河辺雄和商工会　経営発達支援計画

　令和4年10月18日（火）、河辺雄和商工会館において「事業承継計画策定セミナー（後継者編）」を開催しました。

　本日講師でお迎えしたのは、経営コンサルタントの樋渡サポートサービスの代表　樋渡忍先生です。

　本日のセミナーでは、「事業を承継して成功する５つのポイント」を主なテーマとして学びました。

　セミナーの中で樋渡先生は、以下の構成により分かりやすくご説明いただきました。

【本日のセミナーの構成】

１．自社分析をしてみよう

２．原価管理をしてみよう

３．販売促進を考えよう

４．事業承継に成功するには順番がある（売ると儲かるは違う）

５．事業承継戦略について考えよう

【セミナーの要旨】

　セミナーの冒頭、先生より「不安を解決するには！」との問いかけがあり、その解として「経営することによって儲ければよい（利益出せればよい）」との説明がありました。

　そのためにも、原価を知る大切さについて説明があり、利益＝売上－費用の算式に基づき、経費削減　→　原価低減　→　売上拡大の順で取組むことで、黒字企業への体質変革を進めることの大切さを教えていただきました。その後は、下記「５つのポイント」により具体的な進め方をご説明いただきました。

１．自社分析をしてみよう

（１）売れ筋分析…レジペーパーの集計や総勘定元帳からの集計により分析する。

　　　　　　　　　売上貢献度から売れ筋商品や死に筋商品を明らかにし、その構成比率の高い

　　　　　　　　　商品から原価分析へとつなげる。

（２）顧客分析…お客様の年齢や性別、住所、職業、生活スタイルなどを層別し分析する。

　　　　　　　　これに基づき、ターゲット設定を行う。

２．原価管理をしてみよう

　うどん製造を例にして、「原価計算書」の様式をご提示いただきました。

　原価計算にあたっては、労務費の計上を漏れないよう注意する必要があります。

　原価分析の結果を受けて、原価低減のために〔改善の法則〕を活用し検討をします。

〔改善の法則〕

（１）排除、（２）結合（一緒にする）

（３）交換（順序を変える）、（４）単純化のいずれかの方法で改善方策を見いだす。

３．販売促進を考えよう

　いわゆる「広告・宣伝活動」のことです。

　“何を（売り物）”、“誰に（ターゲット）”、“どこに（商圏）”、

　“いくらで（価格）”、“どのように”の視点で取組方策を検討します。

　そしてお薦めしたいのが「プレスリリース」。

　無料で大きな効果が期待できるので、ぜひ挑戦していただきたいです。

　インターネットは上手に使いましょう。

　例えば、「googleマイビジネス」や「ホームページ」のほか、

　特に「ＳＮＳ」は多様にありますが、今はインスタグラムがお薦めです。

４．事業承継に成功するには順番がある（売ると儲かるは違う）

　次の順で進めることで、効果ある売れ筋商品の販売促進が可能となります。

　ステップ１．原価と売れ筋を知る

　ステップ２．改善の法則で原価削減、品質向上

　ステップ３．利益がある適正な価格設定

　ステップ４．利益が多い、売れ筋商品を販売促進・ＰＲする

５．事業承継戦略について考えよう

　経営者の仕事について考えました。

　社長の一日の仕事は？一週間の仕事は？一か月間の仕事は？一年間の仕事は？三年間の仕事は？

　受講者の皆さんは、机上実習でじっくり考えを巡らしました。

　最後に樋渡先生は受講者に向けて、「ぜひ、幸せで楽しい日々を送ってほしい」。そのためにも、「今の会社をもっと儲かる会社にしよう。そうすることで、経営者としての実力が高まっていきます。」とエールを送ってくださりセミナーを締めくくりました。

　商工会では今後も地域の小規模事業者が持続的な経営をしていけるよう、各種セミナーや商談会など経営に役立つ支援策を実施してまいります。

　令和4年10月11日（火）、河辺雄和商工会館を会場に「事業承継計画策定セミナー（お金の知識習得編）」を開催しました。

　本日講師でお迎えしたのは、独立行政法人中小企業基盤整備機構東北本部で中小企業アドバイザーを務める、さくら税理士法人 代表社員税理士 小田島隆久先生です。

　今日のセミナーでは、事業承継計画の策定にあたり必要となる知識である「事業承継に必要な税の基礎知識」「株式や事業用資産の相続、贈与、売買など税に関する基本的内容」について学びました。

　セミナーの中で小田島先生は、以下の構成により分かりやすくご説明いただきました。

【本日のセミナーの構成】

１．よくある事業承継時の問題

２．事業承継における税務・法務上のポイント

（１）各承継方法のメリット・デメリット

（２）承継における共通の留意点

（３）親族内承継

（４）従業員承継

（５）第三者承継

３．主な承継手法での法的効果の違い

　なお、サブテキストとして中小企業基盤整備機構が発行する「中小企業経営者のための事業承継対策」も利用し、事業承継に関しより具体的に学びました。

「中小企業経営者のための事業承継対策」は下記ＵＲＬよりダウンロードできます。

【https://www.smrj.go.jp/tool/supporter/succession1/index.html】

　最後に、先生は今日のセミナーのまとめとして以下の重要性をご説明くださいました。

【まとめ】

１．5～10年の計画表を作成してみる

２．経営者≠仕事のできる従業

３．専門家に相談する

　商工会では今後も地域の小規模事業者が持続的な経営をしていけるよう、各種セミナーや商談会など経営に役立つ支援策を実施してまいります。