2020/05/24 13:24

アイスクリームの美味しさの秘密の一つにオーバーランがあります。

アイスクリームの美味しさの秘密の一つにオーバーランがあります。
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アイスクリームの美味しさの秘密(オーバーラン)

アイスクリームの美味しさの秘密を一つ教えましょう。

意外としれられていない「空気含有量」=「オーバーラン」というポイントがあり、実は大きくアイスクリームの美味しさを左右するんです。
と言っても、成分表や説明文にもオーバーランを表記するものは一切ないんですよ。あまり皆さんも知らないと思いますがアイスってご存じのようにとけたら終わりです。
とけたアイスを再度凍らせたことある人はおわかりだと思いますが、再度凍らせたアイスはカチカチに凍って食べられなくなると思います。
それは、一度アイスがとけて空気が抜けてしまった状態です。空気の泡がアイスの中に無いのでカチカチになるわけです。一度やってみてください。食べれたものではないですよ(笑)

というわけで、基本アイスクリームは-18度以下で保存されていますが、凍っているのに氷のように固くならず、舌にのせたとき氷ほど冷たく感じないのです。それはアイスクリームに混ぜられた空気の泡が冷たさを伝えにくくするからです。

 

分かりやすいようにお伝えします。
50mlのアイスクリームに50mlの空気を混ぜると100mlのアイスクリームが出来ます。この場合のオーバーランを100%とする考え方です。

 

空気含有量が多い(オーバーランの比率が高い)場合

ふんわりとした口どけに、軽くさっぱりとした味わいになります。しかし、空気が多い分風味が弱くなり、また空気の層が熱が伝わるのを妨げるため、甘みや冷たさも感じにくくなってしまいます。

空気含有量が少ない(オーバーランの比率が低い)場合

風味が強く、濃厚に感じます。同時に甘みや冷たさも感じやすくなります。冷えるとしっかり冷たくなるのも特徴的です。


市販されているアイスクリームの空気量は「60%以上などのものが多く、空気量が少ないもので10%~15%」というのが一般的な状況です。
そして、ソフトクリームでは形を保つために30~80%くらい、シャーベット系は20~60%くらいになっています。
因みに、ハーゲンダッツは25%ぐらいだと言われています。
私たちが取り扱っているご当地アイスでも、手で持った瞬間重たさが違うのでオーバーランの量が一目瞭然でわかりますから面白いです。ただし、ご当地アイスの特性を生かすためにオーバーランを多く含んだりもするでしょうから、
オーバーラン少ない=美味しいと言う訳ではありません。
濃厚で乳脂肪の高いプレミアムアイスクリームの中には、オーバーラン0%の製品もありますが、私は食べたことはありません。


空気含有量ゼロが出回らない理由


風味が強く、濃厚になるのに、空気含有量を極限に減らしたアイスクリームがなかなか出回らないのはなぜだとお思いですか。
これには大きく2つの理由があると言われています。

1つ目

高価な「乳脂肪分」をたくさん使用する必要があるから。
空気含有量を減らしすぎると、ねっとりとくどい味わいになってしまいます。これを解消し、なめらかな口溶けとコクを実現するのが「乳脂肪分」です。
しかし、乳脂肪分は高価。多くすればするほど値段は上がってしまうので、広く流通させるには不向きといえるかもしれませんよね。

2つ目

2つ目は、濃厚にすれば原料へのこだわりが必要。
濃厚に感じられるからこそ、どのフレーバーでも、本当においしい原料にこだわる必要がありますよね。しかし、原料へこだわることも、アイスの値段を上げてしまいます。例えば、日本で一番人気の「バニラ味」。実は、日本で市販されているバニラアイスには「合成香料」や「香料」が使われることが多く、天然のバニラを使った「バニラ香料」や「バニラビーンズ」そのものが成分表示に記されていることは稀です。(香料だけ書かれているものは、人工香料です。)
これは、バニラの需要拡大、生産国マダガスカルでの災害などが重なって、バニラビーンズは銀よりも高値で取引されるくらい高価な代物になっているためです。濃厚にすると必要になってくるバニラは入手困難なんです。


まとめ


以上のようなアイスクリームの美味しさの秘密を知りながらご当地アイスの食べ比べをしたらまた、一つ楽しみが増えるんじゃないですかね。
アイスカップの重さを計りながらご当地アイスを食べるのも面白いかも知れません。
あえてこの場ではどのカップが思い、軽いとは言いませんのでアイスを食べるときにお楽しみ下さい。

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