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2014-12-30 22:55:00

今回は「おもてなし」の第4回として「言葉の歴史」の続きを説明しょう。

 

(5)マリオット

 マリオットは、レストラン、機内食、給食事業、空港のレストラン、ホテルなどと多角的に展開していて、企業買収や売却も積極的に行い、さらに高齢者生活サ-ビスを積極的に手がけています。ホテルでは世界戦略を展開していて、1995年(平成7年)にはリッツ・カ-ルトン、1997年(平成9年)にはルネッサンス・ホテル・グル-プを買収したりして、サ-ビス産業界における「ビジョナリ-・カンパニ-」の代表的な企業として称賛されている。

 マリオットの最初の事業は、1927年(昭和2年)アメリカのワシントンD.C.で、ル-トビア・チェ-ンのA&Wのフランチャイジ-として出発しましたが、冬になるとまったく売れなくなったので、ホットショップという店名で温かい商品を販売したのが、自社としてのビジネスの出発点となりました。その後、時代を反映しているレストランやビジネスへ進出し、結果として多角化企業になり今日の姿になった。

 多角化というとビジネスごとに考え方が違ってしまう傾向にありますが、マリオットは、創業者の「経営理念」や「価値観」で、「スタッフ重視」「徹底した教育訓練」「徹底した現場志向」の思想は、今日にも受け継がれているので、多角化上も万全な体制である。

 マリオットの創業者のJ・ウィラ-ド・マリオット・シニアは、会社を創業するにあたり、次のような「経営理念」をかかげましたが、現在も見事に承継されている。

1.気さくなサ-ビスを提供し、お客様を「ゲスト」としてもてなす。

2.良質の食事を適正価格で提供すること。

3.事業には、社員が最も重要である。

4.猛烈に働き、働くことを常に楽しむこと。

 「気さくなサ-ビス」というのは、友人に囲まれているような雰囲気でお客様に感じられるようなサ-ビスを提供することによって、賓客として「おもてなし」で、まさにホスピタリティの提供である。それに、アグレッシイブ・ホスピタリティということで、笑顔で積極的にお客様に接している。

 マリオットのホスピタリティを生む源泉は、スタッフをアソシエイト(仲間)と位置づけていて、CSCustomer Satisfaction:お客様満足)よりESEmployee Satisfaction:スタッフ満足)を優先し、ホスピタリティ・マインドになっているが、この価値観はマリオットがサ-ビス産業で最初に実践したと思われる。