製作のきっかけは、反応の鈍くなった母(ちなみに母は、約10年前102歳半で天寿を全うしました)の「笑顔がみたいなあ」が動機でした。 亡くなる5~6年前から病気と老化の進行により表情が乏しくなりました。
人形をみた母は「すっとこどっこ~い」と笑顔で反応してくれました。
木の人形の代表にこけしがありますが、それとは違って立体的で動きのあるものが出来ないかと考え試行を繰り返す中で生まれたのがこれでした。
見本がなく全くのオリジナルですので、納得するまでにちょっと時間がかかりました。
人形は大きさからいって機械は使えませんので、まったくの手作りです。
細かい作業で手間暇はかかりますが、手にした人の気持ちが和らげば、頬がゆるめばと思って手を動かしています。 表情を豊かにするために、素材は基本的に木目が比較的はっきりし繊維の詰まっているケヤキを使っています。