徒然なる日々
「商品開発」いろいろ。な話。
どうも皆さまこんにちは。
最低でも月に一回は更新しなければと思っていたのですが、あれよあれよという間に更新の機会を逃して今に至っています。
ご心配ありがとうございます。
コチラはといいますと9月10月と、なかなか充実した毎日を過ごしておりまして、ご報告がてらこの期間に作った商品を3つ、ご紹介したいと思います。
・企業とコラボしてくずバーの新世界を垣間見たよ!
まずは一つ目。
HPに問い合わせがあり、オリジナルのお菓子を作ってほしいとのこと。
HPへの問い合わせに驚きと喜びを隠しきれない部分もありましたがひとまずお話を伺いました。
会社の周年祭にて、宮崎県の特産品を使ったプレゼンテーション大会があるとのこと。
その場で、県産へべずを使ったくずバーができないか。とのご相談でした。
試作を重ねる中で、プレゼンの場での披露となると「アイスバー」というよりも「カップアイス」のほうが向いているのではと考えました。
さらにへべずの柑橘の香りと抜けるようなさわやかな酸味と甘みを活かす方法で頭を悩ませます。
先方にも試食していただいて、アドバイスをいただいてそれを何とか形にするには…という時間はとても勉強になりました!
最終的にはすりおろしたへべずの皮をクラッシュゼリーにすることで口に残らないようなアクセントにして、くずバーのベースに蜜漬けしたへべず果肉、マンゴーをちりばめて仕上げました。カップが透明なこともあって、キラキラと光る金色の琥珀のようなくずアイスに仕上げることができました。
担当の方々のざっくばらんなご意見が本当に参考になった良い経験でした。
・秋限定のくずバーを開発したらテレビの取材を受けたよ!
二つ目は、こちらもくずバー関連です。MRT宮崎放送にて、毎週水曜ゴールデンに放送されている「わけもん!」というバラエティ番組があるんですね。
この番組知らなかったら宮崎県人じゃないと言っても過言ではないほどの人気番組なのですが、その1コーナーに出演するお話をいただきました。
宮崎放送の人気レポーターが国道10号線沿いのいろいろなお店をめぐる、「Go!Go!国道10号の旅」というコーナーでした。
喜んで快諾したのですが、「ちょっと待てよ?ウチ国道10号でなくて県道10号線沿いじゃね?」との疑問が…w
なんでも、佐土原町北部は、一ッ葉有料道路へとつながるバイパスが国道10号線に変更されてしまっているので、佐土原町の半分は沿道にお店がない状態。それは非常にもったいない!だから佐土原町北部は県道10号線でレポートしようと考えたそうです。
秋の彼岸が落ち着き、くずバーの新作「くり味」を期間限定で出そうとしていたタイミングだったウチとしてもまさに渡りに船。早速紹介してもらいました。
3分ほどの出演でしたが反響がものすごく、おかげさまではじめてお店にきましたというお客様が増えました。
心残りはレポーターのアナウンサーと写真を撮るのをわすれていたこと!千載一遇のチャンスを逃してしまったぁーΣ(゚д゚lll)ガーン
・お菓子まつりで和菓子屋がマジパンケーキに挑戦したよ!
昨年は飴細工(シュクレ)で美女と野獣のバラを再現した宮崎お菓子まつり。
今年もお声がかかりまして…今年はカラフルな鍵盤ケーキでした(;'∀')
どうせならばやったことのないマジパン細工を使って作り上げてみよう!と軽くスタートしたこの依頼。なかなか今回も手がかかる道のりでした。
まずはケーキ側面のカラフルなグラデーション。
当初は着色したクリームを階層のように絞って表現しようとしましたが、自分の絞り技術が未熟でうまいこといかず断念。w
そこで和菓子の「ぼかし」という技法を使って練り切り細工で表現しました。
次に鍵盤部分。ネットで検索してみると、マジパンにチョコの絞りで鍵盤を描いたものや、土台そのものがホワイトチョコでコーティングされたものなど…
鍵盤が白いとそうなるんでしょうね。でも依頼のイラストは赤や緑のカラフルな鍵盤です。察するに虹の色かなと考えて鍵盤一つ一つをマジパンで作ることにしました。
ポイントは2つ。
鍵盤の音階「ドレミファソラシ」の7音を虹の7色「赤橙黄緑青藍紫」に当てはめるには7色のマジパンを作らなければならないこと。
円形のケーキに鍵盤を置くため、方形ではない形の鍵盤を工夫して作らなければならないこと。
自分で設定しといてなんですが…正直気の遠くなるような作業でした!
ありがたいことに、同時開催の第三回豆菓子創作菓子審査会にも出品させていただきました!
こちらは半錦玉羹に挑戦しました。錦玉でグラデーションをつける難しさを痛感。
あっという間に固まってしまう錦玉熱いと完全に混ざってしまい、冷たいと固まった後一体化せずに滑ってはがれてしまったりと、とにかく材料の変化に気を配る必要があると本当に勉強になりました!
ですが、作業をしていて感じたことがありました。
マジパンの着色具合は練り切りのそれとほとんど感覚は同じだったし、写真前面にあるようなアイシングクッキーの絞りも、和菓子の羊羹グラスに通ずるものがあるということ。
今ではあまり使わなくなりつつある和菓子の技法も、もっと広い視野でみれば使う機会はできてくるんじゃないかと思いました。