日記
同行援護中、もし階段で大地震にあったら
酷暑と台風来襲の中、大地震注意期間を経て今年のお盆が終わりました。
みなさま、変わりなくお過ごしでしょうか。
前回の日記では、同行援護で駅ホームや電車による移動中、もし想定されているような大地震が来たらどうしましょうか、について少し思うところを書かせていただきました。
今回は、階段昇降中にもし大地震がきたらどうするか、について書いてみたいと思います。
そもそも、のお話になりますが、
同行援護従業者さんとかが視覚障害の方を誘導歩行する技術の本分となる手引き歩行という技術は、支援者側と支援を受ける側にそれぞれ技術の習得を必要とするものです。中でも、階段昇降というのは、双方にかなりの熟練を要する技術になります。熟練同士でも相性というのでしょうか、マッチングというのでしょうか、リズムなどが合わないと転倒転落のリスクは高まります。
長年、訓練士として現場に携わってまいりましたが、視覚障害の方に上り始め、下り始めの定位をしてもらい、手すりを掴んでもらうまでを支援して、あとはご本人が単独で階段昇降してもらった方が余程安心で安全なケースが多いと感じます。支援者側、つまり同行援護授業者さんは横で安全の見守りや情報提供に徹するような感じの支援です。
この場合は、もし強い揺れを感じたら手すりにしがみついてそのまま座り込むのが、揺れに対してできることに思えます。両手でつかむことで、より安定すると思いますが、この場合、頭部を防げません。片手は手すり、片手は頭部に手のひらを広げ覆い置くような形をとるというのも可能かどうか検討です。
ですから、手すりがある階段は、手すりを掴んで昇降する、を鉄則にします。手引き歩行では、支援者と支援受ける側のどちらかしか手すりをつかみませんから、やはりお一人で昇降してもらう方が、手すりを掴んでその場に座り込む、という体制をとりやすいと思います。揺れに対応しやすいという観点では、そうなります。
さて、手すりがない階段の場合はどうしましょうか、です。まず、同行援護従業者さんは、ルート作成と行動計画を立てる上で、手すりのない階段昇降を可能な限り避ける、を前提にします。その上で、どうしても手すりのない階段しかない!という場合。
昇降中、不幸にして大地震に見舞われたら、その場に座り込むしかないかなあと思わされます。後ろ向きに下段に転がり落ちていくことが防ぐべき最優先事項になりますので、やはり段に対して座り込んで踏ん張れるだけ踏ん張るしかないかと思います。
もしかしたら、もしかしたらですよ。階段によっては、お持ちの白杖を段先に突き立てることで、段際にある滑り止めの凹凸に杖先が引っかかってくれて踏ん張ることの一助になってくれるかもしれませんが、実際の場面でやったことがないので未検証なお話しになります。
いずれにしても、かねてから講習会ではお話ししていました揺れへの対策を具体的にイメージして同行援護いただかなくてはならない状況がしばらく続きます。私ども訓練士の訪問訓練も、これまでより一段強く意識を置いた訓練内容にシフトすることになりますね。
さて、つくつくぼうしの鳴き声を聞きました。稲刈りをよく見かけます。酷暑ですが、夏の終わりが近づいてもいます。
暑さにも負けずに、揺れに怯え過ぎず、油断もせず、ともに乗り切ってまいりましょう。
では、また今度 by 永瀬賢(前川賢一)
もし駅ホーム、電車内で地震の揺れを感じたら
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されました。
今日の午前は、電車利用を含めた歩行訓練で現地入りしていました。
今、この瞬間に地震が起きたらどうしたらよいか、
を想定しながら過ごすことへの意識づけを一段強化する1週間になりましたね。
同行援護サービスを担う皆様にとっても同様に。
もし、駅のホームで強い揺れに直面したら、
平素からホームの中央付近にいること。
つまり線路から遠い場所であること。
柱があればしがみつくこと。
柱がなければしゃがむか座りこむこと。
つまり足元がよろめかない体制になること。
落下物に注意すること。
つまり頭を守ること。
頭を守るって
常時ヘルメットかぶっていれば1番良いのでしょうが、そうもいきませんね。
コロナ禍では、マスクの装着を当たり前にしました。一時的だとしても
驚く社会の変化でした。
最盛期にはマスクをしてないと非常識のような雰囲気になりましたし、
売り切れで店頭に全くない時期もありましたものね。
さすがに今回の巨大地震注意で
屋外ではヘルメットを装着するのが当たり前、までにはならないでしょうけども。
お帽子で、頭頂部にのる部分などの内装材質に軽く硬い素材を採用するものが登場してきたり、もうしているのかもしれませんね。
かぶりものがなければ
カバンやらなんやらで頭を覆うしかありませんでしょうか。
とにかく、落下物に注意です。
では、走行する電車内で
地震がきたらどうでしょう。
そもそも、走行中の電車自体が
そこそこ揺れてはいるのですが、巨大地震となると、まず電車は 急停車することになるのだと思います。
急停車するのに急ブレーキががかるわけですから、進行方向に身体をもっていかれないようにしなくてはならなくなるのでしょう。
座席に座っている場合は、座面上から落ちないように踏ん張ることになりそうです。
立っている場合は吊り革か手すりで踏ん張るか、立っているのをあきらめてなにかを支えにしながら座りこむか、になりそうです。
座席上の荷物置き場から
大きな荷物がとんでくるのが
こわそうです。
やっぱり頭を防御できている必要がありますね。
みなさん、同行援護サービスでは、
もし揺れたら、
を事前に打ち合わせして
電車に乗るように、のお心がけですね。
防災グッズ一式を納めたバッグを常時背負っていれば少しは安心もできますが、
さて、いかに。私は、移動する車中には防災グッズ一式のほか、ソーラーパネルで充電できるポータブル電源も搭載していますが、
駅前駐車場に車を停めてホームに向かう際には、車中においてきてしまいました。
私が持っている防災グッズ一式、あの重さのバッグを普段の道具とともに常時背負って歩くというのは、平素から鍛えてないとなかなかしんどそうです。後悔しないためには、体を鍛えて常時持ち歩けなきゃなあと。あの重さの鞄を背負って白杖歩行訓練、んー、ましてこの暑さ、耐えれますかねえ。同行援護従業者さんもまた然りですね。
防災グッズ、手元になければ意味ないですからね。
考えさせられます。最も滞在する場所、使う空間においておく鉄則。
あとは確率の問題になりますが、できるだけ常時携行できるならば、それにこしたことはありませんね。
猛暑に加えて地震の警戒、
乗り切りましょうね。
では、また今度。 by 永瀬賢
講習会の講師として心がけていること
今日も暑いですね。
ご無理なく、ご無事にお過ごしですか。
私のほうは、
適度に汗もかかなきゃかえってしんどい、とも感じながら、あれこれ外作業もこなしつつ。その適度をまちがえたら一発で熱中症になるような炎天下の日々が続きますね。ゆうだちがこないですねえ。
この暑さで、日中の同行援護利用した外出件数は、減少傾向なのかなあ?。うちの理事が経営している唐揚げ屋は、7月下旬にお客さん減りました。猛暑に加えてオリンピックも始まりまして、が理由でしょうか。
さて、25年に渡りガイドヘルパーさん(同行援護従業者)の養成を続けてまいりました。変わらず講師として心がけている点をいくつかお伝えさせていたいだきますと。
まずは、現場の背景をもってのぞむこと、です。
視覚障害者生活訓練等指導員(歩行訓練士)として、かかわる数多くの視覚障害の方々のニーズを背負ってのぞんでいます。ニーズは潜在化している内容も含みます。このあたりは、応用課程で詳しくお話しすることにしています。
現場の実際と講習の内容がずれることなく、常に現場に寄り添いつつ、疑問が解決していく内容をと、心がけています。
次に、教えることが複雑であっても、ぎりぎりまで端的にしてわかりやすく。しかし深みを感じていただける理解に導きけるよう、のぞんでいます。
ほら、
学んできたシンプルで美しい数式、公式が、どれだけ偉大な数学者、人物の膨大な計算、式のうえに要約されていったものであるか、と少しでも同じになれば、と心がけています。
講習での配布資料が、年々膨大なページと枚数になってきています。わかりやすい資料は、講習と実技演習を受けていただくことで、記載されている一字一句にこめた理解をもたらすよう心がけています。逆にいえば、資料だけをみとけば同行援護ができる!は無理です。
そして、なんといっても、ライブ感です。講習は生ものですから、伝える中身、行き着く先は同じでも、その進めかた、説明の仕方、提供する事例が毎回異なります。地域性もありますしね。
そのために、準備する配布資料はどんどん更新されていきます。私が敬愛する恩師も、毎回授業資料を加筆修正しておられました。最新と最善のものにして、本番にのぞみます。
更新の際、過去の資料も残しながら変化を示したほうがいい内容があります。例えば、同行援護の報酬単価の変遷など。更新だけでなく、どう変更されてきたか、を伝えなければなりません。そうすると、ページ、枚数が増えていってしまいますね。
もはや、テキストよりもはるかに多いページ数の配布資料。まとめてテキストにしたほうが良いのかもしれませんね。時間をつくって、やってみたい作業のひとつではあるのですが。こつこつやっているあいだにまた更新すべき内容ができてしまったりで^ ^。
気長に頑張っていくことにします。
では、また今度。by 永瀬 賢
同行援護講習内容のマイナチェンジ
同行援護従業者養成研修の実技演習は、
内容を変えたり付け足す頻度が高くなりました。
最近の変化としては
買い物支援でのセルフレジ、
無人駅改札前での切符購入
飲食店でのタッチパネル注文やロボットによる商品の運搬、受け渡し
などですね。
5年後にはお店のレジには店員さんがいなくなるのではないかと思えます。
さらに、スマホアプリで提示すると割引やらポイントやら、視覚障害の方がいかに手際良くレジを通過して買い物を終わらせられるか、
講習会でお伝えする内容はバリエーションが増えるばかりですね。
そうそう、
新札がぼちぼち皆さまのお財布に入るようになってきましたでしょうか。
今回のお札、金額の文字サイズがかなり大きくなり、見やすくなりました。さらに、各お札の種類ごとに触察してざらざらする凸部分が2センチ長くらいありまして、その場所の違いを確認して弁別が可能になっています。
これまでのお札で最もわかりやすいと思います。
このざらざらが
経年劣化でどうなっていくのかな?
は注目していきたいところです。
新札の触察は、
講習でもご確認いただく内容になると思いますね。
8月になりました。
変則的な訪問訓練日や業務日、休暇日となりますが、頑張ってまいりたいと思います。では、また今度。
by 永瀬賢
同行援護授業者養成研修会をいなべ市で開催します。9月に一般課程、10月に応用課程です。
ご無沙汰の更新になりました。
酷暑猛暑の日々なりました。皆さま、熱中症などご注意いただきながらお過ごしのことと思います。
私どもアイパートナーのスタッフも、暑さ対策を講じながら日々の訪問訓練を継続しております。
とは申せ、さすがに日中炎天下での白杖歩行訓練は控えさせていただく日、時間帯が多くなる季節です。
さて、見出しの通り、同行援護従業者養成研修会一般課程応用課程をいなべ市で開催することになりました。
会場は、員弁市コミュニティセンターです。
一般課程は、9月22日(日)23日(月)、27日(金)の3日間、
応用課程は、10月4日(金)、7日(月)の2日間の日程です。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
来年度から講習カリキュラムが変更になることを厚生労働省が発表しています。
現行カリキュラムでの開催は今年度までとなります。
ご都合のつく方はいなべ会場での講習にご参加ください。
参加者受付は明日7月25日(木)からこのホームページでご案内開始になります。
詳細は、明日以降のアイパートナーホームページでご確認ください。
ご参加、お待ちしております。by 永瀬賢