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猫の心筋症、スクリーニングの重要性と新しい知見
猫の心筋症、特に肥大型心筋症(HCM)は無症状で進行することが多く、突然の呼吸困難や血栓症で初めて気づかれるケースも少なくありません。近年は心エコー検査の普及により、症状が出る前のスクリーニングの重要性が強調されています。また、NT-proBNPといった血液マーカーも補助診断として活用されています。早期発見により、進行抑制や血栓予防の治療介入が可能になります。特に高齢猫や特定の猫種では定期的な評価が推奨されており、「元気そうでも検査する」ことが命を守る鍵となります。
猫の疼痛管理が進化:NSAIDsと神経障害性疼痛への対応
猫は痛みを隠す動物であり、慢性的な疼痛が見逃されやすいとされています。近年は疼痛管理の重要性が再認識され、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の安全な長期使用や、神経障害性疼痛に対するガバペンチンなどの使用が広がっています。特に関節炎や術後慢性痛では、複数の作用機序を組み合わせる「マルチモーダル鎮痛」が推奨されています。環境改善や体重管理も疼痛軽減に寄与します。猫の「動きが減った」「高いところに登らない」といった変化は痛みのサインであることが多く、早期の対応が生活の質向上につながります。
猫の高血圧、見逃されやすい“サイレント疾患”
猫の高血圧は症状がほとんど現れない「サイレント疾患」として知られています。しかし進行すると、網膜剥離による失明、腎機能の悪化、心臓への負担など深刻な影響を及ぼします。特に慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症の猫では併発しやすく、定期的な血圧測定が重要です。近年は動物用の血圧測定機器の精度も向上し、無麻酔での測定が一般的になっています。治療には降圧薬が用いられ、早期介入により合併症のリスクを大きく減らすことが可能です。高齢猫では「症状がなくても測る」意識が大切です。
猫の慢性腎臓病、早期発見におけるSDMAの役割
猫の慢性腎臓病(CKD)は進行するまで症状が出にくく、早期発見が難しい疾患です。従来はクレアチニン(Cre)値が指標とされてきましたが、近年ではSDMA(対称性ジメチルアルギニン)というバイオマーカーが注目されています。SDMAは腎機能が約25〜40%低下した段階で上昇するとされ、Creよりも早期に異常を検出できる可能性があります。早期に発見できれば、食事療法や投薬により進行を遅らせることが可能です。定期的な血液検査にSDMAを取り入れることが、腎臓病管理の新しいスタンダードになりつつあります。
猫の尿路結石、再発を防ぐ最新の栄養学的アプローチ
猫の下部尿路疾患、とくにストルバイトやシュウ酸カルシウム結石は再発しやすい病気です。近年では、単に結石を溶かすだけでなく、再発を予防するための栄養管理が重要視されています。具体的には、尿のpHを適切に保つミネラルバランス、水分摂取量の増加、抗酸化成分やプレバイオティクスを含む食事などが有効とされています。また、体重管理やストレス対策も重要で、生活環境全体の見直しが必要です。結石は繰り返すたびに膀胱のダメージが蓄積するため、早期発見と継続的な予防ケアが猫のQOL向上に大きく関わります。


