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祝!「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産一覧登録決定!!
本日、第48回ユネスコ世界遺産委員会において、「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産一覧表への記載が正式に決定しました!!
本日、記者は明日香村中央公民館にて開催されたパブリックビューイングを取材しに来ましたよ📸
明日香村中央公民館のパブリックビューイングは、橿原文化会館で開催されているパブリックビューイングの様子をパブリックビューイングする形です。
明日香村中央公民館のパブリックビューイングの開場は8時20分。
開場と同時にほぼ満席!注目度の高さが伺えます。
パブリックビューイングスタートに先立ち、明日香村 熊丸副村長からご挨拶がありました。
いよいよパブリックビューイング、スタート!
世代を超え、大勢の方々が熱心に画面をご覧になっています。
可愛い応援団発見❣️
画面の向こうに明日香村・森川村長が登場されました!情熱あふれるメッセージに会場の熱気は益々上がります!
そしていよいよ、「飛鳥・藤原の宮都」についての審議が行われます。緊張の瞬間です・・・・
そして、遂にその時が来ました!
「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産一覧表への記載が正式に決定しました!!
皆様大喜びです!!やったー!!!20年かかりましたが、遂に世界遺産登録決定でございます!!
バンザーイ!!!バンザーイ!!!
高市首相より、お祝いのビデオメッセージが届きました。ありがとうございます✨
その他にも大臣、国会議員、各界著名人の方からお祝いのメッセージが届いておりました☺️。
パブリックビューイング終了後はくす玉割りでございます。熊丸副村長、明日香村議会・吉川副議長、そして地域のお子様達と一緒にくす玉割りです。
ドキドキ💓皆様で力を合わせて、せーの!!
おめでとうございます〜✨
最後は会場の皆様で記念撮影📸
明日香村役場の皆様📸
(株)長谷工コーポレーションの皆様
そして明日香村商工会!
世界遺産登録が決定しましたが、ここからがスタートラインですね🏃世界中の人を迎え入れるためには今まで以上に取り組んでいくべきことが増えていきそうですが、この飛鳥・藤原地域の良さをより多くの方々に知っていただきたいですね✨
ゑみため インタビュー:明日香村で紡ぐ着物の新たな物語
(右端:ゑみため 服部 美紗さん 左端:ゑみため 松永 愛さん)
本日は明日香村で着物のレンタル業を行なっている「ゑみため」の松永 愛さん・服部 美紗さんに、お仕事についてのインタビューをさせていただきました。
👘👘👘👘👘👘
記者:
本日はよろしくお願いします。まず、このお仕事を始められたきっかけを教えていただけますか?
ゑみため 服部さん:
このお仕事を始めたのは2024年の6月です。きっかけは松永さんとの出会いでした。私が松永さんのご主人に大変お世話になっていて、ご紹介いただいたのが出会いのきっかけでした。私は長く着物の仕事をしてきましたが、彼女が着物に興味があるということで相談に乗ったのがこのお仕事の始まりです。
ゑみため 松永さん:
私はずっと着物に興味がありました。ある日、服部さんが「京都では着物を着ている人が大勢いるけど、明日香の景色の中で浴衣や着物を着ている人が増えたら素敵だな」と言った時に、そこで私が「それ素敵だね、やってみる?」と言って。そんな感じでスタートしました。
ゑみため 服部さん:
以前は神社の婚礼や着付け教室の仕事をしていましたが、明日香で自由な着物を着ている姿が見たいという思いが強くなりました。もっと敷居を下げて、カジュアルに楽しんでいただきたい。そんな思いを松永さんに相談したら「いいね」と言ってくれたんです。
記者:
現在、具体的にはどのようなサービスを展開されていますか?
ゑみため 松永さん:
今はレンタル着物を貸し出して散策してもらうことがメインです。今後はそれに加えて「着物で遊ぶ場」を広げていきたいと考えています。
ゑみため 服部さん:
着物を着ても何をしたらいいかわからないという方に対して、着物を着て様々な場所での撮影や飛鳥地域プロガイドの紹介など、飛鳥地域を楽しむための提案をしています。また、もう一つ大切にしているのが、海外の方へのボランティアです。日本に勉強やお仕事で来ている方々に、無償で日本文化を楽しんでいただきたい。仕事で忙しく遊ぶ暇もない方々に、短時間でも着ていただく活動をしています。
(この日はガーナからお越しのご夫婦が浴衣の着用体験をされていました)
(服部さんの華麗な手捌きで、あっという間に着付けが完了!)
(扇子の使い方をお伝えする松永さん)
(笑顔でピース!とてもお似合いです♬)
記者:
国内の方向けには、今後どのような展開を考えていますか?
ゑみため 松永さん:
近隣にお住まいの方にも、レンタルした着物でお茶会や食事会、写真撮影会を楽しんでいただけるような企画を考えています。
ゑみため 服部さん:
それともう一つやりたいのが、「着物納め(着物送り)」という活動です。この辺りの親世代・おばあちゃん世代は、たくさんの着物をタンスに眠らせています。最期にどう処分するか悩まれている方も多いんです。捨ててしまうのはもったいないし、心残りがあると思います。だから、その着物をお孫さんや娘さんが着て、施設にいるおばあちゃんに会いに行ったり、思い出の場所へお墓参りに行ったりする。そうして心の中に思い出を刻んでから手放す、あるいは着付けを習って自分で持ち続ける。そんな「循環の輪」に眠っている着物を戻してあげたいんです。
記者:
素敵ですね。着付けの申し込みはどのようにすればよいのでしょうか?
ゑみため 松永さん:
LINEかInstagramのDMからお問い合わせいただけます。着ていただく着物につきましては予め希望を聞くこともありますし、当日来てから選ぶ楽しみも大切にしています。
記者:
着付けにおいて、特にこだわっている点はありますか?
ゑみため 服部さん:
私がこだわっているのは、「ゆったりとした時間を過ごしてもらうこと」です。着付けは苦しいと思われがちですが、私の着付けは「綺麗にふわっと包み込む」けれど「ピシッと決まる」のが特徴です。「一度着てもう嫌だ」ではなく、「また着たい」と思ってもらえる快適さを重視しています。着付け中のコミュニケーションもお互いの心の繋がりになるので、大切にしていますね。
記者:
実際のお客様の反応はいかがですか?
ゑみため 松永さん:
「想像以上でした」と喜んでくださる方が多いです。女性同士のご褒美や記念に写真を残される方が多いですね。先日は雨の中での神社イベントがありましたが、皆さん「雨が気にならないくらい楽しかった」と満面の笑顔で帰られました。
記者:
明日香村周辺でおすすめのスポットはどこでしょう?
ゑみため 服部さん:
岡寺や談山神社などですね。京都と違って、明日香村は「貸切状態」で写真が撮れるのが魅力です。他の人が写り込まず、ゆったりと撮影できます。素敵な棚田スポットもございます。
(棚田をバックに記念撮影!浴衣着用体験をとても楽しんでいらっしゃいました)
記者:
今後の展望をお聞かせください。
ゑみため 服部さん:
着て終わりではなく、「着て何をするか」というアイデアを出し合って新しい文化体験を提供していきたいです。お茶や書道体験のほか、飲食店さんとコラボした「着物ランチコース」などのアイデアも進んでいます。
ゑみため 松永さん:
自転車に乗る方が多いので、袴(はかま)スタイルも提案したいです。明治時代の「はいからさんがとおる」のようなイメージで、袖をひらひらさせて自転車に乗るのはとても可愛いですよ。また、トブトリノ焙煎所様の「珈琲の間『何必庵』」のように、そこにいるだけで心が整うような特別な体験も大切にしたいですね。
記者:
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
ゑみため 服部さん:
最近は着物の着付けについて細かなルールを指摘する風潮の影響もあり、着物離れが進んでいます。私たちはそういった敷居を下げたい。季節感などの文化は守りつつ、恐れずにカジュアルに着物を楽しんでほしいです。
ゑみため 松永さん:
皆さんが「いいな」と思える形で、明日香の豊かな自然の中で、特別な体験を一緒に作っていきたいと思っております。
記者:
素敵なお話、ありがとうございました。
👘👘👘👘👘👘
「ゑみため」という屋号は「皆様に笑みが溢れちゃうひとときをご提供できたら」と思い、名付けられたそうです。素敵ですね♬これからの益々のご活躍をお祈りいたします✨☺️☺️✨
〜〜〜〜〜
\旅先で非日常体験/
手ぶらでお着物レンタル👘
古都明日香村でお着物さんぽ
ご予約はLINEにてご連絡お待ちしております♬
(チラシはクリックで拡大してご覧いただけます)
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明日香村観光の未来を創る:一般社団法人 飛鳥観光協会 局長 吉本 幸史 氏 インタビュー(後編)
今回は一般社団法人 飛鳥観光協会 局長 吉本 幸史 氏に飛鳥観光協会についてのインタビューをさせていただきました。
吉本 幸史(よしもと こうじ)氏
一般社団法人飛鳥観光協会事務局長。1979年明日香村生まれ。東京での出版社勤務を経て、2006年に奈良県へ戻り天理市役所入庁。「天理駅前広場コフフン」の立ち上げなどに携わる。2021年から故郷で働いている。
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記者:
イベントについては、単独や共同でどのようなものをされていますか?
吉本局長:
弊社は基本的に「イベント」はしないんですよ。かつては「光の回廊」という夜の集客イベントをしていましたが、今は「地域の経済を年間通じて回すこと」を主軸に置いています。それが観光地域づくりの牽引役としての役割だと思うからです。商品やサービスを販売する最前線は事業者の皆様ですので、私たちはその後方支援に徹しています。 夏や冬は閑散期ですので、そこを平準化させるために力を入れています。夏は「あすかのサマバケ」として、事業者の体験プログラムの情報を集約し、プロモーションをするという広報の役割を担っています。1日で3000人を集める手法ではなく、一定期間、事業者の皆様が販売する小さな商品を積み上げて宣伝しています。冬はイチゴですね。「ストロベリーフェア」やイチゴ狩り、近鉄さんや奈良交通さんと連携した宣伝、都市部でのカフェ展開など、全体の情報を集約してプロモーションをしています。昔の観光協会は「イベント屋」でしたが、そこではないところで戦っています。
記者:
駅に降りられた外国人観光客への対応はどうされていますか?
吉本局長:
英語で対応しています。流暢なスタッフばかりではありませんが、バスの乗り場や荷物預けなど、玄関口としての役割を果たすために英語で頑張っています。「習うより慣れろ」で、みんな努力してくれています。もちろん、より詳しい対応が必要な時は英語ができるスタッフが代わります。 昔、僕が学生の頃に東南アジアの田舎へ行った時、現地で観光の商売をしている人は片言の英語をみんな喋れたんですよ。飯を食っていくのに喋らなしゃあない、という状況ですよね。そういうことが日本でも起きてきているのだと思います。たくましいです。
記者:
別の軸のお話ですが、「飛鳥ミライズ」とはどのような取り組みですか?
吉本局長:
明日香村でビジネスをする方、したい方、関心の高い住民が自由に集まり、議論して自分たちのビジネスに還元していく「繋がりを作る場」です。去年から始めました。 なぜ作ったかというと、明日香村の持続可能性を考えた時に、世界遺産で観光客が増えるのは良い側面ですが、お客様が求めている資源は「歴史遺産」と「里山の景観」の半分半分なんです。歴史遺産は国が守ってくれますが、里山の景観は10年後には赤信号だと思っています。農家が50年前の800人から10年後には100人ほどにまで減ると予測をしており、すでに棚田や畑は荒れ始めています。空き家も増えています。 こうした地域の課題は、観光事業者にとって無縁ではありません。飲食店も宿泊施設も、その風景の中にあるからこそ価値がある。忙しいビジネスの中で1人では考えられない課題を共有し、ボランティアではなく、自分たちのビジネスを微修正することでアプローチしたい。例えば、仕入れを地域産の農作物に変えたり、自分で畑を始めたりして、ビジネスの価値を上げながら課題を解決する。そんな学び合いの場にしたくて、カジュアルな雰囲気で毎月開催しています。 去年は7月から12月まで毎月行い、3月には一般向けのカンファレンスをしました。今年も今月から12月まで毎月開催します。今月は29日の夜7時から9時までです。よろしければぜひ取材にお越しください。
記者:
日々の仕事の中で、良かったなと思える心温まるエピソードはありますか?
吉本局長:
僕はスタッフや事業者の皆さんが楽しく仕事をしてくれたらそれが一番なのですが、強いて挙げるなら、去年、アメリカのご夫婦がビジネスとして正当なお金を払って明日香を訪れ、喜んで帰ってくださったことです。 それまでは補助金を使ったファムトリップ(視察)などが多く、こちらがお金を出して来てもらうことが中心でした。それが、信頼関係をゆっくり築いてきた旅行会社がお客様を送ってくれ、宿も、体験プログラムの人も、飲食店も、そして私たち観光協会も手数料という形できちんとお金をいただき、三方良しで経済的な価値を生み出せた。「お金を稼ぐ」ということを、地域の皆さんと一緒に実現できた。5年やってきて、長年の取り組みが結実した最初の瞬間として非常に印象的でした。
記者:
最後に、皆様へのメッセージや、目指すビジョンについて教えてください。
吉本局長:
2026年から2030年までの「明日香村来訪地醸成計画」を作りました。飛鳥ミライズで出た皆さんの言葉を紡ぎ、明日香村観光推進協議会で議論して作った60ページほどの計画です。そのビジョンが「千四百年の来訪地をともに守りはぐくむ」です。 1400年前の飛鳥時代からの歴史を背負っていますが、それは自分たちだけで作ったのではなく、訪れてくれた方々と一緒に作ってきたものです。人口が減る中で、明日香村を守るためには来訪者の力も欠かせません。 今ここで働き暮らしている人がビジネスを磨くことが、明日香が続いていくことに良い影響を与えるはずです。住民の方も、ちょっとした行動の変化が玄孫の世代に好きな風景を残すことにつながります。みんなで明日香を作っていきたい。 具体的なアクションプランは膨大にあります。地産地消、歴史や文化を感じる建物の活用など。迷ったらその計画を見てほしいし、ミライズに参加して繋がってほしい。 今は節目の時です。今年は世界遺産登録もあり、2030年は明日香法50周年。この法律を受け入れたことの本当の価値が50年経って一層現れてきています。一方で、里山や集落はレッドカードに近いイエローカードです。自分の行動をどう変えれば良い影響を与えられるか、皆で考えたいですね。 観光客の皆様には、この機会に一度明日香に目を向けて足を運んでいただき、見るだけで帰らず、「食べて、泊まって、体験して」五感で感じてほしいです。
記者:
明日香に来る方は、風景が好きな方と歴史ロマンを求める方、どちらが多いと感じますか?
吉本局長:
アンケートでは歴史遺産と景観遺産でちょうど1対1、50%ずつです。つまり、同じ人の中に両方ある、セットで見ているということです。これは非常に大事な強みです。 もし明日香法がなければ、石舞台の周りも住宅開発されていたかもしれません。普通の田舎町の中にポツンと遺跡がある環境だったら、旅行者は満足しないでしょう。古都保存法や明日香法を守り、それを受け入れた地域は本当にすごい。先人たちに感謝しながら、この風土を冷凍保存するのではなく、明日香村の風土を創造していく。それを楽しんでやっていくことが大事だと思っています。
(飛鳥総合案内所「飛鳥びとの館」前にて撮影)
記者:
素敵なお話をありがとうございました。
明日香村観光の未来を創る:一般社団法人 飛鳥観光協会 局長 吉本 幸史 氏 インタビュー(前編)
今回は一般社団法人 飛鳥観光協会 局長 吉本 幸史 氏に飛鳥観光協会についてのインタビューをさせていただきました。
吉本 幸史(よしもと こうじ)氏
一般社団法人飛鳥観光協会事務局長。1979年明日香村生まれ。東京での出版社勤務を経て、2006年に奈良県へ戻り天理市役所入庁。「天理駅前広場コフフン」の立ち上げなどに携わる。2021年から故郷で働いている。
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記者:
まずは吉本局長の簡単なご経歴と、こちらを任されることになった経緯などのプロフィールを教えていただけますか?
吉本局長:
私は明日香村の出身で、高校生まで明日香で暮らしていました。明日香小学校出身で、中学・高校は奈良県内の学校に行きましたが、すごく思い出深い場所です。大学入学で東京へ出まして、社会人の最初の3年間は出版社で編集の仕事をしていました。それを3年で終えて、奈良に帰ろうということで20代後半に帰郷し、市役所に務めました。そこで15年間、行政・自治体の仕事を長くさせていただきました。国民健康保険や高齢者福祉など色々な仕事がありましたが、その中で一番楽しかったのが街づくりのお仕事でした。合わせて10年ほど担当しましたが、それがすごく自分には合っていました。そして42歳ぐらいの時に、明日香村の観光協会の方に転職をしまして、今に至ります。ちょうど5年目が終わったぐらいですね。
記者:
ありがとうございます。明日香村のご出身で色々な経験をされていますが、その経験をどのように明日香村の観光に活かされていますか?
吉本局長:
村で生まれ育った経験も含めて、全部役立っていると思っています。職業的なことで言うと、最初の出版社での雑誌編集者の経験ですね。アートやデザイン、ライフスタイル雑誌などをやっていて、全国の工芸や伝統工芸の担当もしていました。東北の漆器産地や岐阜の陶芸産地へ行って地域の魅力を1ページにまとめるという仕事をしていました。情報を集めて、どう皆様にお伝えするかという編集の経験は、今の観光の仕事にもむちゃむちゃ影響しているし、土台になったと思います。 また、市役所での15年間の経験は「後方支援」だと思っています。地域の皆様が幸せに暮らし、活躍できるようにどんなサポートができるかという仕事でした。観光協会も同じで、行政と民間のちょうど中間団体、半官半民のような組織ですが、地域の事業者さんが観光事業で輝くために後方からどんな支援ができるかという点で、スタンスが非常に似ています。一緒に議論しながら地域を作り上げていくというところは、市役所の仕事で学ばせてもらいました。
記者:
続いて、まずは紹介になると思いますが、飛鳥観光協会がどういったことをしているのか、その活動や、明日香村においてどういった役割や使命を持つ組織なのかを教えてください。
吉本局長:
よく言うのは「観光地域づくりの牽引役」です。地域の観光協会には約120社の会員事業者さんがいて、飲食、宿泊、交通、お土産、食品加工など、観光に関わる広い分野の事業者さんに支えられています。個々の事業者ではできない宣伝、来訪者の調査、あるいは公共的な施設やお土産物売り場の運営管理などを、皆様からの負担金やビジネスとしての利益を財源として、現在24名で運営しています。基本的には明日香村という観光地を地域全体で盛り上げていく役割ですね。 ここは観光案内所であり、地域の事業者さんが作ったお土産物の販売もしています。駅を降りてきた人への案内ももちろんします。他には石舞台古墳やその駐車場、亀形石造物といった公共的な施設の運営も担っています。ホームページでの発信や、どういうお客様が何に魅力を感じて来られ、どう満足しているのかといった調査も行います。それに基づいて、次の5年の観光をどうしていくかという計画を立てたり、旅行商品の販売もしたりと、業務は多岐にわたります。
(飛鳥総合案内所「飛鳥びとの館」館内)
記者:
最近の観光トレンドやインバウンド、ガイドについてお伺いします。最近の観光客の傾向(年代、目的など)や、インバウンドの増加、旅行者が求めるものの変化について感じることはありますか?
吉本局長:
明日香村はここ最近、年間約80万人で推移しています。コロナで下がりましたが、去年やっとそのラインに戻ってきました。傾向としては、7割が関西圏(大阪、奈良中心)の日帰りのお客様です。2割が首都圏、残り1割が各地方からという構成は、ずっと続いています。 直近の動きで言うと、インバウンドに関しては、コロナ前は東アジアが半数を超えていましたが、コロナ後は欧米豪(ヨーロッパ、北米、オーストラリア)が過半数を占めるようになり、比率が逆転しました。これは注目すべきトレンドです。ただ、全体の80万人のうちインバウンドは2%ほどで、人数としてはまだわずかです。 しかし消費傾向で見ると、近畿圏のお客様は基本日帰りですが、首都圏や2%の外国人のお客様は、人数は少なくても消費額が圧倒的に多く、宿泊やお土産の購入も多いです。自分たちに置き換えても、大阪へ行く時はお土産をあまり買いませんが、ヨーロッパへ行くとなれば予算規模が違いますよね。それと同じです。 今は世界遺産の影響も出始めています。日本のお客様がすごく来られると思われます。世界的な認知(「飛鳥・藤原の宮都」)は、報道が出ているのも今は国内が中心なので、海外の方が今年の世界遺産登録の情報を知るようになるには、もう少し時間がかかるでしょう。まずは国内からだと思います。
記者:
世界遺産登録後のインバウンド増加に向けた、現在取り組んでいるプランなどはありますか?
吉本局長:
インバウンドの取り組みは今に始まったことではなく、長い時間をかけて村全体で取り組んでいます。各観光施設での多言語表記はずっと前からしていますし、通訳ガイドの育成もコロナ前から飛鳥・藤原地域で取り組んでいます。キャッシュレス決済やWi-Fiの設置など、いわゆる「受け入れ環境整備」は、外国人の方が来られた際も快適に安全に過ごしていただくために進んでいます。まだ本格的には増えていないので見えていない課題もあるかもしれませんが、増えてきた時にまた見えてくるものがあると思います。
記者:
協会として、観光客と村をつなぐ通訳ガイドの活躍や育成、また国内向けのボランティアガイドについても教えていただけますか?
吉本局長:
ガイドは明日香村にとって非常に重要です。京都や奈良、大阪に比べて地下の埋蔵文化財が多いので、パッと見では魅力が伝わりにくい。そのため、解説(インタープリテーション)の役割としてのガイドは大事です。 現在、ガイドの種類は大きく3つあります。「通訳ガイド」「日本語ボランティアガイド」「日本語プロガイド」です。通訳ガイドに関しては、広域で育成が行われ、現在は「飛鳥観光通訳ガイド協会」という独立した団体があり、育成や手配をされています。ご依頼があればそちらにお繋ぎしています。ただ、彼らが明日香村内だけで食べていけるかというとまだ難しく、基本的には京都、奈良、大阪などでガイドをして生計を立てています。早く村内だけで食べていけるようにしてほしいといつも怒られます。 フェーズとしては、まだ外国人のお客様を誘致しなければならない段階です。私たちの協会でも、毎年少しずつ欧米豪の富裕層のお客様に対してアプローチを続けています。最近では「京都の次に明日香に2泊したい」といったご依頼も出てきています。その際は通訳ガイドに終日ついてもらい、歴史案内だけでなく、宿泊や地域での体験(伝統工芸、野菜の収穫、料理作りなど)、地域の暮らしにグッと入ったような滞在をしていただいています。
記者:
国内のガイドさんも同じようなことをされているのですか?
吉本局長:
国内向けには「ボランティアガイド」と「プロガイド」の2つがあります。ボランティアガイドは長年、地域の住民の皆さんが中心となって、地域貢献の一環でおもてなしの心でガイドをしてくださっており、現在は約60人が所属しています。主に土日祝日の石舞台や亀形石造物などでの定点解説、あるいは修学旅行や団体客のガイドを担当し、定期的な研修も行っています。ガイドを飛鳥・藤原地域発のしっかりとした職業とすべく明日香村、高取町、橿原市、桜井市と各市町村の観光協会が一緒になってこの4年ほど取り組んできました。厳しい関門を乗り越えた方々が現在、プロガイドとして活動しています。彼らは歴史知識はもちろん、ツアーの行程をアレンジする旅程管理能力、安全確保、そしてお客様の興味関心に合わせて内容を変える高い適応力とホスピタリティを持っています。今年から本格的に稼働し、個人のお客様やハイブランドな旅行を扱う旅行会社から引き合いが徐々に出てきています。地域貢献を目的としたボランティアと観光経済の最前線で稼ぐ職人と性格は異なりますが、様々なお客様のニーズの中で、両輪で頑張っていただいています。
(後編に続く)

















































