講師(宗夜)ブログ
●灯りと集中力
よし庵のメインの茶室がペンダントタイプの直接照明から、天井などを照らす間接照明に変わりました。
・パネルの和紙の後ろからの灯り
・床の間の天井裏から軸荘を照らす灯り
・欄間下から欄間と天井を照らす灯り
今はこの三つが私たちの目を助けてくれています。
また、それぞれの照明は暗い空間を挟んで設置されています。
明るい→暗い→明るい→暗い…
灯りにも『間』があります。
一つ一つの明度は高くありません。
蝋燭🕯️の燈(ともしび)ほどなのですが、闇の存在のおかげであかりが際立ちます。
この照明に変わってから、講師の私共も、生徒さんも集中力が上がったように感じています。
光の色も変わりました。
蛍光灯の人工的な青白い光から、LEDの調光器の暖色に変わり、ホッとしている自分に気が付きました。
私たちは、本当は自然の燈(ともしび)を求めているのだなぁ、と思いました。
まさか本当に蝋燭で生活することは出来ないけれども、色を似せるだけでも気持ちは変わると知って少し驚いたのでした。
燈が明るくできるのは半径1m〜1.5mほど。
あとは闇。
昔からその闇が私たちをホッとさせてくれたのかも知れません。
ほの暗く
ほの明るく
心地よいお稽古時間
大人にふさわしい空間
若い頃みたいに
パァ〜ッと弾けることはない
ドーンと落ち込むこともない
あれはあれで良かった。
良い経験だった。
だけど大人になったら静かな落ち着きが欲しい。
何もかも知らなくていい
何もかも見なくていい
良いことも悪いことも少しずつ混じっているから。
光と闇があって
その境が曖昧で
そんな茶室で右に行ったり左に行ったりしながらお稽古していると、ふわぁ〜っと羽が生えたみたいな軽い気分になることがあります。
和紙を貼った透かし窓を拵えたかつての茶室も、先人がそのような心地よさを追い求めた証なのでは…と思いました。
心がほぐれたら、自然と集中して、美味しいお茶が点てられるようになっていました。
そんなひと時を持てる場に出来たら…
よし庵の願いです。