工房ひとと記(2019)

 

  

     鉛筆立てからの発展2 (10月31日)

 

  数年前に紹介しましたが、鉛筆立てからはじまった作品が様々なものが立て

 られるように変化しています。


 ①木工教室の生徒用に作った最初の一品です。 
 ②径の広い何種類かの鉛筆やペンが立てられるよう穴の直径を3つに分けました。
 ③宅配便等の対応で印鑑(シャチハタ)は欠かせないので大きな径を一個増やしました。

 

 

 

 

 

鉛筆立ての進化s.jpg

 

 

その③に遊び心で(悪戯ですね)顔っぽくしてみました。最近の作品です。

玄関に置くと訪問者の頬が緩むかもしれません。

 

DSCF0234s.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

     お盆の季節にお盆製作 (8月22日)

 

 

 

 自治会で使用するお盆の数個に経年劣化がみられたので複数製作しました。

 来賓やお客様の接待に大量の飲み物等を配膳し運ぶことを考慮し、見た目や

 デザイン性は後回しに機能性を優先しました。

 

DSCF0204s.jpg

      材料:欅、ブビンガ、ソノクリン

         寸法:W560 D330 H30 塗装:ウレタン

           底板のライン材はブビンガとソノクリンです。

 

 

 

 

 

 

     集中豪雨

                                        (5月21日)

 

  夜半にはじまった雨は、風を伴い弱まることなく本日お昼2時頃まで降り続いた。

  小降りになったので工房に出向いたが、願いも虚しく床に大きな池ができていました。

大雨床被害.jpg

  昨日、屋久島では1ヶ月分の雨量が1日で降り、50年に一度の記録的豪雨に見舞われ

たと被害の様子がテレビ等で報じられていました。

  相模原市も五月の短時間雨量としては新記録がでたそうです。

 それもそのはず、たまたま訪れ床の惨状を見た工房の家主さんを巻き込んでの大掃除

なりました。

 前年もこの欄に同内容を掲載しましたが、本日の量は工房新記録でした。
 おそらく強い雨を伴った横風が屋根のトイ部に長時間吹き続けた結果、3箇所から流

込んだと思われます。
 今年の春は暑かったり寒かったりが極端で爽やかな日が少ないですね。

 明日からは夏日だそうです。暑さの苦手な私にはちょっと辛いです。

 

 

 

 

 

 

    花々の競演

                                    (4月20日)

 

    今年の春先の気温はとても暖かかく、予報でも桜の開花は早いと報じられていた。

  しかし開花と同時に震えるほどの寒波が襲来し花たちも縮み上がったようです。

    順番に咲くはずの木々の花々も天候による様々な条件が重なり、今年は勢揃い

   の様相です。

 

萩の茶屋.jpg

  そんな中法事で帰郷した宮崎の木々も例外なく競演していました。

  弟が時間を作り、野尻町にあるツツジの名所「萩の茶屋」に連れて行って

   くれました。八重桜と藤とツツジが同時に見られ頬が緩みました。

       写真は弟撮影です。(4/15)

 

 

 

 

 

 

 

   渓流釣り用タモのお話2 (2月18日)

 

 

 私の甥っ子(通称=ワー君)が材を一定幅に切断して欲しいとやってきました。

 以前この欄で紹介しましたが、今も渓流釣りに使うタモ(正式にはランディングネットというらしい)を製作しています。

 継続は力で徐々に注文も増え、今ではかなりの引き合いがあるそうです。
 グリップ部は特に様々な樹種の玉杢(たまもく)等を使いオリジナル性を高めています。
 今回切断したのはそのグリップ部に使用する多彩な柄の杢をもつ材でした。

 

ライディングネットs.jpg

 

 写真は最近の作の一部とのこと・・・。市販品にない手作りのよさが随所にうかがえます。
 ネット部は彼の奥さんの担当ですが、正確性を要しとても手間暇がかかるそうです。

 

 

 

 

  背くらべ (1月14日)

  先日、義兄の法事に出かけた際に、姪っ子夫婦から面白い依頼を受けた。
 二人の話はこうであった。「実家を事情で取り壊したが、廃棄できないものがあったので加工してもらえないか?」という相談であった。

 自宅に行き見せてもらうと、何と床柱であった。よく見ると柱の2面に文字や線が無数に鉛筆等で書かれている。

 姪夫婦の二人の子供の成長記録ということがすぐに分かった。

 「柱の傷は おととしの 五月五日の 背くらべ・・・・・」の童謡 背くらべの歌詞が頭に浮かんだ。

  遊びにやって来た孫たちを立たせ笑顔で測っている爺婆の姿が想像できた。

 親子三代の歴史や思い出が柱に刻まれていることを知り、廃棄できなかったことが理解できた。

 

 

背くらべ.jpg

 

① 加工前の床柱です。
② 書かれていた二面を隣り合わせに厚さ5ミリほどの板に加工し、別の板を貼り合わせて厚くした完成品です。
③ ②の一部の拡大写真です。
④ ②の裏面 強度を保つために溝を掘り4本のぬきを入れました。