講師(宗夜)ブログ
所作(54)●よける技術
生涯を全うする上で、ぜひ身につけたいと思っているのが『よける技術』です。
世の中には色々な人がいて、色々な念が飛び交っているのを私も感じるようになりました。
身体の声を聞き、心の声を聞き、自分の脳波を整えることが大切と思えるようになりました。
『嫌だなぁ』と一瞬思ったら、すぐよける。
ラジオのチューナーを回すイメージで相手の脳波をよける。
避けきれなくて念を受けたとしても、ダメージを被ったのはさっきの自分であって、今の自分ではない。
残像が空気に残っているかもしれないけど、それは今の自分ではない。
あ、痛そう。でもそれ、私じゃないから。
昔の映画『マトリックス』のイメージです。
大事なのは不快感を持たないこと。
よける。よける。よけることだけに意識を集中させる。出来ればよけることに楽しみを持つ。
『不快感を持たないこと』
これは宿坊体験でのご住職から伺った言葉でした。
10年近く前、関西のあるお寺を訪ね、3日間の宿坊体験をしました。
作務衣を着て、掃除をしたり、写経をしたり、座禅を組んだり、護摩焚きに参列したりしました。
昼間は観光客もいてお寺は賑やかです。
でも夜は私たちしか居ないのでしんと静まり返っていました。
夜8時に座禅を組むという修行をしました。
黄金色に輝く仏像と対峙して座禅を組みます。
半眼にして、やや前のめりの姿勢を保ち、静かに呼吸します。ご住職が私たちの周りを警策(きょうさくorけいさく)を持って練り歩きます。
背中を打たれたい人は、ご住職が近くにいらした時に合掌したままお辞儀し、前のめりの姿勢を更に強めます。
すると肩に警策を少し当てたあと、背中の真ん中辺りを狙うようにしてパンっパンっと打ってくださいました。
痛いと言えば痛いけれども、すごくスッキリしました。座禅中、何度かお願いして叩いていただきました。
その座禅中に不思議な体験をしました。
半眼の座禅中に夢うつつな私の周りを、小さな子どもが走り回る感じがしました。
修行者の間をくるくると走り回り、『終わったよ、終わったよ』と呟いていました。
(え?終わったの?)
と思って目を開くと、まだ座禅の時間は続いていました。
(なんだ、まだ終わってないじゃん)
と思って座禅を続けました。
その話を一緒に連れて行った子どもにすると、子どもも、『僕もその声聞いた』と言っていました。
森の精か何かが、自分たちに興味を持ってくれたのかなぁと思いました。
宿坊体験の最終日。
ご住職が最後の説法を聞かせてくださいました。
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不快感を持たないことを皆さまにぜひお願いしたい。難しいかもしれないけれども、ぜひお願いしたい。そして未来の楽しいことだけを心に浮かべてほしい。
未来の希望は、叶えてから幸せになるんじゃないんですね。希望を持ったこの瞬間から、もう既に幸せになってしまうんですね。
そうじゃないと、不思議なことに夢を叶えても幸せになれないんですね。
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先に幸せになる。
幸せになる準備をして、先に幸福感を得る。
不快感を上手にすり抜けて、自分の意識を高い次元に合わせてチューニングする。
とても大事な技術です。
簡単ではないですが鍛錬していきたいと思っています。