表紙から、裏表紙までが楽しめる本です。「カ」が飛んでくるとイヤですよね。生きものを大切に！って思っていても「カ」が飛んでくると、うるさいし、刺されては困るので、たたきたくなりますよね。そんな「カ」が飛んできて止まっては、たたいて失敗、また、たたいて失敗、たたいたものは壊れまくって・・・。スケールがどんどん大きくなって・・ナンセンスが半端ない・・。そして最後は・・・！

とっても、おしゃれで味のある絵本だと思います。カバーの装丁の折込部分などもデザインが凝っていてステキです。お話も、じんわり、じんわり、胸にきます。シルヴァスタインの「おおきな木」をなぜか、思い出しました。孫の「ぼうず」がだんだん成長していく様子、おじいちゃんの孫に対する気持ちが、「おおきな木」と少しシンクロしたのかもしれません。ジャムをたっぷり塗ったトーストパンが無性に食べたくなってしまいました。（パイ・インターナショナル　刊　たな　著）

りすくんはくまくんが大好きで、くまくんが喜ぶことをなんでもしてあげたいので、何をプレゼントしてもらいたいのか、一生懸命にくまくんに尋ねます。でも、くまくんの答えは・・・・。これを聞いたとき、「あっ、ホントそうなんだよなあ～。」とハッと気づかされます。ただ、そばにいてくれることが、幸せなんです。別に物なんていらないんです。平凡な日常が、とても大切でしあわせなんだと、あたたかい気持ちになる絵本です。（教育画劇　刊　宮野聡子　著）

「おふろでなんでやねん」「ゆうえんちでなんでやねん」世界文化社からでています。聞いている子どもたちに「なんでやねん」と言ってもらえる絵本です。（あおきひろえ　絵）

３冊同時に だるまちゃんシリーズ、発売中です。[キジムナちゃん」「はやたちゃん」「かまどんちゃん」本を読む前は、誰？？と思ったのですが、いつものパターンで、だるまちゃんは、仲良くなって一緒に遊びます。やっぱり、だるまちゃんシリーズはいつ読んでも、心がなごみます。作者のかこさとしさんが、このおはなしをつくるにあたり、東日本大震災や、戦争で命を落とされた方々に対しての鎮魂の思いを胸に抱いきながら、書き上げたことが、あとがきに掲載されています。（福音館書店　刊　かこさとし　著）