大将のブログ 冒険小説「らーめんダイバー」

2020-07-25 21:33:00

dive40

 早速、特訓を始めるも、本人的には何の手ごたえもない。和尚の言う『思い』というのも、具体的にあの麺料理の中に入りたいと考える、というくらいで、やってはいるけど、今何パーセントぐらいできているのかとかさっぱりわからない。和尚は、

「完全不行!再集中一点!」(ぜんぜんだめじゃ!もっと集中しなさい)

というばかりで、何がいけないのかもわからない。王、長嶋からバッティングを教わっているよう。グンときてバーーーン的な感じ。

 しかし、和尚には光が見えるらしい。集中して思いが高まっていると、霊力も高まって光り輝くそうだ。今の状態はうすぼんやりした感じらしい。雑念が邪魔してるらしい。そのことだけを考えろと言われるのだけど、もう全然わからない。あーー、誰か助けて。ジャッキーーーー!何度やってもダメな時、私は『笑拳』(クレイジーモンキー)というジャッキー映画の中でも一番好きな映画を思い出す。ジャッキー初監督作品、クライマックスシーンでコテンパンにやられてしまうジャッキー。もう駄目だと思ったときにジャッキーはよろよろと立ち上がり『まだ負けてない、やり直しだ!いくぞ、見てろ!』と奮起するのである。私が幼き頃に見たヒーローは『あきらめない』を教えてくれた。そうだ、まだ負けてない、やり直しだ!初めからもう一回だ!何度でもやってやる。頭の中で映画の曲が流れる。♬クレイジーモンキー、俺を呼べ、お前が必要な時は俺を呼べ!お前のトラブルを解決してやる!アハハ、クレイジーモンキー

集中しろ!集中しろ!集中しろ!

あの中に、潜るんだ!、潜るんだ!、潜るんだ!

信じろ!私は潜って取ってくるんだ。そして人を助けるんだ!

その時、和尚が

「それだ!」と叫ぶが早いか印を結び、気合を入れる。

和尚の気合と同時に、ぐっと体が熱くなる。和尚に言われて結んでいた同じ印に同調して力が流れ込んでくる感じがする。それと同時に体を包むように緩やかな風のようなものに包まれる。 うすぼんやりした白い靄のような光がまとわりつき、まるで繭になってるようだ。潜る、潜る、潜る。それだけを考えろ!中へ!中へ!中へ!周りの空気ごと圧縮されていく感じだ。まとっている光が凝縮してどんどん激しくなっていく。ぐああ、なんだ、まぶしい!一瞬まばゆいばかりの光に包まれたかと思うと世界がゆがむ、回る、回る。酔っぱらったときみたいだ。目をつむってじっと耐えていると少し穏やかになってきた。落ち着け、落ち着け、そうだ深呼吸だ。上を向き胸を開いて深く息を吸い込む。鼓動が激しい。ゆっくり、ゆっくりだ。口から少しずつ息を吐いていく。全部吐ききってから、大きく吸い込む。いまだに靄のような光と緩やかな風がまるで体を守る膜の様にまとわりついている。ようやく目を開けて最初に目にしたものは隣にあった大きな岩だ。こんな部屋の中に岩なんて・・・いやいや砂粒か?おいおい私は、縮んだのか?

(藍生。藍生!没关系吗?听得见吗?)(藍生。藍生!大丈夫か?聞こえるか?)

頭の中というか包んでいる膜の中で和尚の声がする。

「听到了哦。怎么样?进展顺利吗?」(聞こえます。どうですか?うまくいったんですか?)

(大成功。好的,放回去。)(うまくいった。よし、戻すぞ。)

そういって術を解いた。今度は元に戻るイメージで・・・戻るとなんだか急に疲れてその場で倒れて寝てしまった。

dive41に続く・・・・

 

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