日記
目が白くて白内障だけど、なんか変!? 白内障の合併症について
とんでもなく久しぶりになりました。なのに白内障が続きますm(__)m
以前もチラッと書きましたが、白内障になると将来的に他の病気になりやすくなります。眼球内で炎症を起こしやすくなり、その結果として【緑内障】【水晶体脱臼】【網膜剥離】などが合併症として出てやすくなるのです。
緑内障は有名なので名前は聞いたことがあると思いますが、これは次回以後にまた詳しく連載するとして、今回は水晶体脱臼について書いていきます。
白内障で白くなる部分が水晶体なのですが(下図参照)、水晶体自体は眼の中で動かないように、チン小帯という多くの細い糸で固定されています。
(物産アニマルヘルスケア様HPより転載 https://hakunaishou.jp/html/about/index.html#001)
白内障になるとなんやかんやでこの糸が切れやすくなるのですが、多くの糸が切れてしまうと眼の中で水晶体を固定できなくなってズレてしまい、水晶体脱臼を起こします。
模式図で言うとこんな状態。
実際の写真を見るとこんな感じ。眼の奥の方で下側に見える白いものが脱臼した水晶体です。
上の写真のように奥の方に脱臼する分にはあまり問題にならないのですが、手前側に脱臼することもあり、その場合は痛みが出たり最悪眼に穴が開いて水晶体が飛び出てきたりします。
手前に脱臼した場合は普通の白内障と比べ、見た目はあまり差が無いように見えても痛みや炎症が強く出やすくなります。
この子はぱっと見では普通の白内障っぽいですが、
でもよく見ると、ちょっと分かりにくいかもですが、
矢印部分に普通は見えないはずの水晶体の辺縁が見えます。これが水晶体が手前側に脱臼してしまっている状態です。
水晶体が奥側にあれば眼はこんな感じで黒目がしっかり見えます。
この病気は手術が必要になることもあり、その時の状況により治療方法は変わりますので、その辺りはかかりつけの先生と相談が必要です。
異物を食べた!
ここ最近『何回も吐いてます』という主訴で来られる方の原因で多いのが、異物の誤食。
誤食に季節的なものはないはずですが、なぜでしょうかね。
その中でも「朝から食欲なくなって、何回も吐いてます」と言われてこられたネコちゃんの話ですが、レントゲンとエコーを見ると、小腸上部の十二指腸あたりに何かある感じ。それでも完全に詰まっている感じではないので、バリウムを飲んでもらってレントゲン撮ると、やっぱり何かありそう。
「手術が必要になりそう」とはお伝えしつつ本人の体調を見ながら経過を見ていくと、初診からほぼ一週間後に便と一緒に出てきたのがコチラ。
(便が多く付いているため写真は小さくしてあります。タップしていただくと大きくなります。)
出てきたものを洗って確認したのがコチラ。
ほぼ予想どおりの物が出てきました。だいたい35㎝の(たぶん)クツ紐です。
今回はレントゲンやエコーで腸の異常が出ないか注意しながら経過を見て、結果的には手術を回避できたのですが、本来『紐状異物』は腸管穿孔を起こしやすく死んでしまうこともある危険な異物です。若い動物は好奇心のままに色々な物で遊んでそのまま食べてしまうので、普段からなにか食べたりしそうにないか飼い主様が気を付けて見てあげてください。
(今回の写真は飼い主様の許可を得て、注意喚起のため写真を使わせてもらいました)
てんかんをもつ動物のために 【アニマルパープルデー】
3月にもなると多くの花が咲きはじめ、普段の景色も徐々に色が増えてきます。
色々な病気にも、多くの人に知ってもらうために様々な病気が色と紐付けられています。
そしてその中のひとつとして、【てんかん】には『紫色』が充てられています。
(なぜ紫かはこちらのパープルデイ応援サイトを参照ください)
そして今月の26日は【アニマルパープルデー】として、いくつもの病院や獣医師がてんかんについての啓発を行っています。
(アニマルパープルデー公式サイトはこちら)
「てんかんをもつ動物とその家族を、ぼっちにしない」というスローガン。
てんかんは100匹に1匹がなるというデータがあり、決して珍しい病気ではないてんかんを持つ子を孤立させない、孤独な思いをさせないために、どんな病気なのか/どんなことができるのかを考えるための日です。
この日には上の写真内にあるように、(獣医師的には)有名な方からてんかんについての知識を教えてもらえるので、興味を持たれた方はのぞいてみてください。
眼が白くなったけど、白内障じゃない? 【角膜内皮ジストロフィー】
間が空いてしまいました・・・<(_ _)>
今回は白内障じゃないのに目が白くなる病気です。
最初に写真から。
すごく目が白い!ですが、これはワン🐶ちゃんでたまにある【角膜内皮ジストロフィー】という病気。この目でも痛かったり辛かったりとかはないのですが、本来は透明である部分が白く濁っているので物は見えにくくなってしまいます。(例えるなら人ではメガネやコンタクトのレンズが磨りガラスになったような感じ)
白内障との大きな違いは、白くなってしまう部分です。
白くなる部分は
・角膜内皮ジストロフィーだと『角膜』
・白内障だと『水晶体』
並べてみるとこんな感じ。
左が角膜内皮ジストロフィーで、右が白内障。
見た感じだけで言えば、白内障の方が白くなる部分は限局的です。
治療法や予後については病気の原因や体調によっても変わってくるので、気になることがあればお気軽にご相談ください。
猫ちゃんの尿pHについて
寒い日が続くと膀胱炎になるネコちゃんが多くなります。飲水量が減るので排尿量が減り、その結果細菌感染しやすくなったり膀胱結石ができやすくなったり…。
膀胱結石の中の【ストルバイト】という石は尿がアルカリ性になっていると発生しやすいため、当院ではネコちゃんの定期的な尿検査をお勧めしています。
そんな中、猫砂で尿のpHをチェックできるものがあることを最近知りました。
エリエールさんからでているおしっこチェックできるネコ砂というものですが、これは尿がアルカリ性になっていると砂の色が変化するそうで、誰でも手軽に判断できそうです。
もしアルカリ性であればストルバイト結石ができるリスクが上がるので、そのような場合はかかりつけの動物病院にあらかじめ相談しておくことで結石による膀胱炎が起きにくくなるなると思います。
しかし「このネコ砂使ってアルカリ性じゃないからと言って絶対に大丈夫♡」というわけではなくあくまで補助的なものであり病院で尿検査することが一番なのですが、「なかなか家では採尿ができない~」という場合に使ってみるのもありだとは思います。
とは言えトイレ自体を変えられるなら、固まる猫砂タイプではなく『システムトイレ』と言われる二層式で下層に尿が落ちるタイプの方が採尿がしやすいのでそちらをお勧めします。
ネコちゃんの好みに合わせて色々試していただき、不安なことがあればお気軽にご相談ください。



















