園だより

2023-12-28 13:34:00

こどもまんなか社会 ウェルビーイング 年度末に向けて

  先日は生活発表会にお越しいただき、誠にありがとうございました。生活発表会の名前の通り、わらべうたや得意技、友だちや保育士との関わり等、普段の「生活」が垣間見られ、お子さまの成長を感じられる発表会となりました。また、想像力を掻き立てるため、あえて衣装や背景等も簡略化しましたが、如何でしたか。驚く様子もかわいいもも組さんから、小学校へ向けて準備も順調な年長組まで、見どころ満載でした。

 

さて、コロナから解放された令和5年も終わり、新たな年を迎えます。物価高、増税、人口減少と日本の将来を考えたとき不安な要素がたくさんありますが、こんな時代であるからこそ、国は子ども子育てへに注力しています。今年の4月、「こどもまんなか社会」の実現を目指して「こども家庭庁」が発足し、12月には「こども大綱」が閣議決定され、来年度からは「誰でも通園制度」の本格運用が始まります。

 

こうした流れの根底にあり、キーワードとなっているのが、ウェルビーイングwell-beingという概念です。“wellで「良い」 “beingで「存在・在り方」を表し、人として身体的、精神的、社会的に望ましい状態を意味します。具体的に言えば、安心できる環境で、自己肯定感を持ち、自分の定めた目標に向かい、達成し充実感を得られる―そんな生き方になります。子どもたちが生まれたときから、こうしたウェルビーイングの生き方ができるように、家族や保育士、社会の関わりが大切になります。私たち大人は、これからの日本を作っていく子どもたちが、常に「こどもまんなか」で自己発揮できる環境を作るとともに、自分自身のウェルビーイングも大切に生きていきたいものです。

 

さて、今年度も残すところ3ヶ月となり、一年の総仕上げの時期を迎えます。子どもたちは1年のまとめの時期をそれぞれの思いを大切にしながら濃密に過ごしていきます。令和6年も職員一同が皆さまと共に力一杯お子さまの保育に当たらせていただきます。ご支援の程よろしくお願いいたします。

2023-11-30 10:42:00

他者を思う気持ち 人のために動ける人に 発表会

 11月11日、年長児が長光寺の報恩講にお参りをしました。毎月仏参で練習している正信偈をお勤めして、ハーモニカと歌を披露し、最後に布教使の先生から法話を聞きました。年長の保護者の方にもたくさんお参りいただき、本当にありがとうございました。

 法話の中で、自分のことよりいつもドラえもんを大切にする子どもが登場しました。宗教的には、この子と同様に私たちを大事にしてくれる存在もいると知らせてもらうのですが、この話を聞き、宗教的な理解は別として、こんなことを思いました。

 普段私たちは自分さえよければいいと考え、自分の損得が行動の基準となっています。そのため、思い通りにいかないと、他者に対して怒る人もたくさんいます。人類の起源をたどれば、今でこそヒト一種類しかありませんが、かつて他の人類がいくつもありました。その中で肉体的にはハンディを持つ人類が生き残った要因の一つに、他者を思い、助け合う力が強かったことが挙げられています。先日、研修会で「1歳児が困っている大人に対してどのような反応を示すか」という実験を見る機会がありました。物を落としたり、動けずに扉を開けられずに困っている大人を1歳児は皆ことごとく助けていて、本能として、他者を助ける思いがあることが示されていました。

 いつのころからか、他人のために余計なことをするのは損で、自分優先であるべきで、自分のためなら他者を踏みつけて進んでいくのが当然という価値観が幅を利かせるようになりました。しかし、川島東こども園でご縁を結んだ子どもたちには、自分ひとりの力でできることはごくわずかで、たくさんの人や生き物、周囲の環境のお蔭で、今の私があること、そして、他人のために周囲のために動ける人間、人の役に立って喜びを感じる人間になることが、一番大切なことであると、伝えていきたいと思っています。

 さて、12月15日は生活発表会です。普段の遊び=学びの時間を確保しながら、子どもたちの主体性を大切にして練習を進めています。普段の生活が存分に現れる、文字通り「生活発表会」になります。お楽しみに。

 

2023-10-31 14:17:00

運動会御礼 中学生の職業体験 自分で判断する力を育てる

 澄み渡る空と日々早くなる日没時間に、秋の深まりと1年の過ぎ去る早さを感じます。

 10月7日の運動会には、多くの方にお越しいただきありがとうございました。4年ぶりの全体での開催となった今回の運動会では、思い切って競技も観覧方法も変えました。いかがでしたか。園の伝統でもあった組体操を変え、チャレンジした技を披露しました。一人一人が輝く場が出来て、自信につながりました。また、場所取りを無くして、譲り合って見る方式については、保護者の皆様のご理解とご協力で非常にうまく回り、どの方もお子様を間近で見ることが出来ました。誠にありがとうございました。

 運動会同様に、コロナ明けで戻った行事の一つに、中学生の職業体験があります。10月26日・27日と川島中学校から2年生が26名やってきて、保育士の仕事を体験しました。各クラスに2~3名ずつの中学生が入り、一日子どもたちと過ごしました。子どもたちはお兄さん、お姉さんが来てくれたことに大喜びで、特別な2日間になったようです。参加した中学生にとっては、マナーやルール等、社会人としての厳しさや大変さを知ると同時に、そして保育士としての楽しさや喜びも感じた2日間だったことを願っています。

 さて、先日の個人懇談には、お忙しい中、お時間を作っていただき誠にありがとうございました。懇談の中で、子どもの思いは尊重したいけど、どこまでもこのままでいいのかと、悩まれるお母さんの姿がありました。それに関して、ぜひ読んでいただきたい文があったので以下に引用します。

『子育てのゴールの一つは、子どもが自分の目標を見つけ、その実現に向けて自分がとるべき行動を、その時々の状況に応じて判断、選択し、実行できる力を育てることです。最近、「叱らない子育て」というのがブームになっているようですが、何でもかんでも子どもの好きなようにさせ、それをただ見守るだけでは、本来育ってほしい判断力や自分で選択、実行する力は育ちません。子どもは、いざという時には大人がきちんと制限や限度を示し、自分のことを守ってくれると信じているからこそ、思い切っていろいろなことに挑戦できるのです。安全がある程度保障された中で、成功や失敗を繰り返しながら、子どもは自分で物事を考え、判断する力や、選択する力を身につけていきます。子どもがしてもよいことと、してはいけないことやしないでほしいこと、その線引きをし、安全に行動するための枠を子どもに伝えることは、大人の役目です。それをしないのは、本来大人が担うべき判断の責任を、子どもに押し付けているのと同じなのです。』

 主体性が大切、思いを満たすことが大切と聞きますが、地図のない街を無軌道に進むことを良しとはできません。がちがちに拘束するのではなく、ある程度の方向性を付けてあげるのが、親の役割でもあります。

 

2023-09-29 14:14:00

新しい運動会 観覧席の交代 園創立70周年

 

 朝晩のひんやりした空気に、ようやく秋の訪れを感じるようになりました。

 10月7日には運動会を予定しています。過去3年、コロナ禍で学年ごとの運動会が続きましたが、ようやく全体での運動会となります。思い起こすと、コロナ時代は大変なことが多々ありましたが、コロナを経験したからこそ変えることができたものもあります。運動会の形式もその一つで、従来こだわってきたものや慣習で続けてきたことを、今回思い切って捨てて、新しい形式での取り組みとなりました。

 まず、0歳・1歳児の参加は見合わせて、2歳~5歳児のみの参加としました。また、運動会の目玉とも言える年長の組体操をやめ、得意技を取り入れました。練習を強いる種目でなく、自分で意欲をもって取り組む種目へと、これから必要となる能力も見据えての交替です。保護者の皆様に関することでは、観覧席については場所取りを行わず、トラック周辺の観覧場を、競技ごとの入れ替え制としました。トラック周辺はお子さまが出ている保護者の方の応援席となります。素早い交替をお願いします。

 さて、川島東こども園の前身である川島東保育園が開園したのは昭和28年11月1日で、来月で70周年を迎えます。最初は託児所として始まり、翌年には認可保育園となりました。当時年長で入園した最初の卒園生の方は、今76歳になり、親子3代で通っていただく方も少なくありません。この間、時代の要請に応じて、保育時間や、保育の機能がどんどん拡張し、園舎から保育の在り方まで変化する中、利用者の方、地域の方に支えていただいて、ここまで来ることができました。心から厚く御礼申し上げます。今後とも各務原市、そして川島地区の福祉に貢献できるよう精進いたしますので、ご協力のほどお願いいたします。この70周年を記念して、園バスを新しくします。諸事情により、年度末の納車予定です。年長の皆さんにも新しいバスに乗ってもらう予定ですのでお楽しみに。

 

2023-08-31 14:12:00

第5回こどもなつまつり御礼 二十歳の同窓会

 先日は第5回寺前広場こどもなつまつりに、多くの方に参加いただき誠にありがとうございました。天候が心配される中での開催で、実際に途中雨が強くなる場面もありましたが、皆様のご協力で何とか最後までやり遂げることが出来ました。どなたも祭りを楽しんでいただけたのではないでしょうか。

 祭りの開催には大きなエネルギーが必要となります。その源は、「子どもたちに祭りのワクワク感を味わってもらいたい。一生残る楽しい思い出を作ってもらいたい」という熱い思いです。こども園の父親の会とそのOBを中心に実行委員会を作って、一生懸命準備をしてきました。実際に大変なことがたくさんありましたが、子ども達の喜ぶ姿、楽しそうな様子を見て、全てが吹き飛びました。

 祭りのために頑張るスタッフのお父さんを見て、参加していたそのお父さんのお子さんは誇らしげでした。今後もこの祭りが「新しい伝統」となるまで続けていく所存です。より多くのお父さんたちにこの思いへの共感をいただき、仲間に加わっていただきますようにお願いいたします。

 お盆の時期には、遊戯室で20才になった卒園生の同窓会がありました。これまでこうした同窓会が開かれたことはなく、卒園児が自発的に開催したものです。59名の卒園生のうち、37名と当時の担任が集まり、近況を報告して、旧交を深めました。当時の面影を残しつつも立派になり、頼もしくなった卒園生の言動に、職員の頬は終始緩みっぱなしでした。

 さて、7月から始まったプール遊びも終わります。2か月にわたり、プール道具の準備等ありがとうございました。年長年中では午睡も終了します。ご協力ありがとうございました。9月からは新たな生活リズムで保育が進みます。運動会、発表会と大きな行事がありますが、行事だけに囚われることなく、日常の生活や遊びを大切にしていきます。

 

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