製品は教科書でできている!?
2024-03-10 10:53:00
線対称
小学6年生で対称図形を習います。
一本の直線を折り目にして、その折り目の両側の図形がぴったりと重なり合う場合、
その図形は線対称となります。
上の段の図形と下の段の図形は算数的に言うと線対称なのですが、実際に製品を作
るとなると意味合いが少し異なります。(今回縦の寸法については省略しています)
上の段の図形の場合、必ずしも出来上がった製品は線対称でなくても公差範囲であ
れば合格品になります。
ところが、下の段の図形の場合は設計者さんが、穴は製品の中央を基準にセンター
振り分けをしてほしいという意味合いが込められています。
上段の図形は必ず右側から測定した寸法を基準に製品を作ることが考えられていて、
下段は中心を基準に製品を作ることが求められます。
実際の加工となると、どちらの場合もレーザ加工機やパンチングプレスで加工すると
同じものが出来上がるのですが、私たち加工業者は設計者の意図をくみ取って作る必
要があるので寸法の取り方は重要になります。