工房ひとと記(2020)

 

     つるべ井戸の製作 (10月13日)

 

 

  先々月末、私の職場の後輩でもあった「宍さん」から「井戸を作りたいので

協力して下さい」との連絡が入った。

  数日後、トラックに角材を積み込んで現れた。「組み立てるために加工をお願いしたい」とのことであった。

  見ると角材にはきちんと罫書きがなされていたので手持ちの機械で作ってあげた。

  その時の様子を彼がブログに写真入りで掲載してくれましたので紹介します。

 

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  退職後の彼の経緯は変化に富んで面白く、現在は庭師として活躍している。

  現役当時と変わらず好奇心旺盛で仕事以外のことにも手を出しエネルギッシュな毎日を過ごしている。

  悔しいが私以上に楽しんでるようだ。お兄さんが千葉でブルーベリー園を経営し

ているとのことで、そちらにも足しげく通っているとのことです。

  井戸はその農園に設置するものらしい。

 

井戸2.jpg

    興味のある方は「庭生ししくら」で検索してみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

    終息のお願い (7月15日)

 

 

 運動不足解消のため、できるだけ人気の少ないところを選び、日々ウォーキング

を心がけています。
 麻溝公園内を歩いていると、「犬と散歩する少女の銅像」に誰かの悪戯か?

 それとも好意か?マスクがかけられていました。頬が緩みシャッターを切りました。

 

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 終息を窺わせた新型コロナウイルスですが、首都圏を中心に再炎を感じさせる

ここ数日です。

 また梅雨前線の停滞が九州をはじめ各地に大きな被害をもたらしています。

 ダブルの攻撃(被害)に気持ちが暗くなります。

 報道等で「ウイズ・コロナ」という言葉を何度か耳にしましたが、「おいおい

一緒に生活したくないよ!気分よくない、気安く横文字使うなよ!」と 思わず

つぶやきました。

 いよいよ夏本番・・・・・さすがにマスクは辛いですね。

 

 

 

 

 

    黒檀の床柱 (5月28日)

 

 

 工房近くの工務店の親父さんが「長年使われていない良い材があるんだけれど、

何か作ってみない」と声をかけてくれた。

 話では近くの材木屋さんの材料置き場に眠っているそうで、種類の違う高級材が

何本かあるとのことであった。

 数日後工房に横付けされたトラックの荷台を見て驚いた。何と黒檀の床柱であった。

 このままでは工房に運び込むには難しいと思い切断の許しを伺うと、親父さん

快く応じてくれた。隣のステンレス工場の若旦那(龍ちゃん)にも手伝ってもらい、

トラックから降ろしその場で切断した。思った以上に硬く切るのに時間がかかった。

 さすが黒檀である。写真は工房に運び込まれた直後にパチリ・・・。

 

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 黒檀・紫檀等の材は仏壇等に使われていることはご存じだと思いますが、バブル

時代にはお金に糸目をつけず、日本家屋の床柱等に盛んに使われていました。

 当時の値段を聞くと目の玉が飛び出るほどの額です。
 材を見て花台が浮かびましたので製作してみました。

 デザインはまったくの思いつきです。

 

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   寸法 左:W400 D220  H65   右:W400 D220  H50 

                          (5/26撮影)

 

 

 

 

 

 

      季節はずれの雪 (3月30日)

 

   3月28日は夏日といってもおかしくない20℃以上で上着一枚で大丈夫の気温

 でした。  ところが次の29日は寒波の襲来でお昼前後で約2℃でした。

   この季節の移り変わりを三寒四温といいますが極端すぎますよね。

  写真はその変化の違いをパチリ・・・。我が家の裏で撮りました。

 

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  気温の変化といい、新型コロナウイルスといい、その猛威にはさすがについて

行けない昨今ですが、感染者にだけはならないように気をつけたいと思っています。

 

 

 

 

      宮大工用ノミ (1月20日)

 

  自治会関係で親しくしていただいているKさんが工房を訪ねてこられた。

  展示してある品々に関心を示され興味深くながめられていた。

 その後もたびたび訪ねられたが、先日「プレゼントです」とノミを2セット手渡された。

 見て直ぐ分かったが宮大工等が使用する特殊な、しかも高級な品であった。
  ルーツをを尋ねると「十数年前に他界した弟さんの遺品である。生前、宮大工として

活躍しその腕の良さが師匠から認められプレゼントされた品とのことである。
 勿体ないと使用を控え、手付かずのままだったようです。

 「弟は独身だったので引き取り手がなく私の手元に残った。とはいえ素人の私には

扱えない代物なので、何とか使ってもらえないか?」という話であった。

  私も製作によく利用するが、この品は手にしたことのないタイプだったのでお断りし

たが、「ぜひぜひ使っていただきたい」と置いていかれた。

 

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 上の写真は突きノミである。長さが63.5㎝もあり、首の部分には見事な龍の彫刻がなされ、外箱には墨で「国鶴」と記載され、由緒ある一品であることが窺える。

 

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下の写真は追入ノミである。これも16本すべての首に彫刻がなされていて、外箱には「一心」と記載されている。これも凄い品々であることがわかる。手を拱いていては先が見えないので次の作品作りに活用しようと思っている。 さて、できるか?・・・・