栄月日記
知らない定規
最近、映画館で映画を観るようになりました。これまでとの違いは少し気になった映画でも観に行くようになったことです。
今年の4月、なんとなくで観た『花束みたいな恋をした』が私の映画ベスト1になったのがきっかけ。こんな出会いが
あるのかと思ったのと同時に、こんな出会いをまたしたいと思ったのです。
先月には『フリー・ガイ』という映画を観ましたが、これもまたベスト1にしたい映画でした。
「最も面白い映画の一つ」と呼べるものに立て続けに出会いました。
映画も漫画もアニメも小説も曲も、野球やボーリング、名所であったり絶景であったり、なんならラーメンなんかであっても、一度味わった感動体験が忘れられないから繰り返し見たり聞いたりやったり食べたりするのだと思います。
映画を観る本数が徐々に増えるにつれ、体験したことのないものにも興味の裾野が広がります。
つい先日『オールド』というスリラー映画を観ました。スリラー映画は初めてで、劇場という空間も相まって異様な恐怖感でしばらく感想も思い浮かんでこないのです。どう咀嚼すれば良いのだろう、と。
私は『花束みたいな恋をした』や『フリー・ガイ』がとても面白いと思いましたが、『オールド』に関しては作品を測る定規をそもそも持っていなかったのです。その段階で「理解ができない=つまらない」と切り捨ててしまうのは、今後の映画鑑賞人生において大きな損失である可能性もあります。好きなジャンルでなければ少しずつフェードアウトしていけばいいのであって、何も切り捨てることはないように思うのです。
映画の内容についてはまだ感想をまとめられないのです。同ジャンルの他作品を観ていけばわかることもあるかもしれませんが、このままフェードアウトということもあるかもしれませんし、それこそ、もう一度あの異様な恐怖体験をしに劇場に行くかもしれません。
ともあれまだまだ観たい映画はたくさんあります。シネマイレージカードも作りましたし。
また「私の映画ベスト1」に出会うのが楽しみです。了)