ごあいさつ

浅野式治療とは

①深鍼で筋肉に直接アプローチ

刺入が浅くて、痛みのないことを目的とする鍼灸が多いようですが、北京堂では筋肉にしっかり刺しますので、他の治療院と比べて深めの鍼になります。

ぎっくり腰の患者さんを断る治療院も多いようですが、深層筋である大腰筋刺鍼をすることで、ぎっくり腰は1回で良くなって、抜鍼すれば普通に歩いて帰れます。また、お尻の筋肉(股関節)の鍼治療は、長い鍼を使わないと固まった小殿筋に刺さらないため、治せない治療院がほとんどです。

  

 

☆刺す部位によって深さが違います☆

一般的な体型の場合、

手、前腕(肘から下)、顎→2~3㎝

首、背中、腰の浅い筋肉→3~4㎝

上腕(肩から肘)、下肢(膝から足首)の浅い筋肉→4~5㎝

腰の深い筋肉(大腰筋)、大腿、下肢の深い筋肉→6~8㎝

臀部、腸骨筋→7~11㎝

 

体型によって鍼を刺す深さが変わってきます。痩せている人は比較的浅く、太っている人は比較的深めの鍼になります。なぜなら、脂肪を通り抜けた後に筋肉に刺さるため、太っている人は脂肪が厚い分一般的な人より深く刺さないと目的の筋肉まで当たらないからです。

深い鍼が刺せる鍼灸師は浅い鍼も刺せますが、浅い鍼しか刺さない鍼灸師は深い鍼はさせません。

浅野式治療は、マッサージでは届かない深い筋肉も緩めることができます。

 

 

 

②本数が多い

私は北京堂グループ以外の治療院に5ヶ所行きましたが、そのうち4ヶ所は鍼の本数が6~10本と少なかったです。

北京堂では患者さんの状態によって20~80本刺します。腰だけ悪い場合は20本くらい、腰と股関節と足が悪い場合は60本と、悪い部分が多いほど本数が増えます。

 

 

 

③得気のある鍼

北京堂では固まった筋肉に鍼を入れるので、得気(とっき)という独特な響きがあります。「どんな響きなの?」と、よく聞かれますが、凝っている筋肉をグーと指圧をされたときに感じる「あーそこそこ」のような感覚です。

 

健康な筋肉に鍼を刺しても、「え、刺したの?」という感じで何も感じません。少し悪い程度の人は「気持ちいい」感覚です。悪い人ほどズシーンの響きが強く感じられます。こうした感覚を伴う得気があれば「イイところに当たってる!」「良くなる!」と思ってください。

 

軽症のうちに治療しておけば、得気も心地よく、早く治ります。重症ですと、鍼が硬い筋肉に刺さったとき、ゴムでぐるぐる巻きにされたような、激しい鈍痛の伴う得気になります。さらに硬くなり、太い鍼でも刺さらない筋肉になりますと、鍼を刺しても筋肉の収縮が起こらず、さらに知覚神経の信号も遮断されていますので、何も感じなくなります。

それで『難経』には「鍼をしても得気しない患者は、もうダメである」と書かれています。しかし、そんなことはありません。重症の人は、時間はかかりますが治療を続けると固まった筋肉も緩み、知覚神経の信号も伝達するようになって、そのうちやっと鍼をして痛みを感じるようになります。このとき「逆に痛くなった」と、悪化したと思われる患者さんがいますが、症状があって麻痺した感覚から痛みが現れてきた場合ですので好転しているのです。これを冥眩反応と呼んでいます。

 

鍼の得気が、どうして起きるのかですが、もともと鍼は細いとはいえ、筋肉にとっては侵害刺激なのです。悪くない柔らかな筋肉ならば、鍼を大した侵害刺激と受け取らないので、あまり収縮しません。しかし硬く収縮した筋肉は、ただでさえ収縮した筋肉によって神経が圧迫され、興奮しやすくなっているところに鍼が加わると、神経は強い侵害刺激ととらえ、それ以上は鍼を入れさせないように筋肉を収縮させます。このように鍼の刺さった筋肉がギュッと収縮することで、知覚神経が圧迫されて「重怠い」鍼の得気感が発生します。

こうした筋肉の収縮は、一般の悪さの筋肉なら20分ぐらい続き、そのあとは筋肉の収縮と弛緩が繰り返されます。この筋肉の収縮によって筋肉内の静脈に溜まった血液が押し出され、また弛緩によって筋肉内の静脈へ新鮮な血液が入り込むのです。こうして静脈の血液が入れ替わることにより、動脈の血液も鬱血していた筋肉へと入り込むことができるのです。

これを中国医学では「旧血があれば新血が生まれず」といいます。つまり古くなった血が占領していれば、新しい酸素を含んだ血液が入り込めないわけです。体表の古い血ならば、寫血して吸玉することにより取れますが、体の深部にある古い血は、筋肉に収縮と弛緩を繰り返させることによってしか入れ替えることができません。これが得気の正体です。

 なお、鍼しても得気が起きない場合は、逆に痛みが起きることが多いので、『難経』の言うように「得気がなければダメ」と、諦めることも一法です。それでも治りたければ、知覚神経が復活して痛みが現れる段階を経過しなければなりません。そうした重症患者さんは、「現在は痛みが減ったけど、以前は非常に痛かった」という人がほとんどです。その人が悪化している過程が、フィルムの逆回しのように再現されます。

 

 

 

 

④置鍼時間が長い

私が行った北京堂以外の鍼灸院の置鍼時間は、早いところで5分、長いところで20分でした。鍼が刺さっている間は、筋肉が収縮と弛緩を繰り返して血液循環をよくしています。鍼を置く時間が長ければ長いほど良いのです。北京堂では通常35分置きます。患者さんのご要望で少し早めに鍼を抜いてほしい場合は20分の置鍼になることもありますが、最低でも20分以上置いたほうが良いです。

 

 

 

⑤鍼治療の後3日間も治療中

鍼を抜いたら「あ~すっきりした~。体が軽い。」という感じなんだろうなと思ってる人は、大間違いです(笑)。軽症の人ならそう感じるでしょうが、「最後の砦」とも噂されている北京堂ですから、重症化して来られる方がほとんどです。重症の人は鍼を抜いた後、鍼をした部分が重怠くなります。それは凝っている筋肉に鍼を刺し、筋肉痛に変えているからです。その違いですが、凝った筋肉は硬いため、血管を締めつけて血流が悪くなり、どんどん悪化します。しかし筋肉痛では筋肉自体が柔らかいので、血管を圧迫することなく血液が流れ、筋肉内に溜まった疲労物質(酸素不足によって生まれた発痛物質)は代謝され、健康な筋肉へと生まれ変わるのです。筋肉痛が治るまでの約3日間は、筋肉の修復期間です。こうした筋肉の修復期間中は治療中ですので、鍼をした部分の筋肉をなるべく使わないようにしましょう。