Heart-up 通信 Vol6
男性の育児休業取得と会社の対応
福井県では令和5年度より、男性従業員が連続5日以上または通算15日以上の育児休業を取得した場合、企業に対し最大600万円の奨励金を支給する制度を設け、取得に取り組む企業を支援しています。
福井県の有効求人倍率は全国トップ水準で推移しており、人材確保が容易ではない状況の中、少人数体制で事業を支えている企業も少なくありません。こうした状況の中、「男性の育児休業取得を推進するのは理想だが、実務的には簡単ではない」という声も多く聞かれます。
今回ご紹介するのは、まさにそのような環境下にある企業様の事例です。男性従業員から育児休業取得の希望がありましたが、少人数の職場では他の従業員への負担増が懸念され、手放しで「OK」と言える状況ではありませんでした。
そこで、業務内容の洗い出し、棚卸を行い、代替方法を検討、引継ぎを受ける従業員の負担が過度にならないよう配慮しました。電話の自動受付導入や勤怠管理のクラウド化など、業務の効率化も同時に進め、属人化していた業務の見直しを実施し、取得しやすい職場の環境作りに取り組まれました。
こうした取組みを進める中で、厚生労働省の両立支援助成金や福井県奨励金の支給を受けることとなり、結果として業務のシステム化にかかる費用補助の一助となりました。
育児休業を取得しやすい環境を整えた事業主の判断と、その方針のもと協力した従業員の存在があってこそ実現した好事例と言えるでしょう。
ちょっとひと息☕ 〜美術館にて〜
ふと、静かな時間がほしくなって、越前ふくい美術館へ行ってきました。
外観はミントグリーン、室内は濃紺を基調とした空間です。「ぼーっとしたい」「頭を整理したい」そんな気分のときに、自然と足が向きます。
展示室に入る前、壁に刻まれた言葉があります。
PAX INTRANTIBVS SALVS EXEVNTIBVS 『訪れる人に安らぎを、去り行く人にしあわせを』
思わず足を止めてしまう、そんな言葉です。
今は、歌川広重の「東海道五十三次」が展示されています。
素人ながら、どの作品も構図がとても面白く、また一枚一枚、色づけのポイントが違うことに惹かれました。
「ここを見てほしい」そんな広重の視線やメッセージが、伝わってくるように感じます。
そして、私の本来の目的は、東山魁夷の『白馬のみえる風景』です。
作者の意図はそれぞれにあるのだと思いますが、私には、これらの作品に描かれた白馬が、何故か「希望」にみえます。
けれどこの日は、『山嶺湧雲』の前から動けなくなってしまいました。雲の中に紛れて、そのまま溶け込んでしまいたくなるような、不思議な感覚。ソファに腰を下ろしたまま、しばらく立ち上がれませんでした。
「このままだと、心が少し迷子になりそう」そう感じて席を立ち、『白馬のみえる風景』へ。
「うん。このまま進める。」そう確信できた瞬間、頭の中がすっとクリアになりました。
展示を堪能したあとは、併設カフェ「リンデン」へ。
楽しみにしていたバスクチーズケーキと、リンデンフラワーティー。やはりこのお店のチーズケーキは格別です。
甘さと温かさにほっとして。「また明日から頑張れそうだな」そんな気持ちになりました。


