一般社団法人詩吟朗詠錦城会教授師範
『西郷隆盛』の詩吟や琵琶歌を唄う機会がよくあります。西郷さんが郷土の偉人である鹿児島県はなんて豊かなくになんだろうと感じます。
「敬天愛人」を唱え、国と人々のために真摯に生きた人生。
西郷さんの私利私欲を捨てる生き方はとても感銘を受けます。
『南洲翁遺訓』の中に、いつも自分が心弱ったとき支えていただく言葉があります。
「南洲翁遺訓」二十九条
道を行ふ者は、固より困厄に逢ふものなれば、如何なる艱難の地に立つとも、事の成否身の死生抔に、少しも關係せぬもの也。事には上手下手有り、物には出来る人出来ざる人有るより、自然心を動す人も有れ共、人は道を行ふものゆゑ、道を蹈むには上手下手も無く、出來ざる人も無し。故に只管ら道を行い道を樂み、若し艱難に逢うて之を凌がんとならば、彌々道を行ひ道を樂む可し。・・・西郷南洲遺訓 岩波文庫)
ー何かを成し遂げようと道を志す人には困難はつきものだ。道の行いに上手か下手かは関係なく、出来ても出来なくても、ただひたすら道を進み楽しむのがよい。
天吹師範から演奏のとき、一番最初に琵琶を弾いてねと言われます。
琵琶本来の音色が、シーンと静まり返った聴衆の皆様とともに会の空気を浄化するような気がする、と仰るのです。 ふだん聴き慣れない琵琶の音色だからかなと思います^^
盲僧琵琶では、疫病などのときに経典を読誦して、病封じ込めの祈祷をしていたと聞いています。
『琵琶を大日如来の身体と考えて、琵琶を奏でることによって諸病や七難を取り除き、
琵琶を奏でる人も奏でさせた人も苦を離れて悟りの道を完成し、即身成仏できる』
佛教大学院 森田幸子氏「病気治療と琵琶」より
西洋でも東洋でも、音楽のルーツと宗教観は切り離せないものですが、
自身が弾いている楽器の歴史を知ると、また愛着がわいてきます。