便性、販売店舗などに関する情報を提供する。

19日のオープニングイベントでは同省食料産業局の井上宏司局長があいさつし、「電子レンジで温めてすぐ食べられる包装米飯を通じて、日本のお米のファンになってもらいたい」などと述べた。

会場では、山形県や富山県などで生産された米を原料とする包装米飯の試食が行われたほか、食材でアニメなどのキャラクターをかたどる「キャラ弁」と呼ばれる弁当の作家を招いて、包装米飯を使ったキャラ弁の実演や展示が行われた。

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日本産包装米飯の魅力をアピールしたオープニングイベント=19日、上海市

 


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