栄月日記

2020 / 08 / 16
17:00

ある晴れた夏の日の午後

ある晴れた夏の日の午後【栄月製菓】

 久しぶりに文章を書きます。日記の更新自体、1ヶ月以上あいてしまいました。

 私が日記の更新を怠けている間に長い梅雨も明け、厳しい暑さの夏に。

 

「やらなくてもいいけどやりたいこと」というのは往々にして一度怠けてしまうとどんどん優先順位が下がっていって、しまいには「やりたかったこと」になりかねない。私で言う、日記の更新がそう。管理者が訪れないサイトは虚しい。閑静な住宅街にひっそり佇む廃墟のようになってしまう。情報社会から振り落とされた者の末路。怖い。でも。しかし。せんべい焼くの忙しいし。てか暑いし頭回んない。と、見て見ぬふりをして一か月。これじゃ身体にいいわきゃないよ(精神衛生的な意味で)。わかっちゃいるけどやめられない。(更新を怠けるの、という意味で)。 ア、ソーレ。(考えるのをやめるときの掛け声)

 

 閑話休題。

 気の抜けた文章をスラスラスイスイスーイと書こうと思います。

 

「好きな季節はいつ?」と訊かれたならば「夏」と私は答えるのですが、具体的にはなにが好きなのか考えてみました。

 夏はイベントが多くて、たくさんの思い出があるからかもしれません。

 小学生のころの私にとって「夏になったら遊びに行くところ」がここ大月でした。桂川で釣りをしたり、近くのゲートボール場で祖父と二人きりで野球をしたり、夜はバーベキューをしたりと、自然の中で遊んでいました。

 

 そのころから写真の風景が焼き付いています。私の中の『原風景』と言えるのかもしれません。栄月の裏手の景色。

 

 冬にもこの栄月日記に載せたように、季節の変わり目には家の裏手に回り、山が雪に白くなるのを眺めたり、川が増水して濁流とかすのを観察したりするのですが、やはりこの景色は「夏」と紐づいています。

 

 夏の夕暮れ。太陽が山の稜線に近づき、それまで肌を指すようだった日差しが和らぐ。近くの木ではひぐらしが鳴いている。

 中央自動車道の赤い鉄橋の上を貨物トラックが通り、緑の山に向かって鳥が飛んでいく。

 昼間には腰まで川に浸かって鮎を釣る人の姿が見えたが、いまはもういない。鳥も人も、家に帰る時間だ。

 蚊取り線香の匂いが服についている。雲の巣が腕にまとわりついている気がしてしかたない。

 台所の窓が開いていて、まな板と包丁が当たるのに紛れて薬味が切られていく音がする。夕食は蕎麦だろうか。

 

 そういう、いわばバック・グラウンド・ミュージックみたいなものが勝手に再生される気がするのです。

 いまの感覚からすれば、そこに「よく冷えたビール」が加えられるのだけれど、それは『原風景』にとってはノイズになりますね。スラスラスイスイスーイ。

 

 とまれ、こうやって「大月の夏」のイメージが「好きな季節・夏」の根拠の一つになっていそうだ、と思うわけです。 

 

 冬にも大月には来ていたのですが、その時はお店の手伝いで来ていたので「お小遣いを稼ぎに行く」という感覚でした。情緒もへったくれもない。(了

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