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2024-07-20 09:58:00

麻酔の都市伝説!?

 

 麻酔は、手術に関わる飼い主さんの心配事の一つです。残念ながらその心配事の多くは間違っています。麻酔に関して聞かれることの多い都市伝説を紹介しましょう。また、所有する猫が麻酔を必要とするときの知識としてください。

  1. 麻酔は危険だ!
  2. ほとんどの合併症は、手術中または麻酔下で起こる。
  3. すべての獣医が同じ麻酔技術を提供している。
  4. 麻酔薬は有害だ!
  5. 麻酔をかけるには若すぎる!
  6. 高齢だから麻酔をかけられない!
  7. 病気なのに麻酔をかけていいの?
  8. 麻酔をした後日間意識がもうろうとなりませんか?
  9. 麻酔を何回もかけるのは有害!
  10. じゃあ、麻酔に危険はないのか?

 

麻酔は危険だ!

 これは都市伝説とは言えないかもしれません。もちろん麻酔には常にリスクはつきものですが、飼い主さんが信じている危険性よりははるかに小さなものです。健康な動物や病気の動物を含む全ての患者が麻酔中に亡くなってしまうリスクはどれくらいだと思いますか? 30%?15%?いやいや50%? 

 デビッド・ブロヴェルト(イギリスの麻酔認定委員会)は、117診療所で行われた79,178頭の猫の麻酔記録の研究をしました。獣医学的な研究では大規模なものです。そこで明らかにされたのは、「麻酔および鎮静に関連する死亡※のリスクは猫で0.24%であった。」ということでした。この研究が示したのは、飼い主さんが考えるよりも麻酔はとても安全であるということです。麻酔薬の知識が向上し、機器の監視が進歩していることから、麻酔下で死亡する割合はとても低いといえます。確かに、特定の状態(外傷、病気や感染)はリスクを増加させる可能性があります。術前の血液検査を行い、各猫の麻酔薬を調整することにより、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。※処置を含めた48時間以内の死亡。

 

ほとんどの合併症は、手術中または麻酔下で起こる。

 これも都市伝説の典型例と言えます。合併症のリスクが最も高いのは麻酔中や手術中ではなく麻酔回復期です。動物が麻酔から覚めた後、多くの合併症が起こる可能性があります。前に述べたデビッド・ブロヴェルトの研究では、手術後に死亡した猫の61%(全体では0.15%)が処置終了後3時間以内に死亡しています。このことは、麻酔後に看護師が注意深く監視を続けられるかどうかに関わってきます。よって、麻酔後に監視を続けられる病院に連れていくことが重要です。

 

すべての獣医が同じ麻酔技術を提供している。

 実際には、すべての獣医師は麻酔に関して個人的な好みがあります。自動車で言えばホンダがほしい人もいるし、ニッサンしか買わない人もいます。どちらの車も最終的には目的地にたどり着きます(故障しない限り^^;)。同様に、獣医師も今までの経験や知識が豊富な方法を選択しています。当然、身体検査、血液検査、品種、年齢などに基づいて最も安全な方法を選択します。

 

麻酔薬は有害だ!

 すべての医薬品にはリスクがありますが、予想外の反応を示す動物はほとんどいません。それぞれ薬には投薬条件があります。術前に血液検査をするのは、検査結果にそぐわない薬を使わないためです。そのため、手術前の検査は非常に重要です。加えて、検査結果によっては薬の副作用を緩和することができるかもしれません。例えば、ある麻酔薬は間接的に腎臓に影響を及ぼしますが、患者に適切な量の静脈輸液を施すことによって腎臓を保護することができます。麻酔薬は全般的にとても安全です。麻酔薬を使用する上で最も重要なことは、それを使う人の知識と麻酔覚醒後の看護です。

 

麻酔をかけるには若すぎる!

 幼若な猫は、成猫に比べて麻酔をかけることが少々難しいかもしれません。幼若動物は典型的に小さく、薬への感受性が高いため、幼若動物用の麻酔技術が必要です。例えば、ほとんどの幼若動物の体のサイズは小さく、熱が速く失われます。そのため温度を厳密に監視する必要があり、暖かく保つ必要があります。幼若動物は、成猫よりもエネルギー貯蔵量が少ないため、成猫では固形食の絶食を勧めるのに対し、少量の食事をとらせることも重要です。当院では成猫にもクリティカルリキッドという流動食を与えるように指示しています(空腹時の嘔吐を抑制するため)。若いという理由だけで麻酔を避ける必要はありません。患者を温かく保ち、厳密に監視を続け、適切な麻酔薬を選択することで安全に麻酔がかけられるでしょう。

 

高齢だから麻酔をかけられない!

 これも大きな誤解です。 老齢であることは、基本的に外科手術や医療処置を行わない理由にはなりません。確かに、飼い主さんの心配は若い猫よりも高齢猫の方が大きいかもしれませんが、獣医の意見ではめったにありません。獣医学の進歩により、動物はこれまで以上に長生きしています。 人間と同様に、動物も老化します。具体的には、代謝が遅くなり、薬物に対する感受性が高まり、治癒時間が遅くなります。また高齢猫は、若い猫に比べて何らかの病気を持っていることも多くあります。そのため血液検査、胸部X線検査(肺に疾患や癌がないことを確認するため)、心電図(心臓病に重大な問題がないことを確認するため)を含む麻酔前検査が必要です。高齢猫の総合的な健康状態が評価されれば、獣医師が麻酔前の支持療法または薬物療法を決定することができます。 麻酔薬は、高齢猫の副作用を最小限に抑えるように選択する必要があります。癌は病気ですが、年齢はそれ自体が病気ではありません。

 

病気なのに麻酔をかけていいの?

 確かに、患者が病気ならば、それらがより安定するまで麻酔を延期すべきでしょう。 患者が安定したならば、麻酔をかけることができます。獣医師は、動物の血液検査と身体検査などの状態を慎重に評価して、麻酔をかけるために動物が十分安定しているかどうか判断し、安定していなければ必要な安定化処置を実施します。極端な状況や緊急の状況では、選択肢がない可能性があります。 非常に病的である患者は、その患者を救うために、すぐに麻酔をかけなければならないかもしれません。また、興奮しやすい猫の場合、来院や保定されていることが大きなストレスとなる(呼吸が悪い猫には致命傷となりうる)こともあります。そのため鎮静剤を適切に用いることで過度のストレスから猫を守ることもできます。 

 

麻酔をした後日間意識がもうろうとなりませんか?

 この心配事は確かにあります。例えば2人の患者が同じ麻酔薬を与えられて、同じ手順を経ても、一方は非常に迅速に回復して今まで何も起こらなかったように行動し、他方はゆっくりと回復して1日か2日は少しもうろうとするように見えるかもしれません。処置の数日後にあなたの猫がもうろうとしているように見える場合は、獣医師に知らせることが重要です。獣医師はどの薬物が使用されたかを調べ、それに応じて代わりの薬物またはより低い用量に次回から調整することができるでしょう。さらに、もうろうとしているのは、その動物の基礎疾患の徴候かもしれません。また、動物は麻酔によってもうろうとしているわけではなく、多くの場合、鎮静効果を持つ鎮痛剤が原因です。現代の麻酔薬のほとんどは、数分から数時間以内に体内で処理されます。

 

麻酔を何回もかけるのは有害!

 多くの飼い主さんは、猫に短時間で繰り返し麻酔をかけることができないと考えています。 ほとんどの症例では頻繁な麻酔を必要としませんが、動物が癌を治療するために放射線療法を受ける場合、毎回同じように腫瘍に放射線を照射するようにそのポジションは常に一定にしなくてはなりません。そのため毎回麻酔をかけなければなりません。標準的な方法では、週3-5日、3-4週間、麻酔下で放射線照射を行います。1回あたりの時間はそれほど長くはないかもしれませんが、1ヶ月に10-20回の麻酔をかけることになります。しかし、これらの癌患者の多くはすでに病気ですが、ほとんどの症例では麻酔が問題になることはありません。より一般的な状況は、骨折などの症例で、月曜日に(痛みを伴うため)鎮静下でX線を撮影し、火曜日に麻酔下で壊れた骨を固定(手術)し、水曜日に鎮静下で包帯を交換することでしょう。現在では鎮静または麻酔を行うための非常に安全な薬剤に多くの選択肢があります。これらの薬物は体を素早く離れるため、有害作用はほとんどありません。さらに、いくつかの薬物は、「拮抗」させることさえできます。つまり、患者を目覚めさせる解毒剤を与えることができます。

 

じゃあ、麻酔に危険はないのか?

 ほとんどの場合、麻酔が安全であることを示す内容でしたが、一部の飼い主さんはそれを当然と考えています。術前検査、血液検査、さらには診断検査で異常がなかったにもかかわらず、手術や処置が鎮静または麻酔下で行われた場合、動物にはまれな反応がおこる可能性があります。このように過度に麻酔を安全と考えたり、過度に危険と考えたりする必要はありません。麻酔や鎮静をかける場合に、そのメリットとリスクを天秤にかけリスクが上回るならば麻酔や鎮静をかけないこともあります。十分に獣医師に相談して、猫の総合的な身体状況(リスク)と手術や処置によって得られるメリットの両方を把握することが、飼い主さんには求められるでしょう。

 

 

2024-07-13 09:56:00

猫の飼育環境

環境を豊かにする

猫が暮らしていく上で環境はストレスを大きく左右します。より良い環境を目指していきましょう。

 

照明

「照明」は室内飼育の猫に日々の活動を習慣化するための環境的合図です。「照明」は自然光を提供することができない場合、1日の中で明るくしたり暗くしたりする周期をタイマーによって制御する必要があります。タイマーをつけられない場合、毎日同じ時間に、手動で「照明」をオンオフする必要があります。部屋を出入りするたびに「照明」をオンオフしないようにしましょう。猫の室内照明の「明るさ」についての推奨は分かっていません(げっ歯類の飼育に関する一般的な「明るさ」の推奨は、床から1メートルの高さで400ルクス以下です。)。

 

猫の視力

猫は人間よりも視力は劣ります。近眼であると言われています。しかし、視野は人間よりも広く、動くものに対しては敏感に察知します。さらに、暗いところでも良く見えるようにできています。また、猫の世界は、白黒ではなく赤と緑がうっすらと判別できる程度のようで、色の判別は苦手なようです。

 

騒音

騒音レベルは最小限に維持しましょう(60デシベル以下、静かに会話するくらいのレベル、スマートフォンで計測できる無料アプリもあります。)。猫がいるときは静かな声で話をし、可能な限り猫の部屋以外で会話をしましょう。よく鳴く犬は、可能な限り猫から離しましょう。ケージや部屋の扉は静かに閉め、特に猫を不安にする突然の予期しない騒音を避けましょう。新聞を広げたり、ゴミ袋を開いたりするなどの他の環境騒音もできるだけ排除しましょう。出来ない時はテレビやラジオをつけておき、突然の騒音を遮断しましょう。

 

猫の聴覚

人間と比べて5倍近い聴覚を持つと言われています。しかし、音が大きいから恐れているのではなく、突然音がなることに反応することが多いようです。また、ビニール袋や紙袋の「カサカサ」という音が、獲物の動く音に似ているため敏感に察知します。ビニール袋や紙袋で遊ぶことが多い猫ですが、取っ手の部分は切り取って首や手足に引っかからないようにしておきましょう。

猫の好む音は、低くて大きい音よりも、高くて小さな音と言われています。低い音は唸り声などに代表される恐怖や怒りなどの感情、逆に高い声は喜びや興奮など感情を表しています。

 

匂い

犬や他の猫、アルコール、タバコの煙、洗剤(洗濯洗剤も含む)などの匂いは最小限にしましょう。これらはすべて猫にとって有害でストレスの多いものです。特にケージ内に閉じ込められている猫にとっては逃げようがありません。

 

猫の嗅覚

猫の嗅覚は非常に優れており、聴覚、視覚に比べると圧倒的に嗅覚に依存した動物と言えます。匂いを嗅ぐことで猫は、食べ物の判断、縄張りの主張、挨拶、相手の情報の感知などを行なっています。猫の鼻先に指を突き出すと必ず匂いを嗅ぎます。これも相手の情報を感知しているのではないでしょうか。

また、猫は頬や顎の下、そして肉球に臭腺を持つとされています。そこで分泌された匂いは、猫が頬をすり寄せたり爪とぎをしたりするときにその場所にマーキングされます。この匂いでテリトリーを確認しています。 

 

温度

猫は暖かさ(29-38℃)を好みます。しかし、室内飼育の猫のほとんどは、この暖かさを得ることができません。そのため、猫がより暖かさを得ることができるように寝具を提供し、猫がいつでも使用できるようにしましょう。タオルを使う場合は、猫が敷いたりくるまったりできる十分な大きさが必要です。紙の切れ端をたくさん箱に入れたものも使用できます。電気毛布や湯たんぽなどを使用する場合、猫がいつでもそこから他の快適な場所に移動できるようにしましょう。

 

2024-07-06 09:55:00

猫の特性

猫の睡眠特性

猫は、私たち人間や他の動物が持つような1日毎の睡眠周期を持ちません。むしろ、頻繁に昼も夜も寝起きしています。これは自然界において、猫が1日当たり20以上の小動物を捕獲する必要性があるためです。彼らは狩りと狩りの間に睡眠し、狩りをするために素早く準備する必要があるのです。

猫は私たちの起きている日中に寝ていて、私たちが寝なくてはいけない夜に起きているように見えるかもしれません。私たちは猫が夜行性動物であると決めつけていますが、猫の睡眠周期が私たちと異なるからそう見えるのかもしれません。猫と日中遊ぶことで活動性を増せば、夜行性の活動が減少することでしょう。

 

隠れる本能

猫は不安や恐怖を感じると隠れようとします。彼らは特に(周囲が見渡せるような)高いところに隠れるのが好きです。これは室内飼育の猫に隠れ場所を提供することがとても重要な理由です。これらの場所は、人間、大きな騒音、他の動物から安全だと感じることが出来る場所でなければなりません。もし、冷蔵庫の上などに隠れることが猫にとって安全でなければ、猫が隠れることが出来るキャットタワーや洋服棚の様に登ることが出来る他の高い場所を与える必要があります。

 

社会的特性

猫たちは他の動物のように社会的ではありません。そして、私たちとはコミュニケーションの取り方が違います。猫が他の猫とコミュニケーションをとることや食物の場所そして捕食者を発見することに対して、視覚ではなく主に嗅覚に頼っています。

猫は物や他の動物に匂いをつけること(マーキング)によってコミュニケーションをとっています。マーキング物質は、猫の額、頬、尻尾の付け根、そして足に存在する特殊な分泌腺から出ている「フェロモン」と呼ばれる芳香物質です。「フェロモン」は引掻いたり、物に身体をこすりつけたりした時に放たれています。また、他の猫の鳴き声にそれほど興味を持ちません。同様に、猫は私たちが発する話し言葉に対して、特に関心を持ちません。(突然発せられる大きな音には敏感です。)

尿を使ったマーキングの誘惑を減少させるために、家にある柱や他の適切なもの(爪とぎ用品)を引っ掻いて傷つけることを認めてあげましょう。また、猫が尿臭を隠すことができるように、いつでも新しく清潔な猫砂を十分量トイレに入れておくことも重要です。野生の猫はいつでも新しい清潔な場所で排泄しています。もし、トイレ以外で尿をして欲しくないなら、私たちはトイレをいつでもきれいな状態にしておく必要があります。

 

摂食特性

猫は肉食獣で主として小さなげっ歯類、小鳥、昆虫を食べています。狩りをすることは野生猫の生活の大部分であるため、室内飼育の猫も狩猟に類似する活動をしたいと思っています。

猫のためにおもちゃを買うときは、ネズミ、鳥、昆虫に似たおもちゃが好きだということを覚えておきましょう。あなたの猫が最も好むものを本当に生きているかのように動かして遊びましょう。

 

テリトリー

猫は匂いによるマーキングで自らの狩猟範囲を確立します。オスは他のオスから身を守れるテリトリーが欲しいでしょう。一方、メスは他のメス猫とテリトリーを共有したり、重複したりしています。

その範囲は約6平方キロメートルを超えることがあります。野生の猫の場合、それぞれの猫が小動物を狩って十分に食べることができるなら、単独で暮らす傾向があるからです。イギリスのケンブリッジ大学で1988年に行われた調査では、屋外で暮らしているメス猫の平均生活圏サイズは1.68平方キロメートル、オス猫は6.12平方キロメートルに及ぶという結果が出ています。しかし、猫の生活圏の広さは食料の豊かさによって大きく変動します。もし、食物資源が豊富にあるならば、猫は主としてメスからなる2-25頭の小さなグループで生活しています。そして十分なエサがある場所におけるメス猫の生活圏は100メートル×80メートル程度まで小さくなり、エサがあまりない場所においては40平方キロメートルまで広がることが、別の観察で確認されています。

オス猫は、つがいのメスのために他のオスと争うので、一般的に食物資源を考慮せず単独で生活します。猫はテリトリーを守る時、恐怖が迫っている時、他の猫と遊んでいる時(特に子猫と)、そして大人同士でお互いの毛の手入れをしている時に攻撃的になることがあります。

グループの中の母猫や他のメス猫は子猫を育てます。子猫は授乳期間中に母猫が獲った獲物で遊びながら経験を積み、8-16週令に単独で狩りをし始めます。彼らは6-12か月令になるまで、一般的に母親とともに休息や毛の手入れをします。成オスは母親のテリトリーをパトロールし、若いオスを追い払います。若いメスは食物資源が少ないときには群れを去るかもしれません。成猫は彼ら自身のテリトリーを確立し、テリトリーの一部が他の猫のテリトリーと重複することで、支配的もしくは従属的になることがあります。

時折、猫は短時間とても熱心に遊び、あなたを引っ掻き、咬むことがあります。猫が適切な方法で遊べないときは、その場所から去ることで、猫に不適切な遊びを止めるように教えることができます。

余談ですが、猫にGPS追跡装置をつけて、猫が夜にどのような範囲を行動しているかをチェックした記事がありました。GPS Trackers Reveal Your Cat’s Adventures During The Night: http://www.boredpanda.com/gps-tracker-cat-movement-map-lithgow-central-tablelands-local-land-services/

で確認してみてください。

 

体温調節とグルーミング

外猫は気温の幅広さを体験しています。猫は汗をうまくかくことができないので、彼らは暖かい時には日陰を、寒い時には暖かいところを探すことを学びます。一方、室内猫は体温を調節するために日陰、扇風機、ベッド、そして毛布を使います。

ほとんどの猫は自分のグルーミングを、お風呂を必要とせずに、清潔を保つために上手に行います。長毛(被毛がフエルト状になる)、肥満、もしくは病気の猫には、特別にブラッシングや毛をすくことが必要になります。野生の猫がブラッシングしていないからといっても、あなたの猫が自身のグルーミングに苦労しているなら、健康で清潔を保つためにも手伝ってあげましょう。

 

 

2024-06-29 09:50:00

完全室内飼育について

 

完全室内飼育

猫を完全に室内で飼育することは、外に出さずにかわいそう!と思うかもしれません。しかし、猫のことを考えるなら、完全室内飼育にするべきでしょう。これから、そのことについて説明します。

 

飼育の仕方のいろいろ

猫の飼育の仕方には、いろいろあります。外飼い、放し飼い、完全室内飼育と分けることができます。外飼いは文字通り、外だけで生活してもらうスタイル。放し飼いは、室内にも外にも行き来できるスタイル。完全室内飼育は、室内で飲み生活するスタイル。

新しく猫を飼い始める方には、完全室内飼育をお勧めします。放し飼いも外飼いも、極論すると野良猫と同じです。

 

「完全室内飼育」にする理由

  • 病気・怪我・喧嘩から守ることができる。
  • 交通事故・動物虐待から守ることができる。
  • 他人の敷地で糞尿することがない。
  • 誤って保健所に連れて行かれることがない。
  • 行方不明・迷子の心配がない。
  • 寿命が長い。

以上のことから、絶対に室内飼育にするべきでしょう。

 

病気・怪我・喧嘩から守ることができる。

外で感染するウイルス性疾患には治療法のない猫エイズや猫白血病があります。また、猫カリシウイルス感染症や猫ヘルペスウイルス感染症などの致命的(仔猫では致命的になるケースもあります)とは言わないまでも感染性の高いウイルスも蔓延しています。

また、ノミやダニなどの寄生虫もいますし、それを媒介して赤血球に寄生する原虫もいます。

猫の世界では縄張り争いもあります。猫同士の喧嘩によって怪我したり、その怪我から感染症になったりと良いことはありません。

 

交通事故・動物虐待から守ることができる。

猫は突然車が近づいてきても、足がすくんでいるのか、止まってしまう子がいます。車は急に止まることができずに猫をはねてしまうことになるでしょう。万が一、即死しなかったとしても重傷のまま自宅まで帰ってこられる猫は少ないと思いますし、助かったとしても体には大きな障害が残ることになるでしょう。

猫好きの方には犬が嫌いという方もいます。逆もまた然り、猫が嫌いな人もいるのも事実です。ニュースで取り上げられることも多い動物虐待も未だに発生します。飼育されている猫は、野良猫ほど警戒心が強くはないので、人間に近寄っていくこともあるでしょう。

 

他人の敷地で糞尿することがない。

近隣トラブルの中には、飼育猫がお隣さんの庭で糞尿してしまうことも少なくありません。また、最近では公園の砂場に猫が入りにくいように壁で囲まれている砂場もあると聞きます。猫が他人の敷地や公園の砂場を理解できない以上、糞尿のトラブルは避けることができません。

 

誤って保健所に連れて行かれることがない。

猫が外出している時、野良猫と勘違いされて保健所に連れて行かれることも考えられます。マイクロチップが埋め込まれていれば、助かることもあるかもしれませんが、マイクロチップが入ってなく、さらに首輪が取れてしまったら、野良猫との区別はできません。

 

行方不明・迷子の心配がない。

前述した保健所の件とかぶりますが、誰かに連れて行かれる心配や、他の猫や犬に追いかけられてとんでもなく遠いところまで行ってしまうことも考えられます。運良く帰ってこられる猫もいるかもしれませんが、そのまま行方不明ということにもなりかねません。

また、病気の猫は一人になってストレスから身を守る習性があります。そのまま亡くなってしまうこともあるでしょう。昔は、「猫が死ぬときは姿を隠す」と言われていました。具合が悪くなって動けずにそのまま亡くなってしまうこともあるでしょう。

 

寿命が長い。

室内飼育猫は寿命も長いことがデータ※で証明されています。一概には言えないことですが、一緒に家の中で生活していれば猫の異変に気付くことも多いでしょう。猫は具合が悪いことを隠す動物と言われています。外出する猫は、健康状態の把握が難しいと言えるのではないでしょうか。

※一般社団法人 ペットフード協会 平成29年(2017年)全国犬猫飼育実態調査

 

2024-06-22 11:41:00

猫クラミジア感染症

猫クラミジア感染症について

猫クラミジア感染症とは

猫クラミジア感染症は、クラミジアという細菌が原因で起こる病気です。猫ヘルペスウイルスや猫カリシウイルスと並び、「猫風邪」として知られています。

症状 主な症状は結膜炎や鼻炎です。

  • 目やに
  • 結膜の腫れと赤み
  • 涙目
  • 鼻汁
  • くしゃみ

重症化すると、子猫では結膜同士がくっつくこと(眼球癒着)や肺炎になることがあります。

原因 クラミジアは他の生物の細胞内で増殖する細菌です。診断には血液検査やPCR検査が一般的に行われます。

予防方法 クラミジアワクチンの接種(当院では取り扱っていません)や感染猫との接触を避けることが重要です。早めの動物病院受診も大切です。

治療方法 治療には抗生剤の内服や、結膜炎の治療として抗生剤の点眼が使われます。通常2〜3週間で回復しますが、再発防止のために最低4週間は抗生剤を続けることが推奨されます。

猫クラミジア感染症は、早期発見と適切な治療で重症化を防げます。異変を感じたら早めに獣医師に相談しましょう。