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2023-06-10 07:42:00

お品書きに書いている用語ですが、ちょっと気になり調べました。

◎芒種(ぼうしゅ)


芒種とは二十四節気の1つで、夏の第3節気です。新暦では6月5日~6日ごろですが、年によって変わります。

「芒種」という節気の「芒」は日本語では「のぎ」と読み、イネなどの穂先にある針のような部分を言います。「芒種」はそうした穂の出るイネや麦などの植物の種をまく季節を意味します。

◎腐草蛍と為る(ふそうほたるとなる)

蛍が光り始めるころ。じっとりとした空気の中、青白く蛍が飛び回る姿は、私たちに涼を与えてくれます。「腐草」と書くのは、蛍が腐りかけた草の下にいることや、腐った草が蛍に生まれ変わるという意味を表すといわれています。

 

注:二十四節気と七十二候について

「二十四節気」や「七十二候」は平安時代に日本の暦に取り入れられましたが、中国大陸と日本列島では位置も地理も違います。そこで後に渋川春海という江戸時代の天文暦学者が日本の気候に合わせて改訂版を出し、その後明治時代にも新たに「略本暦」が出てそれまでの「七十二候」を大幅に変えました。現在使われている日本の七十二候はこれが元になっています。

「二十四節気」とは、日本では平安時代から使われている暦のことで、もともとは古代中国で農業の目安として作られた暦です。春秋戦国時代(BC.770~BC.221)黄河流域で作られたと言われます。1年を24分割し、最も昼の長い日を夏至、最も昼の短い日を冬至、昼と夜の長さが同じ日を春分・秋分とし、それぞれを春夏秋冬の中心に据えることで季節を決めた暦です。

古代中国では暦として月の運行に基づいた「太陰暦」が使われていましたが、これですと実際の季節とズレが生まれてしまうため、太陽の位置を元に1年を24等分した「二十四節気」や、それをさらに、3分割した暦で、約5日ごとに分割した「七十二候」が作られ、季節の変化をさらにきめ細かくとらえて農事に生かしました。1つ1つの候にはその時期を表す名前がついています。

二十四節気は「立春」「雨水」「穀雨」など二字の漢字で季節の特徴を表していますが、中国から伝わった七十二候は漢字三文字、四文字で書かれていてより詳しく季節の特徴を説明しています。日本人の目から見ると、漢字二文字の二十四節気は、伝わるイメージがすぐわかるのですが、三文字四文字になると語順の違いもあり、さっぱり意味がわからなくなります。さらに「陰陽」的な思想も入っているようで、ますますわかりにくいものになっています。この中国の暦を取り入れてしばらくすると改訂版を作ろうということになったのもよくわかります。

http://chugokugo-script.net/koyomi/nijuushi-sekki.html