錦絵 ~PHOTO~
沖縄の宮古島で生産されている麻織物で
国の重要無形文化財です。
離島からの輸送なので、輸送中に反物が水を被ることを織り込んで
蝋引きがしてありました。
今は輸送船が沈むことなどありませんが、
重要無形文化財で、そのままの技術を伝承する必要があることから
現在も蝋引きはされています。
蝋で覆われてツルツルした状態のものを触らせて戴きましたが
着物になるときは蝋を洗い落とし、麻のしゃりっとした風合いに変わります。
夏用の涼しげな着物になります。
新潟県小千谷市生産の麻織物で、国の重要無形文化財です。
むかし新潟では、雪深い冬に収入を得られる数少ない仕事として縮を織っていました。
今では織る人も少なくなり、生産量が少ない貴重な麻織物になります。
冬は空気が湿っており、この時期に織ることで糸が切れにくくなりました。
また豪雪地帯なので、雪で布を晒すことも出来ました。
この織物はよった糸を使ってしぼを出した独特の肌触りになります。
しわが目立ちにくい織り方になっていて、麻ですがご家庭で洗うこともできます。
産地の方は洗濯機で洗えるともおっしゃいますが、さすがにそれはお薦めしません。
夏の着物になるものですので、涼しげな帯と合わせてみました。
デニムなど青い色の染め物は色々ありますが、
今はほぼ全てにと言って良いくらい化学染料が使われています。
本当の「藍色」は「蓼(たで)」という植物を発酵させて作った染料を使って染めます。
「蓼食う虫も好き好き」の蓼です。
藍は虫を寄せ付けません。
タンスに1枚藍染めのお着物を入れておくと虫除けになりました。
藍染めの脚絆(きゃはん)を履いていると農作業で虫にかまれませんし
山道に入っても毒虫は近づいてきません。
旅路で食中毒になった時、身につけている藍染めを水に浸し
絞り汁を飲むことで毒消しとしても使いました。
こちらの写真は、その藍色に染めた糸で紡いだ紬です。
もちろん化学染料は一切使っていません。
以前は少ないながらも「藍染め」の着物は見られましたが、
染めるのにも、織るのにも非常に手間がかかることから
今ではほとんど無くなってしまいました。
貴重な本藍です。
日本の紬の発祥地、沖縄県の久米島を産地とする紬です。
泥染により草木染に独特の深みが加わり心和む色調になっています。
写真は、重要無形文化財に指定された織物です。
もちろん手織りで軽く、体になじみます。
国の重要無形文化財です。
手撚りの糸を使い、居坐機(いざりばた)つかって織り上げる紬。
大島紬のような光沢はないが、力強く素朴な雰囲気。
全て手作業なので織り上げるのにより時間と体力が要ります。
でもこの工程だから結城紬は体温を保ち雨も通さないのだそうです。
農閑期の副業でしたが家族で協力しないと作れないほど重労働
見る人が見ると、冬の間の夫婦仲がよかったかどうかバレてしまうのだとか。
この着物の良さは、少し着て風合いが柔らかくなってから、
本当の贅沢は結城紬の寝巻で休むこと。。。
この布については、沢山お話を伺いました。