メモ(覚え書き)
板金材料の板厚
板金材料に使う軟鋼の板厚では、t1.2、t1.6、t2.3、t3.2と切りの悪い寸法のものが一般的に使用されています。このことについては本サイトでもご説明しておりますので、ご参照ください。
https://r.goope.jp/matobaseisakusyo/info/6837677
t2やt3も板厚としては存在するのですが、流通量としてはt2.3やt3.2のほうが一般的なので多くなっています。またt2よりもt2.3、t3よりもt3.2のほうが当然強度は高くなりますので、実務的にもこちらのほうで設計されるのが主流となっています。
弊社も現在はt2やt3のご注文はほとんどないため、現在は在庫を所有しておりません。どうしても必要な場合には材料屋さんから取り寄せるということになりますので、どうしても材料単価は流通量の多いものと比べて割高になってしまいます。その点につきましてはあらかじめご了承ください。
大きな製品のバーリング
今回、下図のような大きな製品に対してバーリング加工を行う必要が出てきました。
弊社も10数年前まではマザック製のタレパンを持っていたので、大きな製品についてはタレパンによるバーリング加工を行っていたのですが、マザックさんの生産中止に伴い、コニックさんのようなメーカーさんも専用の金型を作らないということになりましたので、ブランク加工についてはレーザ切断に絞って行うように方針を変更しました。
ダボ加工については現在対応はできませんが、バーリング加工については富士機工さんのブレーキに取り付ける金型を導入して対応しています。
この金型は写真の突起部分に製品にあけてある穴をセットし、パンチを押し込むことで下向きにバーリングを出します。(突起部分は中に沈みます。)
普段は一人で持てる程度の大きさの製品で行っているので何の問題もなかったのですが、上記のような大きな製品の場合、二人で材料を持ちながらの加工になります。
ところが、製品自体がそれなりに重たくなりますので、位置決めの突起がその重みに負けて沈んでしまい、精確な位置決めを行うことが出来ませんでした。
そこで、この金型を分解して位置決めピンを写真右側のように改良したものを製作しました。
これをセットするとこんな感じです。
下穴の大きさに合わせて今回突起を作りましたので、穴位置が合えば下からピンが飛び出すようになりましたので、これで穴ずれの問題は解消しました。
この金型の実際の様子は富士機工さんの動画サイトで紹介されています。
https://youtu.be/uQLnkSwckvo?si=HcjHBRUw5UvIimda&t=140
同様のブレーキに取り付けるタイプはコニックさんからも販売されているみたいです。
https://youtu.be/VPApNRJvpSQ?si=A8hMKBPtBRHK08uz&t=10
ご参考までに
おもちゃの旋盤
しぶちょーさんの音声配信をよく聞いているのですが、本業以外でおもちゃの旋盤を開発されています。
現在AIやIT技術のために、小学生からプログラミングの授業などがあるにもかかわらず、日本の基盤産業であるものづくりの技術について子供たちが触れる機会は、ほとんどありません。そのために少しでもものづくりについて知ってもらうためにとおもちゃの旋盤(ろうそくを削って形を作り出す)を開発し、展示会などで子供たちに手に取って楽しんでもらっているそうです。
義務教育で習う授業の内容は、将来彼らが就く職業に様々な形で結びついています。
もちろん製造業についてもそうです。なかなかうまく表現することが出来ていませんが、このHP中の「製品は教科書でできている!?」もそういう機会として利用していただたら幸いです。
ちなみにしぶちょーさんの音声配信については
「ものづくりnoシテン」
「ものづくりnoラジオ」
https://www.youtube.com/@sibucho_labo
などで聞くことが出来ます。
図面について
最近は工作機械の設計をされている「しぶちょーさん」という方の音声配信を聞くのが日課のようになっているのですが、4/19更新のポッドキャストで
「#137 製造業のかけられた図面という呪い」
https://www.youtube.com/watch?v=57yNualc3z8
という内容のお話をされています。
もともとブログでも
「固定観念を打ち破れ!!図面レス化への道~MBDの取り組み~]
https://sibucho-laboratory.com/model-based-definition/
ということで、3DCADでの設計が当たり前になってきているのに、紙図面は必要なのか? また平面図形を描くにしても2DCADを使用しているにもかかわらず、手書きの製図方法を学ぶ必要があるのか?と疑問を投げかけています。
大変興味深い内容ですので、一度お聞きになるか、サイトでブログを読んでみてください。
個人的には、CADを習得するのに難しそうという初心者の方には一度手書きで絵を描くことをお薦めしています。定規やコンパスを使って作図することについては割とすんなり描かれることが多いです。CADではその作業と同じ動作に対応するアイコンをクリックして、画面上に描くという置き替えをすればよいと説明すると比較的CAD操作の習得へのハードルが下がるような気がします。
また紙の図面の必要性については、慣れの問題もあるのでしょうが、ディスプレーの画面上で見る図面よりか、紙の図面のほうが立体を把握しやすいような気がします。
図面について個人的に一番考えていただきたいことがあります。
せっかくCADで描いた図面を、製作を担当する協力会社には紙図面しか配布しないと言うのはいかがなものかと思っています。特に見積もりについては日本というこの国では「タダ」で行うというのが当たり前になってしまっています。紙の図面のみの場合、もう一度新たにCAD上に描く必要があります。作業時間はその分長くなります。
その製品を作ることでそれを使用する人の役に立てるのが目的なはずなのに、それを作る人たちには余計な手間暇をわざわざかけさし、それでいて単価を安くするよう働きかけるのは、本末転倒のような気がします。
その仕事にかかわる人たちがみんなハッピーになるにはどうすればいいのかを考えてほしいと思います。




