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新年のあいさつ
明けましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
さて令和七年度を顧みますと経済活動はコロナ禍から完全に立ち直り、災害復旧に向けた動きが加速した一年でした。一方で物価高や賃上げは事業者の採算悪化を招き、思うような価格転嫁に結びつけず、厳しい経営環境であることに変わりありません。
十月に誕生した高市政権は本県より鈴木農林水産大臣を輩出、ガソリン暫定税率の廃止、所得税減税など国民の生活に直結した政策をスピード感をもって実施、今後は重点支援地方交付金の追加により、多方面にわたりいろいろな施策が目白押しとなっています。
商工会としても年明け早々、追加のプレミアム商品券発行をはじめとする生活者支援、事業者支援の事業が始まり、物価高に対する消費停滞の動きに光明が見えはじめました。
しかしながら慢性的な人手不足は中央、地方に限らず広がりをみせており、人口減少社会に突入した日本においては労働人口の流動化、海外からの流入増加、定年の延長などにより確保することはもちろん、デジタル化やDX、省人化省力化投資を同時に推進していく必要性があります。
一方で海外に目を向けてみますと年明け早々アメリカによるベネズエラに対する強権的な行動は中国やロシアなどの大国に波及する可能性もあり国際情勢は一段と不安定になっています。地方で事業を営む者にとってもこの国際リスクは今後、増大するでしょう。
地域経済を支える中小企業は地域活性化になくてはならない存在であり、その活動を支える商工会の役割はますます重要になってきます。
地域の声を確実に政治に生かし、政策に反映させ明るい未来が開けるよう次世代につなげることが現役世代の責務です。
令和八年度が、関係各位にとりまして駿馬のごとく力強い前進ができますよう、ご祈念し、年頭のご挨拶といたします。
もがみ北部商工会
会長 髙橋 智之
山形県経済動向レポート(2026/1月号)
エグゼクティブサマリー
- 仙台市の消費者物価指数は+3.2%(10月)と高止まりしており、山形県内もエネルギー価格の影響で「生活防衛的な消費」が定着しています。
- 山形県の住宅着工は前年比-14.5%(9月)と大幅減。新築需要が冷え込む一方、断熱などの「機能向上リフォーム」へのシフトが鮮明です。
- 小売・サービス業は「安売り」ではなく「体験価値」へ、建設業は「新築」から「省エネ改修」へ、事業の軸足を顧客の「節約・実利ニーズ」に合わせてずらすことが急務です。
| 指標カテゴリ | 項目 | 山形県(市) | 宮城県(仙台市) | 前年同月比(山形) | 前年同月比(宮城) | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 消費者物価 | 総合指数 | 111.1 (9月) | 115.3 (10月) | +3.4% | +3.2% | 山形の上昇率が高い |
| 生鮮除く | 110.4 | 114.7 | +3.1% | +3.3% | 基調的なインフレ継続 | |
| 個人消費 | スーパー | 販売額増 | 販売額増 | +3.2%※ | +1.6% | 価格上昇による増収 |
| ドラッグストア | 好調 | 好調 | 増加傾向 | +4.9% | 食品強化が奏功 | |
| ホームセンター | 弱含み | 弱含み | 減少傾向 | -1.1% | 買い控え影響 | |
| 住宅着工 | 新設住宅総数 | 325戸 (9月) | (減少傾向) | -14.5% | 減少 | 新築需要の減退 |
| 持家 | 減少 | 減少 | 減少 | 減少 | 資材高が直撃 |
1. 経済動向の分析と読み解き
① 消費者物価指数(インフレ動向)
- データ(10/31時点): 仙台市総合 +3.2%(前年同月比)。
- 山形県の状況: 仙台と同様、またはガソリン・灯油などのエネルギー依存度が高い地域特性から、実質的な家計負担は仙台以上に重いと推測されます。
- 食料品(+6.3%)の上昇が激しく、顧客は「スーパーでの買い物」で疲弊しています。
- その反動で、趣味や嗜好品への財布の紐が固くなっています。
- 「価格に見合う納得感」がない商品は、徹底的に選別されるフェーズに入りました。
② 個人消費の動向(宮城県との比較)
- データ: 宮城県の個人消費は「回復の動きに足踏み」。百貨店・スーパーは堅調ですが、家電などの耐久消費財が弱含みです。
- 好調: ドラッグストア、低価格帯の食品スーパー(生活必需品)。
- 苦戦: 家電量販店、高単価なアパレル、新車販売。
- 宮城県(大都市圏)でさえ「買い控え」が起きているため、山形県内ではよりシビアな消費行動が予想されます。
- 一方で、「たまの贅沢」や「地元ならではの体験」へのニーズは消えていません(二極化)。
③ 住宅着工指数の動向
- データ: 山形県の新設住宅着工戸数 -14.5%(9月速報値)。
- 要因: 資材価格の高騰と実質賃金の低下により、「新築を建てたくても建てられない」層が増加。
- 周辺状況: 持ち家、貸家ともに減少。一方で、リフォーム需要や中古住宅への関心が高まっています。
2. 小規模事業者向け:今後の対策と勝ち筋
🛒 小売・サービス業(飲食・美容・物販)
【逆張りの発想】
「客数減少=値下げ」は危険です。大手チェーンとの価格競争では勝てません。
推奨アクション
- 「松竹梅」の価格設定: 既存商品より少し高い「プレミアム版(松)」を作り、客単価を上げる(既存客のアップセル)。
- 「理由」の発信: 値上げや価格維持の理由を、品質やこだわり(ストーリー)としてLINEや店頭で丁寧に伝える。
- プチ贅沢の提案: 「家計は厳しいけど、これだけは譲れない」という心理を突く、自分へのご褒美商品を展開する。
🏗️ 建設・工務店・リフォーム業
【市場のシフト】
「新築待ち」をしていると手遅れになる可能性があります。
推奨アクション
- 「断熱・省エネ」への特化: 光熱費高騰に対する「解決策」として、窓リフォームや断熱改修を提案する(補助金活用のアピール必須)。
- OB客へのアプローチ: 新規集客コストが高騰しているため、過去の顧客へ「冬支度点検」などで接点を持ち、小工事から受注を広げる。
- 空き家活用: 新築を諦めた層に対し、中古物件購入+リノベーションのセット提案を強化する。



