大将のブログ 冒険小説「らーめんダイバー」
dive7
「お父様、私が病になったのも運命なら、これも受け入れるしかありません。せっかく助けていただいたこの身、この世のためにならなくてどうしましょう・・・和尚様一度村に帰って身支度をしてから修行に来させていただきたいと存じます。」
「寺の者もみなその戦いに備えて修練しておる。御仏のお導きであろう。感謝せねばなるまい。」
そうしてその娘は寺で修業を始め、術を体得したのだそうだ。
娘はその後も彼らを探し続けたが、彼女が生きている間には見つからなかった。その後も子孫の中で秘密に伝えられてきた。今の村長もその一人だという。村人はみなその子孫たちで今は一族でその秘密を守っているのだという。今までも何人かその噂を聞いてやって来る者がいたのだが、みな金儲けの類の奴らばかりでとても教えることのできるものはいなかった。大体そういう輩は知らないといえば来ない。それにこの村はそんな宝を持っているような裕福な村には見えない。万が一、二度目に来ても変わらず知らんと言えばもう二度とこない。手っ取り早く宝を手に入れようとするような横柄な無礼者はこれで退治できる。でもなんで秘密にしているのにうわさが俺のところまで広まっているのか聞いてみた。実はこの噂を教えてくれたのはこの村の出身者でその青い衣の人物を探しているのだということだった。だが妹のうわさを聞いてもしかして何か縁があるのでは、と思い村長に相談していたのだという。他人に言ってはならない話をなぜ俺に話してくれたのか聞いてみると、俺の妹の症状が先祖にそっくりだということ、料理屋の主人の特徴が俺とそっくりだったことから、何かあると感じた村長が三回目に訪れたときに、お国柄礼節を重んじる一族にあの劉備のように三顧の礼を尽くしてくれた青年にいたく感銘を受けていたようだ。そんなことでというと
「君のことも大体調べさせてもらっているから」
(えっ?どういうことだ。俺のことを知っていたのか。結局俺はここへ導かれて来たのか?)
そんなことをあれこれと混乱した頭で考えていたのだが、いろんなことがありすぎて疲れてしまい、いつの間にか酔って寝てしまった。どれぐらいたっただろうか、何とも安らぐようなお香の香りがする中気がつくと元の部屋だった。なにか薬でも飲まされたかのように意識がどんよりしていた。此処へ来てずっと建物の中にいたので時間の経過がよくわからない。ゆっくり体を起こしあたりを見回した。
(もしかして寝ている間に夢を見ていたのかな。それにしちゃやけにリアルな夢だったな。紅美もきれいだったなー。イタッ、あれっ?何だこれ。手のひらの真ん中に十字の傷が。どこかでひっかけたのかなぁ。イッテ、あれ左手にもあるぞ。両手同じところにあるなんておかしいな。ちょっと待てよ、もしかして寝ている間に何かされたのか?えっ、あれなんかおぼろげに祭壇のところで…)
dive8に続く・・・・

