コラム・豆知識
獣医さん(病院)が好き!という動物さんには、
これまでほとんど会ったことがありません。
(〇〇先生は好き!と教えてくれた子はいましたよ!
きっとやさしい先生なのでしょうね。)
病院は好きじゃないけど、行かないといけないって
分かってるから… というけなげな子はたくさんいましたが。
だって、いつもと違う環境、ものすごい薬のニオイや、
他の動物のニオイがしている中で、何をされるかも分からない。
有無を言わさずキャリーから引きずり出されたり、
冷たい高い台に乗せられたり。
場合によっては、いきなりつかまれて注射をされたりするのですよ。
そんなことされたら、人間だって、こわくない人がいますか?
もちろん一刻を争うような事態では、獣医さんに全面的に
頼るしかありません。ええ、頼りにしています!先生!
でも通常の通院であれば、こちらで事前にできることも多いのです。
初回から読んでくださっている皆さんは、もうお分かりですね。
はい、なぜ病院へ行くのか、理由を伝えましょう。
説明って本当に大事です。
健康診断だよ、予防注射だよ、など、いろいろありますね。
事前に、起こるであろう事をできるだけ説明しておきましょう。
お家を出てから、獣医さんの建物に入って、診察を受け、
建物を出て、お家に帰ってくる、までです。
ちゃんと、一緒にお家に帰る、までを含めてくださいね。
行ってみたら予想外の注射?!なんて時もあるでしょう。
そういう時は慌てずに、ごめんね、言ってなかったけれど、
○○の注射が必要になったんだって。首の後ろにするんだって。
5秒くらいで終わると思うからがんばろうね、
私もそばにいるからね、と普通に話しかけてあげてください。
「動物は言葉が分からないから・・・」という言葉を
残念ながら獣医さんから一番多く聞いてきたような気がしますが、
大事なうちの子のためには、頭のヘンな飼い主と思われたって
良いじゃないですか!
何かの処置をする時も、おおよその手順とそれにかかる時間を
獣医さんに聞いて、伝えてあげましょう。
保護者さんからの説明があるのと無いのでは、
動物さんの心理的負担の差は歴然です。
そして、がんばって処置を終えたら、えらかったね、の
一言を忘れずに!
ここでエピソードを一つ。
かく言うワタシ、注射で大失敗をしたことがあります。
通常のワクチン接種の時期が来たので、はいはい説明説明!と、
ちゃんと説明したのですよ。
しぃ(さちのネコです)は黙って聞いていました。
当日手順どおりにつれて行き、台に乗せたら、そこからが修羅場><
前年までは黙ってじっとがんばっていたのに、
その日はいつもの先生が近づいてくるなり歯をむき出して威嚇。
先生もびっくり。あれれ?めずらしいね、と言いながら、
じゃあちょっと予防で手袋しますね、と分厚い皮手袋をし、
その姿をみてさらにしぃもヒートアップ。
あれれ?いつもこんな子じゃなかったですよね?
うーん、じゃあごめん、網に入ってもらおうか^^;と先生。
…あれよあれよと言う間に網で捕獲される。
飼い猫とは思えない野生むき出しの必死の形相で
なりふり構わぬ抵抗をするしぃ。
さすがの先生も、今日はやめとこっか^^; となり、
コーフンいちじるしいしぃをカゴに戻すのも一苦労の末、
盛大なひっかき傷から流血しつつ、ぐったり疲れて
帰宅したのでした。
(帰ったら本人ケロッとしてましたけど・・・)
数日後、他のコミュニケータさんにお願いして、
あれは何だったの?と聞いてもらうことにしました。
(ええ、自分ちの動物さんは、こちら側のいろんな思いが反映
してしまうので、コミュニケーションが難しかったりするんです)
すると・・・
ぼく今、予防接種必要ないっ!と即答だったとか…
(はぁ、アタシゃ分からんかったねぇ・・・)
確かに獣医さんからは、毎年、予防注射の月がやってきますよ、
というお知らせが来ますけれども、その動物ごとにサイクルは
違って当然ですし、彼ら本人の野生的感覚って大変鋭いのでは、
と考えさせられる出来事でした。
でもでも、法律で決まっている狂犬病などは必ず受けてくださいね!
(若くて元気なワンちゃんであれば、落ち着ける環境で
接種を受けて、しばらく安静を心がけてくださいね。
ご高齢、体調によっては受けなくても大丈夫な場合があります。
必ず獣医さんにご相談されてください!)どんなに説明されたって、イヤなものはイヤです。