【地域の雇用、技術守る】 

株式会社太賀

国内企業の９９％を占める中小企業。

地域経済の担い手として欠かせない存在だが近年、後継者不足が深刻化している。

廃業の増加に伴い貴重な雇用や技術が失われることを防ぐため、

商工会では後継者に経営のバトンをつなぐ「事業承継」にも力を尽くす。

建設業の「㈱太賀」（長崎市）社長の田添和也（４２）は２０２３年夏、

実父が個人事業主として手掛けていたコンテナを活用したトランクルーム事業を引き継いだ。

事業承継は、経営者が一生に一度、経験するかどうかという一大イベント。

ノウハウも経験も無く、何をどう進めればいいのか分からない点で田添も例外ではなく、

長崎市北部商工会がサポートを担った。

同商工会では、引き継ぐ資産やその価値の確認、加入していた共済の取り扱い、

廃業に関する手続きなどを、税理士とも連携しながら支援。

同社は「私たちだけでは、絶対に無理な作業だった」と振り返る。

一方で、バトンを手渡す方も受け取る方も、

それぞれ様々な思いを抱いているのが承継の難しい部分でもある。

同商工会では、事務的に作業を進めるのではなく、

両者の心情にも配慮しながら取り組みを推進した。

そして、「承継を機にコンテナを利用した新ビジネスに挑戦したい」という

田添の思いを形にするため、

同商工会では、地域活性化を視野に創業希望者らを対象としたレンタルルーム開設案を提示。

このアイデアが事業化され、問い合わせや見学希望者も増えている。

 承継後も同商工会主事の田口奈苗（２３）が認知度アップなどの面で支援を続けており、

承継に伴う事業多角化で経営力が高まった同社の飛躍に期待がかかる。

 ※２０２４年８月１４日(水）の長崎新聞にて掲載されております。 

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企業の情報

「株式会社太賀」

所在地:851-3102　長崎県長崎市琴海村松町717－6

TEL：095-844-0827

代表：田添和也

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長崎市北部商工会ホームページ

https://www.shokokai-nagasaki.or.jp/nagasakihokubu/