日記
映画『急に具合が悪くなる』を観て ――「寄り添う」とは、そして組織を育てるとは
映画『急に具合が悪くなる』を観てきました。
看護師ソフィと施設長マリーが、公の場での対談を通して、
それぞれの想いを語り、分かち合い、少しずつ歩み寄っていく場面が、
とても印象に残りました。
それはまるで、先日、私自身が携わった案件で起きていたことと重なって見えました。
組織を改善していこうとするとき、何よりも大切なのは「人」なのだと思います。
ひとりひとりが何を感じ、何を考え、何を大切にしているのか。
それを丁寧に聴き、受け止め、そして互いに分かち合っていく。
そのプロセスこそが、組織を変えていくための土台になるのではないか。
それは、単なる「火消し役」として、問題を穏便に済ませることとは違います。
むしろ、しっかりと土壌を耕し、必要なところに肥料を与え、
時間をかけて育てていくことに似ているように思います。
目の前の問題を解決することももちろん大切。
けれど、その問題が生まれた背景にあるものに目を向け、
人と人との関係性や、組織そのものの土壌を整えていく。
今回の映画を観ながら、私は改めて、自分がこのような仕事に
携わらせていただいていることへの感謝を感じていました。
そして、もう一つ心に残ったのが、
「人生の中の運命の出会いは、お互いの準備が整ったときに訪れる」
という場面でした。
人との出会いも、出来事との出会いも、もしかすると、
ただ偶然に起きているわけではないのかもしれません。
自分自身の準備が整ったときだからこそ、出会える人や、
受け取れる言葉がある。
そんなことを考えさせられました。
映画の中で描かれていた「生きる意味」や「生命との向き合い方」、
そして緩和ケアのあり方。
主人公が生命と向き合う姿。
そして、映画の中で展開されていたワークショップ。
その一つひとつが、胸に響きました。
「寄り添う」とは、一体どういうことなのだろう。
ただそばにいることなのか。
相手の気持ちを理解しようとすることなのか。
あるいは、答えを急がず、その人とともに問い続けることなのか。
映画を観ながら、そんなことを考えていました。
そして、ワークショップの場面では、もう一つ大切なことを改めて感じました。
それは、支援する側の心のケアの重要性です。
人の生命や人生に向き合い続ける仕事だからこそ、
支援する側にもまた、支えられる場が必要なのだと思います。
これは、これからの私自身の業務にも通じる部分です。
スタッフの方々が安心して人を支え続けられるように。
そのために、私自身もさらによいサポートをしていきたいと思いました。
そして最後に、映画の背景にある社会の構造にも目が向きました。
現在の介護業界が抱える人員不足。
介護業務の負担。
働くことの意味。
経営側と現場とのギャップ。
「こうありたい」という理想と、目の前にある厳しい現実。
そこには、介護という一つの業界だけではなく、
資本主義社会そのものが抱える構造的な問題にもつながるものを感じました。
私たちは、そのような社会構造の中で働き、生きています。
だからこそ、単に「どうすれば効率よく働けるか」
「どうすれば人が辞めないか」という問いだけではなく、
「私たちは、何のために働くのか」
「人が人らしく生きるとは、どういうことなのか」
「生きるとは、どういうことなのか」
という、もっと根源的な問いについても、
考えていく必要があるのではないかと思います。
映画を観終わったあと、すぐに答えが出るわけではなく、
新たな問いが残りました。その問いを整理したいと思い、
おかげ庵へ。(初めて訪れました)
本わらび餅きなこオーレをホットでいただきました😋
今日生まれた、新たな問いを抱えたまま日常に戻っていくことも、
映画を観るということの一つなのかもしれません。
今回この作品に出会えたこと。
そして、映画の中の出来事と、
自分が日々携わっている仕事とが重なりながら、新たな視点を受け取れたこと。
それもまた、今の私にとって必要な「出会い」だったような気がします。
人を支えること。
組織を育てること。
そして、自分自身もまた、人として生きていくこと。
映画を通して、改めてそんなことを考えた一日でした。
今日も、ありがとう。

