日本人の血 2

 

日本人は農耕民族、数千年稲作、野菜、季節の木の芽、魚や海藻を
主食に生命をつなぐ生活をしてきた。この100年足らずで 欧米の
肉食、洋食を取り入れ体格は良くなり、寿命も延びた 様に見える。
最近のコロナでは、日本の感染率は多少上昇しているが、欧米に比べると
桁違いに低い。なぜか、手洗い、マスク等勤勉な国民性? だけだろうか?
ここにきて、日本人の免疫力が他国のそれに比べ高いという仮説がある。
免疫力の一般的な仕組みは以下です。
①腸内に住む、免疫細胞が食物と一緒に入ってくる病原菌、ウイルス等を
 攻撃し、危険因子から体を守る仕組み
②但し、花粉や小麦等 危険因子でないのに、攻撃を行うのが アレルギー反応、
 や自己免疫疾患。最近これらの疾患が増加している
③②の免疫異常は通常の免疫細胞が暴走し、通常物を攻撃するのだが、その際
 これは「通常物」だから攻撃を止めよと制御する免疫細胞がある
 Tレグ免疫細胞。このTレグが正常機能すれば 免疫暴走を抑制。
④この免疫抑制のTレグは最初から存在するのではなく、通常免疫細胞が
 腸内細菌のクロストリジウム菌が出す 酪酸を受け取るとTレグに変身する
⑤強度のアレルギー疾患の患者では、このクロストリジウム菌が極端に少ない
 ことが判明している
つまり、クロストリジウム菌から出す酪酸が無いため、免疫細胞の暴走が
止められず、アレルギー疾患を発症するという仕組み。
⑥このクロストリジウム菌は どのように体内に存在するかと言うと
 野菜などの 食物繊維を餌に 腸内で生きている。つまり、食物繊維の
 多寡、良し悪しが 人間の免疫システムに大きく関わっていると言える
古来日本人は前述の通り 木のみ、米、大根、大豆製品 海藻等 食物繊維
を豊富に取り入れ、腸内細菌と共に免疫システムを構築している。
海藻を分解する酵素は日本人の腸にのみあるとの研究報告もある。
最近の研究で、腸内細菌研究の世界的権威・服部正平さんが、欧米
世界11か国と日本の健康な人の腸内細菌を詳しく比較したところ、驚くべき
ことがわかりました。日本人の腸内細菌は、食物繊維などを食べて「酪酸」
など“免疫力をコントロールするような物質”を出す能力が、他国の人
の腸内細菌よりずば抜けて高かったのです。つまり私たち日本人の腸には、
「鉄壁の免疫力」を生み出す潜在能力が、誰にでも受継がれている。
上記のレポートは2018年11月放送のNHKスペシャル「人体」「腸が免疫の
カギ」の要約であるが2020年のコロナでなぜ日本人の感染率が低いか
の答え またはヒントが隠されているようです。

 

 

NHKスペシャル 人体 腸が免疫のカギ
また、別の細菌学者の研究では、我々が良く食べる野菜に含まれる「細菌」が
腸内に住み込み腸内フローラを形成すしている。それが一定の畑なら
(敷地内の畑等)同じ細菌が 腸、畑で両方見つかっており、免疫システムを
構築しているらしい。