支援事例
- 2025-05(1)
- 2025-03(2)
- 2025-02(2)
- 2025-01(2)
- 2024-12(2)
- 2024-11(2)
- 2024-10(2)
- 2024-09(2)
- 2024-08(2)
- 2024-07(2)
- 2024-03(2)
- 2024-02(2)
- 2024-01(2)
- 2023-12(2)
2025/03/26
県連合会 相嶋達也(失敗、歓迎されるべき)

「失敗、歓迎されるべき」
組織づくりは人づくり。
県商工会連合会では、将来を担う新任職員がスムーズに成長し能力を発揮できるよう、環境を整備している。
「テーマは『いち早く失敗を経験してもらうこと』だった」。
本年度、新任職員研修を担当した同連合会係長の相嶋達也(42)は、こう振り返った。
同連合会は本年度、新任職員研修を一新した。
それまで1日半程度の日程で実施していた研修を、10日間にまで大幅拡大。
カリキュラムも、ビジネスマナーや税務に関する基礎知識といった一般的なメニューに加え、経営者との具体的な「やり取り」を想定した模擬面談や、商工会が抱える課題を共有して深掘りするグループワークなどを初導入した。
相嶋の肝いりで盛り込まれたのが模擬面談だ。
支援先の経営者に扮した先輩職員が、新任職員に対して現場でありがちな無理難題を要求。
当然、新任職員は返答に窮する羽目に陥るが、あえて「失敗」を誘発することで対応方法を学んでもらう。
商工会の主な業務は、地域の中小企業や個人事業主の経営支援。
ビジネスに生活をかけている経営者にとっては、担当の商工会職員がベテランでも新人でも求めるものは変わらず、新人だからと大目には見てもらえないケースもある。
「新人が取り返しのつかない失敗をしないよう、前もって失敗する場が必要と考えた」と話す相嶋。
新人にとってゼロとイチの違いは大きい、との認識を示す。
「他県に比べ、新任研修に組織として力を入れている」(商工会関係者)と評価されている同連合会。
新任研修の強化は組織力の底上げに通じ、さらに支援先企業の発展にもつながる。
※2025年3月26日(水)の長崎新聞にて掲載されております。