大将のブログ 冒険小説「らーめんダイバー」
dive10
実際豚の血を固めた豆腐のようなものとか、カエルとか蛇なんかも出てきたがバクバク食べている俺を見て向こうが驚くくらいだった。きっとこれも此処のご先祖のご加護のせいかな。飛行機に乗ると今までの緊張のせいか疲れが雪崩のように押し寄せ、日本につく直前、アテンダントに起こされるまで眠ってしまった。空港で荷物をまっていると本当に今まで夢を見ていたのかと思うほどだったが、両手の十字傷を見て現実であることに引き戻される。荷物をレーンから引きずり下ろすと任せておけと言われた妹のことが気になり急いでバスに乗った。バスの中で日本語を聞くとなぜだか違和感を覚え旅行に来ている気分になった。いったん家に帰り荷物を置いてから妹がいる病院に向かうことにして急いでいると、隣の家に引っ越し業者が来ていた。隣には老夫婦が住んでいたが近々息子さんのところへ引っ越すと言っていたのでそのためだろう。挨拶ぐらいしておこうかなと思い覗いてみるとおかしなことに引っ越し業者の人が荷物を家の中に運びこんでいた。不思議に思い表に出ていた近所の人に聞いてみると老夫婦は家が売れたので一週間前に引っ越して行き、新しい人が越してくるということらしい。知らないうちにそんなことになっているとは本当に浦島太郎状態だ。どんな人が来るのか楽しみだけどそんなことよりも妹のところへ急がなきゃと荷物を引っ張った。久々にカギを取り出し開けようとしたがなぜか空いていた。閉め忘れることは多々あったが旅行の前には確かにカギをかけた覚えがある.。恐る恐るドアを開けると人の気配がする。
(おいおい、いきなりアクシデント発生、なんだか知らないけどご先祖様たちおねがいしますよ。)
おかしなことにテレビの音がする。どこかで聞いた笑い声だ。身構えながら中をのぞく。音をたてないようにそっと上がり息を殺して少しずつ動いてやっと30センチ。もう一歩反対の足を上げて踏み出そうとした瞬間、
「お兄ちゃん?お帰り。何してんの?」
「え?さくら?何でここにいるんだよ。っていうかお前体は?なんだよ?どうなってんだよ。」
「え?あれ黄(ウォン)さんから聞いてないの。おかしいなー。黄さんお兄ちゃんから頼まれたって言ってたのに。」
「黄ってあの黄さん。俺に中国に行けって言ったあの。っていうかなんでお前が黄さん知ってんだよ。」
「え?だって黄さんがお薬を毎日持ってきてくれたのよ。ケロッとよくなってお医者さんがびっくりしてたわよ。なんか黄さん中国で偉いお医者さんだったらしくて、先生慌てていたわ。」
dive11に続く・・・

