園だより

2022-06-24 17:52:00

Q:イヤイヤ期の 3歳の長男に ついいら立って しまいます

Q:イヤイヤ期の 3歳の長男に ついいら立って しまいます 

A:子どもの「わがまま」にユーモアで応じるゆとりを

 

2-3歳児の「第一反抗期」に悩むママからの相談です。

本当は子どもは子ども同士で遊ばせるのがいちばん好ましい。お母さん 1人でなんとかしようとするのは大変。子どものエネルギーに太刀打ちできないでしょう。私が保育士の仕事をしていたころは、うちの子は近所の仲間と外で遊び回っていた。今は遊び回っている子どもたちが見られなくて寂しい。そういうわけにいかないのが残念。大人がなるべく関与しないで子ども同士で遊べる環境が必要なのに。

子育てを始めてまだ3年ぐらいのお母さんに、戸惑うことはあってあたり前でしょう。迷ったりイライラしたり、ぶつかったりしながら成長していくのですから。楽しむくらいのゆとりを持ってください。

子どもと向き合おうと頑張るがゆえに、まっすぐすぎる人もいます。もちろん、子どもの言葉に耳を傾けるのは大事ですが、子どもと接するには ユーモアが必要。ユーモアがないと、とても付き合いきれません。あまり腹が立ったら、育児ノートを作って腹の立ったすべてをメモしておいて、20年後に読み返してごらんなさい。 あのころはかわいかったとホロリとするでしょう。

「『毎日、違うお洋服を着てきなさい』と先生に言われた」とお母さんに 言った子がいました。そんなこと、私が言うはずないじゃない(笑)。もし、私がお母さんだったら、「それは困った。あなたのだけでは足りないから、お母さんのお洋服を着ていいわよ」とか、「1年分365枚のお洋服の絵を描いてみたら?」とか提案するわね。案外、それがきっかけで有望なファッションモデルやデザイナーになるかもしれないでしょ。

大真面目で考えてきちんとした「大人の言葉で返す」のも1つの手ね。 「こっちに来ないで!」と言われたら、「はい、行きませんよ」と言えばいい。でも場合によっては、「あなたはそう言うけどね、私は親なのだから何かあったときに子どもを守らないといけない。放っておくわけにはいかないのよ」と説明する。訳がわかろうがわかるまいが、子どもは大人扱いされると認められたとうれしくなるのです。

(ママ、もっと自信をもって/中川李枝子[ぐりとぐらの作者]より)