園だより

2023-07-31 14:10:00

お泊り保育 消防団との交流 夏まつりに向けて

 体が焦げるような日差しが続き、「酷暑」では表現し切れないと感じる暑い日が続きます。そんな中、7月14日から15日にかけて、過去3年間実施できなかったお泊り保育を行いました。卒園児に保育園、こども園時代の思い出を尋ねると、必ず出てくるのがこのお泊り保育です。友だちと共に園で一晩を過ごすことは、子どもにとってわくわくする冒険であり、それを成し遂げた達成感は、何事にも代えられないものになります。今回も、一晩明けた2日目の年長の子ども達の自信に満ちた表情が、それを物語っていました。

 29日には消防団との交流会がありました。これは、日頃地域の安全安心を守るために消防団として活躍している団員の雄姿を、子どもたちに見てもらい、未来の消防団員を育てる狙いもあり、平成25年に始めたものです。同時に水浴びをすることで、夏の暑さを吹き飛ばす時間でもあります。今回も、お父さん団員が多数駆けつけて、操法を披露し、子ども達にかっこいい姿を見せてくれました。災害はいつ起こるか分かりませんし、いざ起きた場合一人ではどうにもなりません。日夜地道に訓練し、地域を守っている消防団に感謝するひと時ともなりました。

 さて、8月26日に「第5回寺前広場こどもなつまつり」を開催します。主催は夏祭り実行委員会で、こども園の父親の会が中心となっています。先日より、運営スタッフのお願いをしていますが、安定した運営には程遠い状態です。お父さん方、是非とも力を貸していただけないでしょうか。子ども達にわくわくする体験をさせたい、喜んでもらいたいというのが、私たちの願いです。当日の朝の準備、そして祭りのスタッフが足りません。祭りに参加されるのであれば、1時間だけでもお手伝いいただけるとありがたいです。是非ともご協力いただきますようお願いいたします。

2023-07-24 18:06:00

わたしたちが目指したい社会と環境構成

わたしたちが目指したい社会と環境構成

 昭和の高度成長期には、指示通りに行動し指示以外のことはしない人間を育てる画一型の教育が行われてきました。

 しかしこれからの時代は、変化の激しい予測不可能な社会です。指示通りに行う仕事はAIが行い、人間に残される仕事は創造性と柔軟性が必要な仕事や、複雑なコミュニケーションが伴う仕事です。子どもたちは、これから過去の経験では解決できない課題と向き合うでしょう。社会は大きく変化しています。保育者は自分か受けた画一的な教育とは違う保育を創り出す必要があります。

 20172018年に改訂された「学習指導要領」は、幼児期から高等教育まで教育課程全体を通して育成をめざす資質・能力として三つの柱を示しています。

 

1.何を理解しているか、何ができるか。

  生きて働く「知識・技能」の習得。

2.理解していること・できることをどう使うか。

   未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成。

3.どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか。

  学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等」の涵養

 

要領に示される学習者の要はとても主体的です。このような資質・能力を育むには、保育者の指示通りに行う活動中心から、環境に対して子どもが働きかける主体的な活動を中心にする必要があります。

 

乳幼児期の学び

幼児教育といえば、体操教室、音楽教室など、小学校のような教室のイメージをもつ人も少なくありません。しかし、乳幼児期は、学童期とは異なる発達段階にあり、学童期とは異なる学習経験が必要です。

乳幼児期の効果的な学びは、情緒と体の安定が基礎であること、身体と感覚を使った体験による学びであること、自発的に始まり環境との関わりによる学びであること、抽象化された教材(教科書や視聴覚教材)よりも、自然や物、人など具体物による学びであること、状況の中での学びであること、子どもが必要に応じて学ぶことといえます。

そのために乳幼児期は、遊びを通した教育を行い、保育者は環境を構成して子どもの豊かな体験を支えます。ただし、保育所・幼稚園、認定こども園での遊びは、完全に自由な遊びではなく、保育者の意図に支えられ、保育者が行う環境構成に影響を受ける遊びです。

遊んでばかりでは、小学校で机に座ることができるか心配する保護者もいることでしょう。実は逆で、のびのびと遊び、情緒と身体が安定した子どもは、意欲的に学習に取り組むことができます。教科書を広げる、字を書く、消しゴムで消すといった行動にも、安定した身体と調整能力が必要です。自分で状況を判断し行動する主体的な生活態度と、わからないことを人に尋ねるコミュニケーション能力を身につけている子どもの場合、園と学校の文化の違いは問題になりません。

乳幼児期には、学童期以降の抽象的な概念の学習を行う前に、抽象的な学習の土台となる遊びと生活の体験を積む必要があります。たとえば、小学校以降の計算や応用問題、文章を使って表現する算数を理解するには、乳幼児期に豊かな数量体験を積み、思考力や表現力の基礎を培うことが大切です。保育者は、子どもたちが遊びや生活の場面で、重さや広さ等を身体で感じる体験や、分ける、比べる、順序づける等の体験を積むことができるように環境を構成します。

  (環境構成の理論と実践 保育の専門性に基づいて/高山静子著より)

 

2023-07-03 14:08:00

つぶやき(R5.7)

ばら 

アイスクリーム屋さんごっこ

子1:「おいしい!」

保:「一口ちょうだい?」

子1:「だめー。」

保:「たべたかったなあ。」

子2:「明日買おうね。」

 

年少

♪せっけんさん

子:「先生、おうちで石鹸さんの泡で手あらったよ。お母さんのいい匂いがしたの。」

 

おじぎ草

子1:「これ、触ってごらん。こんにちはってするよ。」

子2:「あ!本当だ!こんにちはー。」

 

年中

赤ちゃんをあやしながら

子:「♪○○ちゃん♪○○ちゃん♪タンタタン。 あ! ○○ちゃん、笑った!」

保:「歌うの、上手だね。」

子:「うん。だって、赤ちゃんの時、パパに歌ってもらったもん!」

 

かたつむり

子1:「かたつむり、いないね。」

子2:「おうちに帰ったんだよ。」

子1:「え?おうちってどこなの?」

子2:「雨の日に出てくるから、お水が好きじゃん。だから、川の中じゃない。」

 

カミナリ

子1:「ゴロゴロ、かみなり様、怒ってる。」

子2:「じゃあ、かみなり様にお願いしよ。」

子1,2:「かみなり様、静かにしてください。」

 

年長

  誕生会で、保育士の楽器演奏を聴いて

子1:「先生、フルート上手だったよ。」

保:「ありがとう。フルートって楽器、知ってた?」

子2:「うん。歌であるじゃん。♪わたしゃ音楽家 山のうさぎ~」

子1:「そうだね。フルート吹く真似するもんね。」

 

激しい雷雨

子1:「これは多分、雷一過ってやつだな。」

子2:「それ知ってる。“かぞく”って意味でしょ。」

 

激しい雷雨②

子1:「キャー、怖い。」

子2:「大丈夫やて。僕が守ったるで。」

 

2023-06-30 14:08:00

父親の会 小さなサラリーマン 理事長の交代

 

 先日は父親の会へ多数参加いただき、誠にありがとうございました。鉄砲川の清掃だけでなく、ベンチづくり、ベンチの再塗装、藤棚の剪定、未満児園庭のシェード設置と、子どもたちが安心して遊べる環境を整備していただきました。

 夜には久々に公式の交流会を行いました。現役だけでなく、OBのお父さんたちも集まり、交流を深めました。様々な話が飛び交う中、あるOBのお父さんから二つの話を聞きました。一つ目は、父親の会の活動の話題になった時に出た、「川掃除をずっと続けてきたから、一つ奇蹟が起きたんだ。」という話。具体的には数年前から蛍が飛び始めたことです。思ってもいなかった出来事でしたが、父親の会の地道な活動と結び付けて考えてもらえてとてもうれしく感じました。もう一つは、乳幼児時代の子どもにとって遊びが大切だという話をした時、遊んでばかりでは学力が身につかないという反論に対して出た、「小学生であっても小さなサラリーマンにしてはいけない。」という主張。誤解を生む表現になるかもしれませんが、決められたことだけをやり切るのに精いっぱいになるのではなく、遊びや各種体験を通じて、クリエイティブな活動をさせていきたいという思いが溢れていました。その場にいて、この二つの話を聞かせてもらい、お父さんたちの理解と思いの深さに感激しました。

さて、川島東こども園は社会福祉法人小松河福祉会の運営するこども園です。前宮そらまちこども園、シニアフィットネスこもれびが系列施設です。6月13日に法人の評議員会、理事会があり、理事長が川島忠生から川島東こども園園長の川島俊樹に交代しました。法人は園舎の移転新築の為、昭和59年10月に設立されていますが、川島東こども園の前身である川島東保育園は昭和28年11月に託児所として始まりました。今年は川島東保育園・こども園の設立70周年にもあたります。地域の福祉を支える母体として、今後も皆様のために精進していく所存ですので、ご協力のほどお願い申し上げます。

 

2023-06-26 15:14:00

「自分で」は自信がついてきた証拠

「自分で」は自信がついてきた証拠

 2歳になると、手先が器用になり、運動能力もついてくるので、自分でやってみたいという要求がふえてきます。自分に対する自信もついてくるので、いままでやっていなかったことにもチャレンジしてみたくなるのです。

 そのために、親がやってあげようとすると「自分でやる」と言い張って、なんでも自分でやってみようとします。

 言葉をかえていえば、大人のやっていることをじっと見ていて、「自分もやってみたい」という自我が育ってくるのがこの時期です。

 

大人がやれば10秒、子どもだと10分!

 靴を自分ではくと言い張って、どんなにやってもうまくいかず、じれて泣きだす。それならとお母さんが手助けしようものならもう手がつけられないほど怒って、大泣きしてしまう。あるいはごはんを自分で食べるといって、盛大にこばす。たまりかねて食べさせると、怒り狂ってテーブルの上のものを全部床に落としてしまったり、このころの「自分で」につきあうのは本当に大変です。

 しかし、子どもが「自分で」と言い出したときは、自我や能力が飛躍的に伸びるチャンスですから、親の都合やうっかりした対応でその意欲をつぶしてしまわないように気をつけましょう。

「自分で」と言ったときのプライドをどれだけ保証してやるかという親のゆとりが、決定的に大事になってきます。

「自分」と言って始めたことでも、できなくてあたりまえと思ってあげましょう。よくできたら「すごいわね」とほめてやるのは当然ですが、失敗したり、途中で挫折しそうになったら、「もうちょっとだったのに、残念だね」とか「じゃあ、いっしょにやってみようか」などと声をかけてやります。

 

子どもの有能感を育てる

 2~3歳のころは「自分はなかなかに有能なんだ」という意識を育てる時期です。この感覚が十分に育つと、子どもは積極的に集団の中に入っていけるようにもなります。

 この感覚を育てるのに「自分でやる」ことは大いに役立つので、子どもが自分でやりたがったら、なるべくその希望はかなえてあげましょう。子どもが自分でやりだすと、お母さんのぺ-スどおりにはいかないことが多くなりますが、そういうことをくぐり抜けていくのが子育ての当面のテーマなのだと、心がけてほしいのです,

 そのためには、親の精神的なゆとりがあることが絶対に必要です。

 3歳ごろになると、パジャマの着かえ、歯みがきなどの自立の訓練が始まりますが、子どもが言いだしたときがチャンスです。やりたくないのに「はい、きょうからよ」なんて言われても、いやになってしまうだけですから。お母さんは、子どもが言いだすチャンスをのがさないようにしましょう。

「自分で」と言いだすには、いろいろなことに興味を持つ心が必要です。もし、あまり「自分で」に固執しない子だったら、親がうまくリードしてやってもいいと思います。しかし、あくまでも子どもの後ろからついていくという原則はくずさないようにしましょう。

 たとえばNHKの「おかあさんといっしょ」を見ていて、テレビの前でいっしょに歯みがきのまねをし始めたら、お母さんもいっしょにまねをして、歯みがきって楽しそう、もっとやってみたい、と思わせてあげます。簡単なお手伝いを体験させるのもいいことです。「新聞をとってきてちょうだい」とか「ドアを閉めて」といったことでも、「自分で」やったことがみんなのためになったという体験は非常な自信につながり「ぼく(わたし)って、けっこう有能なんだ」ということを確信することができます。

(0~3才 能力を育てる 好奇心を引き出す/汐見稔幸著より)

 

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