講師(宗夜)ブログ
所作(39)●八百万の神
よく言われる八百万の神とは何でしょう?
でもその前に、その神が住む日本とはどんな国なのでしょう?
日本列島は、アメリカのカリフォルニア州より小さいと言われます。すっぽりカリフォルニアに収まってしまう大きさだとか。
しかも平地が少ない。
そんな国土に1億2千万人もの人が住んでいる。
そんな日本に対して
『日本人は狭い平地にへばりつくようにして住んでいる』
という英文を学生時代に読んだことがあります。
新聞記事の抜粋でした。
失礼だなぁ…と率直に腹が立ちました。
本当に日本は小さいのでしょうか?
私はそうは思いません。
日本は山あり、谷あり、川あり、湖あり、内海あり、洞窟あり、小さな島々あり…の非常に多彩な地を持つ国です。
そして平地であっても高低差に富んでいる。
水が流れ、川が流れ、空気が流れ、と様々な動きが生まれます。
国土が全域に渡ってギザギザしていたりシワシワしていたりするのです。
ものすごく起伏に富んでいる。
この起伏をビロビロ〜っと全部伸ばしてみたら相当な広さになると思うのです。
そしてその起伏には必ず生命が息づいている。
なにも人間だけが生き物ではないのです。
日本には四季があって、雨も多めで、暖かい…となると、この起伏に息づいた生命が活発になります。
一番小さいのはバクテリアなどの細菌類。
その細菌類を栄養にする植物がいて、それを食べる虫や爬虫類、両生類などがいて、小動物がいて…と生き物の種類が豊富です。
私はバクテリアが八百万の神の一人ではないのかといつも思うのです。
目には見えないし音には聞こえないけれど、大きな役割を果たしている。
人間にとって良い働きもすれば、そうでない働きもする。人間は恐ろしい事態に遭うと
『祟りじゃ』と言って畏れの念を抱く。
そのように時により緊張感をもたらせる。
また、日本は地質も種類が豊富。
4つのプレートがせめぎ合う地震大国でもありますが、その動きにより様々な岩石や地質がこの国土に集まっているそうです。
様々な地質があるということは、その中に住むバクテリアの種類も豊富だし、濾過される水の種類も豊富、その上に育つ植物も様々な種類があるということになります。
ということは虫の種類も様々になり、動植物の種類も様々ということになります。
つまり狭いんじゃなくて、凝縮されてるんじゃないの?と私はいつも思うんです。
この地質も八百万の神の一人だと思っています。
動植物の種類が豊富ということは…
もしかしたら人間の種類も豊富だと言えるかもしれません。
以前、通訳ガイドの勉強のために日本の色々な地域を旅して巡りました。
そこ驚いたのが方言の多様さ。
特産物の種類の多さ。
独特の文化(祭り)などの種類の多さ。
自分は何にも知らないなぁと思いました。
いまの時代においても方言の違いがハッキリしている。人と物と情報の流通が多い時代でも。
となると、流通がなかった時代には、方言は外国語のような感覚だったんじゃないかと思います。
谷のこっち側とあっち側では、微妙に気候も違うし、食べ物も違う、祭りなどの文化も違う、すると方言も考え方も変わってくる。
近くなら何となくイントネーションが似てるかもしれないけど、遠方となるともしかしたら意思疎通が難しかったかもしれない。
つまり日本は広いんですよ。
そう言えば、そもそも…
なぜ神は八百万(800万)なのか?
300万でも500万でもなく、なぜ800万なのか?
私の好きな祝詞、大祓詞(おおはらえのことば)にも出てきます。
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八百万の神たちを神集へに集へたまひ、
神議りに議りたまひて
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この祝詞の原文ができたのは平安時代初期だそうです。
私は推測します。この頃の人口が800万くらいだったのではないかと。
当時の人々は、人間の中にも神様を見ていたのではないかと。
自然の不思議
命の不思議
その不思議そのものが神様だと捉えていたのではないかと思います。
いつもいつも正しいわけではないけれど、
たまに間違うし、
軽々と生きているわけでもないし、
山あり谷ありの地で何とか悩みながら生きているんだけど、
それでも生命そのものが尊い。
みんなも。自分も。