支援事例
2024/11/27
平戸市商工会 山口幸治(岩野上醤油醸造場)
【思いを形にする後押し】
岩野上醤油醸造場
漁業の町として知られる平戸市・生月島。
今年9月末、島のある小さな商店が、自家製の惣菜を買い求める地元のお年寄り十数人でにぎわっていた。
「この日も、惣菜がすぐに完売。『お店ができて助かるよ』『ありがとう』って、毎日のように言ってもらえるんですよ」。
商店を運営する醬油メーカー「岩野上醤油醸造場」(平戸市)の代表・岩野上康介(64)の妻聡美(57)が、そう言ってにっこりと笑った。
商店がある地区では近年、少子高齢化を背景に、食品スーパーなどの小売店が相次いで閉店。
車を持たないお年寄りも多く買い物難民が発生し、問題化していた。
問題解決に向け立ち上がったのが岩野上醤油だ。創業100年を迎える老舗で、生月島地域のシェアはほぼ100%。
地元住民の支えがあり長年、営業を続けてこられたという感謝の気持ちが強く、地域貢献の一環として食料品などが一通りそろう商店新設を決断した。
だが、実行するとなると、それなりの投資は避けられない。資金にそれほど余裕もない。
地域課題解決に絡む補助金があることも知っていたが独力で事業計画や思いをまとめる自信はない。
そこで平戸市商工会次長の山口幸治(55)を頼った。
山口は同社の理念に共感。一方で、無条件に支援に乗り出すのではなく、まず冷静に本業の経営状況を分析。
一定のリスクは負えると判断したうえで、同社の思いも大切にしながら補助金申請書の作り込み作業などをサポートした。
補助金は無事採択され、商店は2023年8月、オープンした。
聡美が振り返る。「山口さんには私たちの思いを丁寧に汲み取り、形にしてもらいました。本当に感謝です」
※2024年11月27日(水)の長崎新聞にて掲載されております。
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企業の情報
「岩野上醤油醸造場」
所在地:859-5705 長崎県平戸市生月町舘浦112
TEL:0950-53-1016
FAX:0950-53-3116
代表:岩野上康介
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