園の生活
「早く教えなきゃ」は本当に必要?
「早く教えなきゃ」は本当に必要?
赤ちゃんがまだお腹の中にいるうちから、「英語を!」「漢字を!」「数字を!」と、たくさんの知育おもちゃや教材が届く……そんな経験、ありませんか?
たとえば、色とりどりの羽に外国語の単語が書かれた孔雀のぬいぐるみ。見た目もかわいく、「早くから言葉に触れさせたい」という気持ちはよくわかります。でも、実はこうした“早期教育”には落とし穴もあるのです。
「右脳を鍛えれば天才に!」「赤ちゃんが本を読めるようになる!」といったキャッチコピーの商品もありますが、多くの専門家は、そうした主張には信頼できる科学的根拠がないと指摘しています。
一方で、昔ながらの小麦粉粘土や、階段をトコトコ降りるおもちゃなど、大人は見向きもしない地味に見える遊びやおもちゃこそが、実は子どもたちの空間認識力や想像力、言葉の力を自然に育てているのです。
もちろん、アルファベットや九九を覚えることも大切ですが、今の社会では、覚えた知識よりも、それを「どう使うか」の力――つまり、「調べる」「考える」「選ぶ」力、そして「対話する力」がますます求められています。なにせ、知識はスマホひとつで手に入る時代ですから。
これからの子どもたちに本当に必要な力とは?
いま、世界は環境問題、戦争、貧困など、国境を超えた課題に直面しています。そうした時代に必要なのは、「覚える子」ではなく、「考え、話し合い(=対話し)、行動できる子」です。実際、世界の多くの企業や教育関係者も、これからの「成功」に最も必要なのは「対話する能力」だと明言しています。
では、私たちにとって「成功」とは何でしょうか?いい学校に入ること、有名な会社に就職することだけがゴールでしょうか?
本当に大切なのは、子どもが自分らしく生き、まわりの人と協力しながら、幸せに社会の一員として力を発揮していけること。そのために、私たち親ができることは、子どもに「詰めこむ」のではなく、一人ひとりの可能性を「ひらく」ような関わり方をすることです。焦らず、比べず、子どもと一緒に対話を重ねながら、ゆっくりと育てていきましょう。
[科学が教える子育て成功への道/K.H.パセック、R.Mゴリンコフ著より要約引用]
