よりみち日記&身近な法律
先日、民生委員の会合に出会したら、犯罪被害者支援の資料に「強制性交等罪」とあったのが「不同意性交等罪」に訂正変更という説明があり、数日前の新聞でも、23年の刑法改正で公訴時効が15年から20年に延長され犯人が逮捕されたという記事があった。そこで、わかる範囲で最近の改正事項についてまとめてみた。
・「強制性交等等罪」と「準~」は「不同意性交等等罪」に統合名称新設して5年以上の有期懲役。「不同意わいせつ等罪」 は6月以上10年以下の懲役。
・公訴時効期間の5年延長・・・・①不同意わいせつ等致傷、強盗・不同意性交等の罪など(15年から20年へ)、②不同意性交等、監護者性交等の罪(10年から15年へ)、③不同意わいせつ、監護者わいせつの罪など(7年から12年へ)。
・債権の消滅時効の期間が種類にかかわらず、5年から10年に統一。【2020年4月1日から】
・「時効の中断」は、「時効の更新」と名称変更。
・「時効の停止」は「時効の完成猶予」となり、一定の事由が発生すると時効の完成が一時的に阻止されます。
・人を死亡させる罪で法定刑が死刑にあたる場合、以前は25年の時効がありましたが、2010年の法改正により公訴時効が廃止されました。
・基本的なことですが、債券などの場合の「時効」は本人が援用(主張すること)しないと効力が発生しません。有名な例に、水道代を長年未払いだった人が、「もう時効だから、払いません」と言わないで黙って聞いていたせいで水道代を払う羽目になったという事例があります。刑法においては、検察官が被疑者を起訴する権利が消滅する期間を指します。したがって、検察官が起訴を行わなかった場合には公訴権が消滅し時効も発生しません。また、刑罰が言い渡された後に一定期間が経過してもその刑罰が執行されない場合も刑の効力が失われます。具体的には、刑の言い渡しを受けた者は、時効により執行の免除を得ることが規定されています。
・犯罪別時効一覧(2026年6月現在)
| 【人を死亡させた罪】 | ||
| 法定刑の上限 | 公訴時効 | 主な犯罪 |
| 死刑 | 期間制限なし | 殺人罪、強盗殺人罪、強盗致死罪 |
| 無期拘禁刑 | 30年 | 不同意性交等致死罪、不同意わいせつ致死罪 |
| 長期20年の有期拘禁刑 | 20年 | 傷害致死罪、危険運転致死罪 |
| その他 | 10年 | 過失運転致死罪、業務上過失致死罪 |
| 【人を死亡させた罪以外の罪】 | ||
| 法定刑の上限 | 公訴時効 | 主な犯罪 |
| 死刑 | 25年 | 現住建造物等放火罪、外患誘致罪、殺人未遂罪 |
| 無期拘禁刑 | 15年 | 強盗致傷罪 |
| 長期15年以上の拘禁刑 | 10年 | 強盗罪、傷害罪、加重収賄罪、危険運転致傷罪、往来危険罪 |
| 長期15年未満の拘禁刑 | 7年 | 偽証罪、窃盗罪、恐喝罪、詐欺罪、詐欺未遂罪、業務上横領罪、特別背任罪、不動産侵奪罪、虚偽告訴罪、電子計算機使用詐欺罪、有印公文書偽造罪、虚偽有印公文書作成罪、営業秘密侵害罪 |
| 長期10年未満の拘禁刑 | 5年 | 監禁罪、背任罪、単純横領罪、建造物等損壊罪、保護責任者遺棄罪、電子計算機損壊等業務妨害罪、境界損壊罪、公正証書原本不実記載罪、有印私文書偽造罪、偽造有印私文書行使罪、収賄罪(加重収賄罪を除く)、未成年者略取・誘拐罪、業務上過失致傷罪、過失運転致傷罪 |
| 長期5年未満の拘禁刑又は罰金 | 3年 | 強要罪、脅迫罪、暴行罪、堕胎罪、名誉毀損罪、侮辱罪、信用毀損罪、信書開封罪、信書隠匿罪、公然わいせつ罪、贈賄罪、過失傷害罪、過失致死罪、偽計業務妨害罪、威力業務妨害罪、盗品等無償譲受罪、単純賭博罪、常習賭博罪、遺失物横領罪(占有離脱物横領罪・拾得物横領罪)、住居侵入罪、建造物侵入罪、器物損壊罪、証拠隠滅罪、犯人隠避罪、死体遺棄罪、遺骨遺棄罪、性的姿態等撮影罪、失火罪、わいせつ物頒布等罪、わいせつ物陳列罪、公務員職権乱用罪、強制執行妨害罪、私印不正使用罪、犯罪収益移転防止法違反、森林窃盗罪 |
| 拘留・科料 | 1年 | 軽犯罪法違反 |
