講師(宗夜)ブログ
所作(25)●いま見直される帝王学
人の上に立って指示を出すリーダー。
そのリーダーたちが、悩んでいます。
今に限りません。昔から悩んでいます。
何がそんなに大変なのでしょうか?
多人数をまとめる難しさに悩んでいるのです。
多人数をまとめるのは大変です。
『働け』とただ言われて懸命に働く人はいません。嫌々働かれても意味はなく、むしろ費用ばかりが嵩んで時間と労力の無駄になります。
一生懸命に、喜びを感じながら、誠実に仕事をしてもらうのには一体どうすればいいのか…
『褒めればいい』という単純なものでもありません。
あちらを褒めれば、こちらも褒めねばならず、それも褒める量を等分にしなければどちらかがヘソを曲げます。
そんなことに一々気を揉んでいては仕事になりません。
仕事を安心して任せられる人材がいない場合、全て自分で抱え込むことになり、最終的には首が回らなくなります。
ここは歴史的人物の教育からヒントを得ましょう。今回は天璋院篤姫です。
江戸幕府第13代将軍、徳川家定の御台所です。
その御台所を少女からファーストレディに育て上げたのが、教育係の幾島でありました。
指導は生活全般から諸芸にわたり幅広く内容がとても厳しくて有名です。
私が注目したのが言葉に関する指導でした。
・どもってはいけない
・言い直してはいけない
・聞き返してはいけない
・歯を見せて笑っていけない
・無駄な動きをしてはいけない
当時17歳の少女には厳しく感じられたことでしょう。私もこの内容を初めて目にした時には大変だなぁと思いました。
けれども、いま現在茶道教室において指導をしている身としては至極当然のことに思え、幾島が教育係としていかに優れていたかがよくわかります。
これらは精神面がかなり成熟していないと自然な作法として表面に現れません。
諸芸(茶道、書道、華道、琴などの楽器演奏)の研鑽を積むのと同時に所作全般を整えることで、リーダーとしての強力なアイコンを作り上げていったのです。
大奥は約1000人の女性で構成される集団です。
そのトップに立つには、どこから見ても完璧な女性像が求められます。
些細な欠点を他人の目に晒してはいけません。
些細なことほど、他人の口の端に上るものです。
リーダーにふさわしい器を感じた時、人は初めて従順になります。
力強いリーダーとは…
資質を十分に備えながらも、それに満足せず、更なる成長をしようとし、実際に成長を遂げている、そんな姿だと思います。
どうしたら自分もそうなれるのだろうと、人は憧れて近づきたいと思います。
そして憧れているうちに、気がついたら自発的に懸命に働いている。
しかも楽しみながら。
みんなが憧れるリーダーになりましょう。
何歳からでも成長できます。
言葉に関する幾島の教育内容。
よし庵でもお稽古の中で取り入れています。
お教室の雰囲気は、美しくて真剣で真面目。
その雰囲気を心から楽しんで身を委ねているうちに、自然と正しい作法が身についていきます。
今まで気がつかなかったご自身の新たな輝きを開発していきましょう。
美味しい和菓子とお茶を愉しみながら…
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和から学ぶ気品ある仕草 美しい所作教室