コラム・豆知識
そして、これは大事です。
動物さんの困った行動というのは、原因・理由が
複数絡み合ってしまっていることがとっても多いです。
そして必ず「訴えたいこと・聞いて欲しいこと・変えて欲しいこと・
気付いて欲しいこと」が含まれています。
その強い気持ちが形になって現れたものが、単に人間の生活から
見たら“迷惑”の範疇になってしまうのですが…
愛する飼い主さんに、わざと迷惑をかけてやろう、
イジワルをしてやろう、という考えからそのような行動を
起こしている動物さんには、断じて、お目にかかったことは
ありません。
“迷惑”の範疇に入ってしまうくらい過激になって現れて
しまっているものは、何も動物さんだけが悪い子なのではなくて、
知らず知らずに共同作業で積み重ねてしまってきている
ことがほとんどだと思ってください。
場合によっては、保護者さんの隠れた気持ちを、
がんばって代弁していることすらあるのです。
ですので、コミュニケータを介して「やめて」と伝えても、
すぐに解消するものではない場合もあります。
もちろん、なーんだそういうことだったの!と理由が分かって
うそのように解消、ということもまれにはありますが、
コミュニケーションは魔法ではありません。
ましてや言いくるめるテクニックでもありません。
動物さんに対して、あなたのモンダイ、とするのではなく、
人間側も自分自身の中をよく振り返り、変えるべきところを
変えてゆく勇気と責任があります。
また、外的に環境を整えたり、行動変えたり、といった
努力も必要です。
時間をかけて、根気よく。
愛する動物さんとのより良い関係・暮らしのために、
明るい希望を持って取り組んでゆきましょう。
そのためのお手伝いであればコミュニケータができる範囲で
喜んでお手伝いさせて頂きます。
改善されるべき点に気付き、真剣に取り組むことによって、
生活をより快適にできたり、自分を振り返る機会を得ることが
できれば、それはむしろラッキーなことではないでしょうか。
それを考えると、その最初のきっかけをくれた動物さんの行動は
果たして“モンダイ”でしょうか?
それどころか、宝の山の上に立つ旗!くらいに、
ありがたいことではないかしら?
だって、そうでもしないと、ボクのママ、
分かってくれないかもしれないもん!
ぼく、悪者を買って出ても、ママに気づいて欲しいんだもん!
なんていう動物さんの必死な声が聞こえてきそうです。