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2022-08-03 19:00:00

だいたい月に1回程度の不定期コーナー「お歌詞とコーヒー」のsong3(第3曲目)です。

 

今回の曲は、羊文学の「恋なんて」です。

 

ざわめき.jpg

(ざわめきに収録されています)

 

実は6月にZepp福岡であった羊文学のワンマンライブに行ってきました。

 

「天気予報」や「Step」あたりからYouTubeでPVを観てて、気にはなっていたのですが、

「人間だった」のPVでもう心をグッと掴まれました。

https://www.youtube.com/watch?v=16jL0eThQmM&ab_channel=felicityofficial

 

羊文学の歌は、今回紹介する「恋なんて」や「おまじない」のように、

とても私的な心情を歌っていたり、

 

そう思うと、「人間だった」や「OOPARTS」のような人類のことを歌っていたり、

 

振れ幅がとても大きいのですが、

 

それでも世界観がぶれないのがこのバンドのすごいところだと思います。

 

新曲をリリースするたびに世界観が広がっているのに、羊文学としては何も変わっていないように感じるのは、

羊文学自体の世界が確立されているからでしょう。

 

福岡での初ワンマンライブが、Zepp福岡というのもビックリでしたが、

堂々としたライブはとても初めてとは思えない、強さと身を委ねられるような寛大さを感じられました。

 

と、歌詞からだいぶ離れてしまいました。

 

 

「恋なんて」は文字通り恋愛ソングです。

 

この歌で一番突き刺さった歌詞はこちらです。

 

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いつか君が「ただいま」って言うのを僕はどっかでまだ信じてるよ

僕が貸したDVDを返しに来るのをどっかでまだ期待してる

最早呪いに近いね、 本当どこで覚えたの?

僕も君にかけてたの?それは祈りに近いね

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この部分の特に下2行ですね。

 

「惚れた方の負け」なんてよく言いますが、この歌詞はそれをとてもよく表していると思います。

 

想っている人の仕草や習慣や約束が、

別れて一人になった後に、ふとした場面で思い出されてしまう。

 

そういうことってあると思うんですが、

記憶に残るということは、それ自体もう「呪い」のようですよね。

 

「本当どこで覚えたの?」っていうくらいいつの間にか心に、記憶に刻まれた「呪い」は、かかった恋で、

 

「僕も君にかけてたの?」と思うくらいの淡い願いは「祈り」に似ている、かける恋。

 

もしも、呪いのかけ合いに負けちゃったなら、

次はまた呪いをかけてもらうしかないのかな。

 

僕はもう結婚していて、子どもも2人いて、

トキメキとは縁遠い生活ですが、

 

それでも、日々の暮らしの中ででてくる妻の「あんなこだわり」や「こんな口癖」、「変な仕草」がきっと妻からの僕への「呪い」なんだろうな、と思うと、

ちょっと毎日がピリッとします(笑)

 

さて、今回は羊文学の「恋なんて」でしたが、

羊文学を聴きながら飲むオススメのコーヒーは、、、

 

エチオピアのナチュラルです。

 

上品さに、野性的なところや、濃密な甘味など、複雑に絡み合う味わいは、

羊文学にピッタリだと思います。

 

では、また次の歌で。

 

 

 

TAISHO COFFEE ROASTER

田之畑 隆介