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議会質問&会派取組

2007-09-03 13:44:00

◆環境問題について・人権行政の推進について・市立貝塚病院の今後について

 

◎南野敬介議員
 お許しをいただきましたので、私より以下3点についてお尋ねいたします。
 まず、1点目の環境問題についてお尋ねいたします。
 昨今、地球温暖化が加速されていると言われています。その影響か、本年8月16日には岐阜県と埼玉県で国内最高気温40.9度を観測し、74年ぶりに記録が更新されました。
 地球温暖化の原因はさまざまあると言われていますが、その一つに「人間の産業活動から排出された温室効果ガスによって引き起こされているからである」と言われています。本年2月には国連の「気候変動に関する政府間パネル」により、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確立は90%を超えるとされました。そのようなことを考えたとき、私たちにできることは、一人ひとりが環境問題に目を向けることが大切だと考えます。
 その一つとして、私は自然を生かしたエネルギー源の確保を行政としても目指すべきだと考えています。例えば、太陽光発電や風力発電。貝塚市には二色の浜や葛城山があり、自然豊かな風や太陽光があります。昨今の原油価格の高騰を見たとき、地球温暖化防止の推進のための一つの材料になるのではないでしょうか。例えば二色のシェルシアターで風力発電を行ったり、公共施設で太陽光発電を実験してみたり、また、他市では太陽光発電システム補助金制度を確立し、市民に地球温暖化防止の推進を呼びかけていると仄聞しております。
 折りしも先日、関西電力・貝塚市連携住宅省エネルギー推進事業の実施が発表されました。国と関西電力が省エネ対策として実施すると仄聞しておりますが、まさにこのような取り組みが重要であると考えております。今回は本年度限りで100住戸を対象とした事業と聞いておりますが、今後も引き続き取り組むべきであると考えます。
 関西電力と同様に、貝塚市には三洋電機という太陽光発電に力を入れた企業もあり、今回の事業の目的達成のために民間企業と行政がタイアップして環境問題にチャレンジしていくことも大切ではないかと考えていますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
 2つ目に、人権行政の推進についてお尋ねいたします。
 私は、生活の上でのキーワードは人権の尊重であると考えております。折りしも8月2日には関西国際空港第2滑走路がオープンし、9月1日より完全24時間空港としてスタートしました。このような中、国際化時代にふさわしい人権行政が求められていると考えております。
 今後、多くの外国の方が訪れると予想されていますが、現在、そのような外国の方に対する入居拒否問題や言葉の壁による生活不安など、解消する手だてはほとんどありません。そこで、今後ますます増えることが予想される外国人の方に対する相談窓口を設けたり、啓発活動を強めることが重要であると考えております。
 また、昨今、障害をお持ちの方や、また子どもや高齢者への虐待、女性・連れ合いへのDVなど、人権問題も多岐にわたった課題となっております。これら人権問題を少しでも解決し、だれもが安心して暮らせる貝塚市を目指すためには、より一層の相談体制の強化と啓発がますます重要となっていると考えていますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
 最後になりますが、市立貝塚病院の今後についてお尋ねいたします。
 市立貝塚病院の経営について、ますます厳しくなると予想されております。さきの議会でも議題となりましたが、産科と婦人科を市立泉佐野病院と連携した体制の確保など、新しい動きも出てきているとは思いますが、内科診療及び地域医療の充実が求められているのではないでしょうか。
 今まさに、市立病院が地域医療の拠点となるよう医師の確保に努めなければならないと考えていますが、いかがでしょうか。
 また、昨今の状況により医師の確保が困難となったときに、早い段階での経営という視点に立った市立病院改革を断行すべきだと考えますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
 以上、3点にわたっての私の質問とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

 

◎吉道勇市長
 南野敬介議員より通告のありました3点の御質問のうち、3番目の市立貝塚病院の今後につきましては病院事業管理者の方から答弁をいたします。私の方からは第1番と第2番についてお答えを申し上げます。
 まず、地球温暖化の問題でございますが、地球温暖化防止につきましては、国の内外を問わず、まさに地球規模の最重要課題であると認識いたしております。
 また、太陽光発電や風力発電など、自然を生かしたエネルギーの利用により、温室効果ガスの一つである二酸化炭素の排出削減に効果がありますことは、議員御指摘のとおりであります。
 本市の地球温暖化対策につきましては、今年2月に市がみずから実施する事務、事業全般を対象とする貝塚市地球温暖化対策実行計画を策定し、地球温暖化の抑制などの環境に与える影響を低減させ、さらに市民、事業者に対する環境保全の自主的な取り組みを推進しているところであります。
 また、現在進めております住宅省エネルギー推進事業は、エネルギー消費量と環境負荷の低減を目的としている市民参加型の省エネ事業で、本市と電力会社と連携し、市内の一般家庭における省エネ対策として、エコキュート等のシステムを導入する市民に設置費の一部を補助するものであります。
 環境問題に対する取組みは、行政のみではなく市民一人ひとりの意識と実行が大切でありますことから、今年度策定予定の地域省エネルギービジョンでは、市内事業者、学識経験者やエネルギー事業者、また住民代表を加えた懇話会を組織するなど、幅広く意見を交換しながら、本市にとっての有効な方策について研究を進めてまいりたいと考えております。
 第2点の人権行政の推進についてお答えを申し上げます。
 本市では、貝塚市人権擁護に関する条例や貝塚市人権行政基本方針を策定して、人権尊重の視点に立ち、「一人ひとりがかけがえのない存在として、互いに人権が尊重される、差別のない社会」、「誰もが個性や能力を十分に発揮して、自己実現を図り、豊かな人権文化を創造できる社会」の実現を目指して、まちづくりを進めているところであります。
 さて、貝塚市に結婚・就職等で在住する外国人の相談につきましては、多言語に対応している大阪府の外国人相談コーナーの紹介や日本語学習の支援をしているボランティア団体の紹介などを行っております。
 また、社会・経済状況の変化に伴い、虐待やDVなどさまざまな人権問題があらわれている今日、相談体制の充実と人権啓発は特に重要であると考えております。本市では、人権相談、人権ケースワーク事業や総合生活相談事業、就労支援事業や女性相談など、さまざまな相談窓口を設置しており、広報紙・インターネットのホームページなどで広報活動しております。特に人権相談につきましては、人権擁護委員を本年10月から2名増員して8名とし、来年から、現在の月1回の相談日を月2回に増やすことも検討しております。
 人権啓発につきましては、日々の積み重ねが重要と考え、広報紙において、毎月「ともに生きる」と題して人権啓発記事を掲載し、毎年12月には2ページを使って人権特集を組んでおります。また、有識者を招き「人権を守る市民のつどい」で講演会を開催し、多くの市民に聴講いただいているところであります。さらに、人権啓発指導者養成入門講座、専門講座を開講して、身近な地域において、人権を理解し人権啓発のできる人材の育成に努めるとともに、街頭啓発を行うなど、あらゆる機会を通じて啓発を行っているところであります。
 本市といたしましては、今後ともさまざまな人権問題の解決のため、効果的かつ効率的な施策に取り組んでまいる所存であります。
 以上であります。

 

◎病院事業管理者
 南野敬介議員、質問番号3、市立貝塚病院の今後についての御質問にお答え申し上げます。
 当院の診療体制のうち、特に内科では糖尿病・内分泌の常勤医師1名確保できたものの絶対数が少ない中で、外来診療におきましては、消化器専門医を初めとする非常勤医師19名の確保により診療に大きな支障が生じないよう努めております。
 また、地域医療の充実につきましては、外科の乳がん精密検診や治療に係る紹介患者さんの大幅な増加があり、地域の医療機関からの紹介患者さんにつきましても全診療科合計で増加傾向を示しており、今後とも地域の医療機関とより連携を深め、公立病院の役割である地域医療の拠点として充実を図ってまいります。
 次に、医師確保についてでございますが、議員御指摘のように、地域医療の拠点としまして医師確保は最優先されるべき課題であります。
 状況といたしまして、当院の関連大学の主たる大阪大学、近畿大学はもとより、新たに大阪市立大学、和歌山県立医科大学にも接触を行い、医師供給依頼先を拡大しているところであります。これらは、市長みずからも動かれ、市、病院一体となって取り組んでおります。明らかな結果はございませんが、相手方との接触を深めながら結果を出せるよう努めてまいります。また、複数の民間の人材紹介会社にも募集を委託するなど、医師確保にあらゆる手だてで臨んでおります。
 次に、病院改革の実施でございますが、医師確保で経営改善されるのはもちろんでございますが、病院経営のコンサルタント業務を8月1日より導入いたしました。
 これは、外部の専門家により、現状の病院経営及び運営の抜本的見直しを図り、経営専門業務の導入、検証を行うことにより新たな病院経営手法の確立を行うとともに、職員が経営上の諸問題を解決する経営専門技術を取得することで、将来にわたる経営体制の確立を図ってまいりたいと考えております。