大将のブログ 冒険小説「らーめんダイバー」
第3歩
包丁の調子はどうですか?
質問があったら書き込んでね。できるだけ答えてみようと思います。
『では早速切ってみましょう』というと思ったら大間違いですよ。
次はまな板を用意しましょう。
まな板はあるからという人もちょっと考えてください。
まな板だってずっと使ってればすり減ってくるのです。
包丁が切れても相手がへこんでたら切り離せないからつながっちゃいます。
へこんだまな板の上ではまっすぐ切れません。
別に高いものを買えとは言いません。
大きくても、小さくても四角でも丸でもかまいません。
とにかく平らなもので滑らないものを使いましょう。
では最初は一般的な長方形のまな板でやってみましょう。
まな板が用意ができたら滑らない様に下に滑り止め(ゴムでも濡れ雑巾でも何でもいいです)を置きましょう。



そしてまな板を置いたらその前に立ちまな板の上で手(腕組みじゃないよ)を組んでください。
自分と両腕で三角形ができますね。それが切るときの姿勢です。
しかし切るものに対して切り進めていくとまな板から外れてしまいます。
そのために右足(左利きの人は左足)を一歩引いて半身(あれ?これ剣道用語かな?)で構えましょう。
そうすると三角形の左腕(左利きの人は右腕)がまな板と平行になりますね。そして包丁を持つ手がまな板と垂直になりましたね。
これで切り進めて行ってもまな板から外れることはありません。これが基本姿勢です。基本姿勢は絶対に崩さない。
そしてここからが調理師の特別指南。
頭の位置は動かさない!
必ず真上から見ること!包丁の真上から見てください。ちょっと切っていると包丁右側に視線が行く。すると包丁が斜めになっていく。すると切ったものが曲がっていくんです。
あとまな板は全体を使ってください。材料をずらして同じ場所で切れという料理研究家とかがいますが現実的ではありません。
こういうのはあんまり料理していない人の意見です。同じ場所で切り続けたらそこだけへこんでまた買わなければなりません。


次に中華で使う丸いまな板について。この場合も三角形を作るのは同じです。しかし半身になる必要はありません。長いものを切ろうとしてもどこでも直径は同じなので材料を斜めにおいて切る方が自然に腕を動かしやすいです。四角いまな板しか知らないとこの特性がわからないのでちょっと戸惑うかもしれませんが、要は人間工学的な理屈を理解して使うことが道具をうまく使うことへの近道です。どうしてこの道具は歴史を重ねてこうなったのか、どう使うために生まれたのか、すべては理解することです。
テレビドラマなどでかっこよくみせることとはちょっと違う、正に美しさはここにあります。
ではどうぞ心行くまで切ってみてください。
第2歩
さあ!砥石と包丁はそろったかな?
買ったばかりの包丁は切れ味抜群だろうね。今は研がなくてもいいけど切れ味悪くなったら読んでね。
買ったばかりの包丁は工業用油が塗布してあるものが多いからしっかり洗ってね。
ではまず砥石は水につけておいてください。30分から1時間ぐらいつけておくといいでしょう。
お店ではよく使うので常に水につけてあります。


包丁は先端のことを切っ先、刃の下のほうをちもと、刃元などと呼びます。背中側をみね、持つところをツカ、柄。
和包丁の平刃(菜切り包丁)以外は刃に丸みがあるよね。これがあるから切りやすいんだよ。
引いて切るもの、押して切るもの、たたいて切るもの用途によって刃の形状が違います。
国によっては危ないからって刃先を折ってしまう国もあるくらい。
ここで調理師ならではの一言、『自分の使いやすいように形状を変えちゃってもいいんだよ』
写真にある私のぺティーナイフは本来の丸みを逆にえぐった感じに研いであります。
細工をしたりする用のナイフのために切っ先を鋭く薄くしてあります。
道具は自分の使いやすいように変形させていいんですよ。
自分の手の代わりになるものですから、その時の用途によってアタッチメントを変えるように。
長い年月をかけて出刃になり柳葉になりぺティーになったんですから。
まあそんなことは普通に使えるようになってからですけどね。
では研いでみましょう。

まず、切っ先を写真のように乗せます。その時包丁の背(ミネ)を少し浮かせてみてください。
刃先の上に指をのせてみるとわかると思いますが刃の面と砥石の面がピタッとくっつき始める場所がわかります。
その角度が研ぐ角度です。研ぎたい場所はどこに力がかかっているかによってきます。
そんなに力をこめる必要はありません。刃金は切っていると変形することでもわかるように、そんなに固いものではありません。
テレビや漫画で見られるような一生懸命に研ぐのは間違っていると思います(個人的主幹)。
曲がったもの、つぶれたところを成形して直すことがすべてです。
力任せに研いで包丁が小さくなったことを自慢するのは愚の骨頂だと思います(個人の見解)。
そういう自分もやってきたことだから思うんです。1本の包丁を長く使おうと思ったら丁寧に使う、ちゃんとした知識で手入れする。これしかありません。たとえ毎日使って研いでもよっぽど固いものを切って刃が欠けない限りそんなに成型することはありません。だいたい固いものを切って欠けるならそのものを切るのにその包丁はあっていないということですから、おのずとあほだとわかることでしょう。若いコックさんがやるよくある失敗です。私もやりました。言い訳を言えるなら感覚を覚えるために包丁を一本つぶれるぐらいまで研いでみたと胸を張って言ってもいいでしょう。
話が横道にそれましたが、結局、切れなくなった箇所だけ研げば(成形)いいんです。
それを知るためにもう一つ写真を見てください。

爪の上に刃を当てて力を入れずに少し前に押してみてください。滑りましたか、それともぐっと爪に食い込みましたか?
滑ったら刃がつぶれているということです。そのつぶれているのがどの箇所がどこなのか探してください。そこだけ直せばいいんです。でも想像してください刃の形状はV字になっているから切れるんです。鋭角であれば薄く、柔らかいものでも切れる。しかし力をかければ刃がつぶれやすい。鈍角であればつぶれにくく硬いものも切れるが細かい作業には向かない。どんな形になっているか、どういう包丁(刃)にしたいかによって研ぎ方は変わってきます。
先ほど砥石に刃が当たるところで研ぐと言いましたがもっとミネを持ち上げれば研いだ後は鈍角に、寝かせれば鋭角な刃になります。そしてこれが大事。両刃の場合同じ角度同じ力で表も裏も同じ回数研いでください。感覚でやっていると必ずV字が左右どちらかにずれていきます。これを治そうと何度も研いでいるうちにまがった包丁になり荒砥で成形する羽目になるのです。
5,6回ずつ研いだら爪で確認。これを繰り返してください。最小限でいいんです。
和包丁(片刃)の場合は片面はさっきと一緒ですが反対側(平らな方)は返しと呼ばれる研いだ後のバリ(出っ張り)をとるぐらいの感覚でいいです。そしたらまた爪で確認。V字が半分になったと思えばわかりやすいかな。
もう一つは砥石についてなんですけど写真を見てください。


変形してますよね。これはよくない例です。一方向一か所だけで研いでいるとそこだけ削れてしまうんです。そうなったら最後砥石同士(まがっているものより荒いもの)でこすり合わせて平らに戻すという荒業をしなくてはなりません。そのため包丁を研ぐときは同じ場所だけでなくまんべんなく使うことを心がけましょう。前後を変えることも忘れずに。ただ上下は買えちゃだめですよ。がたがたになってそれこそ取り返しがつかなくなります。あと荒砥の成形の場合はあまり大きな声では言えませんが縁石やブロックなどコンクリートの平らな部分をお借りして・・・・当方は一切責任を取りません。
さあ、やってみよう!
最初の1歩!
さて、最初に何から始めたらいいのか?
みんなが知りたいのは何かなー?
うーーん、やっぱり調理師学校で最初に習うこと
それは『包丁について』
でも、包丁と一言で言ってもいろいろあるもんね。
和食で使う和包丁、洋食用の洋包丁、中華の中華包丁。
包丁で切るところの金属は鋼(はがね)と言われます。
この鋼の片側に他の金属をつけて鍛えたものが片刃(和包丁)。ちょっと例外もありますが。
真ん中に入れて両脇に挟んで鍛えたものが両刃(洋包丁、中華包丁)。
それぞれに長所、短所があります。・・・いや得手不得手といったほうがいいでしょうね。
和包丁には平刃(菜切り包丁)、柳葉(刺身)包丁、出刃包丁、和牛刀なんてのもあるよ。
洋包丁にはぺティーナイフ、牛刀、洋出刃、ほかにもヒラメ専用ナイフみたいに専門ナイフもある。
中華は1種類でしょうなんてそんなわけないでしょ。中華は刃の厚さ、大きさでいろいろあるんですよ。
北京ダック用とか点心用だとか前菜用だとかいろいろ・・・
家庭で料理するのには使いやすい万能包丁(三徳包丁)とぺティーナイフの二本かあとは出刃が有れば足りると思います。
お魚下ろしたい、刺身を切りたいという方は和出刃、柳葉を追加。
そんなに高いものでなくても手入れをしっかりすれば大丈夫。
いいかえれば高いものでも手入れをちゃんとしないとゴミです(いや本当にほったらかすとすぐ錆びますよ)。
ステンレスのものもありますけど錆びにくいだけで錆びないわけではありませんからね。
そしてここからが大事。調理師のサイトはここからが大事。
そう買った包丁の手入れのために砥石を買ってください。これ大事!
いい包丁買うならなおさらです。
荒砥は修復成形用、普段使いの中砥、仕上げ砥は文字通り仕上げに。
まあ中砥があればいいでしょう。裏表両面で2種類ってのもあるよ。
次回は研ぎ方について書きまーす。
はじめての料理
初めまして!
このブログは
『これから一人暮らしするから自炊ができるようになりたい』
『定年して妻に邪魔者扱いされたくない』
『育児休暇をとったから妻になんか作ってやりたい』
なんてこと思ってる人に初めての料理のお手伝いをするために書いてます。
『いままで包丁なんて数えるほどしか持ったことない』
『何から始めたらいいのかわからない』
なんて人も大丈夫ですよ。
だってみんな初めてなんてそんなものです。かくいう私もそんなものでした。
でも、いい加減で適当なことは教えませんよ!
これでも幼少期から料理が好き(食べるのも)で高校卒業して大阪の某調理師学校卒業後
中華料理の世界に入って30年を過ぎる調理師です。現在中華料理店を経営しております。
よく中華だからって中華料理しか作れないって思われがちですけど料理の基礎なんてどれも一緒ですよ。
中華料理の世界はらーめん、餃子からフカヒレ、ツバメの巣まで、小さな中華料理店から中華街、果てはホテルの調理まで経験してきたのでだいたいはわかります。
コックさんの世界ではお店で出す料理はお仕事、ほんとに試されるのは先輩たちに出すまかない料理。
中華だからって中華料理ばっかりたべてるわけじゃないですよ。
プロ相手に戦ってきたからこそお客さんに出せるんです。
そんなプロが教えるシンプルでおいしい、凝ってるけど意外と簡単な料理を知りたくないですか?
この世で一番おいしいものを一番食べてるのはどんな金持ちでもないその料理を作ることのできる人です。
さあ!あなたもその一人になるために始めましょうか?

