講師(宗夜)ブログ

2022-11-07 13:19:00

所作(59)●仮名文化

一年ほど前から、仮名に魅せられています。

興味を持つきっかけは自分の名前からでした。

私の名前はある和歌から付けられました。

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秋風にたなびく雲の絶え間より

もれいづる月の影のさやけさ

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最後の『さやけさ』から、さやこと名付けられたのです。この和歌は、百人一首の一つとして数えられています。

だけど…

和歌の響きは好きなのですが、活字はどうも好きになれない。趣がなくて冷たい感じがする。

もしかして和歌を仮名で読めるようになったら面白いんじゃないかな、と思いました。

どうせ読むなら源氏物語にチャレンジしてみてはどうだろう。なんかカッコいい!

 

そしてすぐに源氏物語絵巻と、仮名辞典を購入しました。一文字、一文字を辞典で拾えば読めるんじゃない?(若者っぽく語尾を上げながら⤴️)

 

わー、どんなかなぁ?わくわく…

と開いて、すぐにパタンと閉じました。

……。

もう一度気を取り直して開きました。

落ち着け、自分。

……。

うわぁ。ダメだ。

当たり前かもしれないけど、もう全然ダメだ。

予想すらつかない。

 

ずざざざーーっと後に下がって両手をついて

『申し訳ありませんでした!』

と絵巻に謝りたくなる気持ちでした。

 

そもそも…

こんなに当て字が多いとは知りませんでした。

仮名辞典を見ると、色々な当て字があって予想もつかない。

現代の私たちの平仮名は50字しかないですが、平安期の仮名は、驚くほどたくさんあります。

しかも形を省略した上で崩しています。

 

昔の人はなぜこれが読めたのでしょう?

平安期の貴族たちは、和歌を何千首、何万首と暗記していたそうです。

幼少期から、乳母によっていつ何時でも誦じられるように教育されていました。

当て字をしていても、形が崩れていても、その膨大なデータベースを基にしてすぐに予想がついたのです。

すごい文化だと思いました。

これが王宮文化かぁ。

 

超アナログなようでいて、実は暗唱コードの役割を果たしていました。

公文書では仮名のフォーマットが非常に細かく決められ、容易には改ざん出来ないようになっていたそうです。ほんと、うまいこと作ったなぁ。

 

なかなか味わうところまで行けないのだけれど、そのうちになんとなく分かっていけたら、面白いだろうなぁー。

と思って、休日は仮名ニョロニョロとの時間を愉しんでいます。