二胡・高胡、中国音楽教室「創樂社」

二胡・高胡、中国音楽の「創樂社(そうがくしゃ)」主宰の安西創(あんざいはじめ)です。アコーディオン奏者「安西はぢめ」としても活動しています

創樂社は「中国音楽の小学校」をコンセプトに、民族楽器「二胡」のレッスンをしています。二胡の楽しさと美しさを入り口にして、豊かで奥深い中国音楽の世界に触れる多面的で独自のレッスンをしています。特に江南絲竹楽や廣東音樂を通じて他の楽器との合奏にも楽しんで欲しいと思っています。また高胡(広東高胡)の普及にも力を入れてます。楽しく「私の一曲」を弾けるようになりましょう!

☝️中国音楽の小学校「創樂社」とは

「創樂社」は私の名前、安西「創」から一文字、そして音「楽」、さらに「楽」しいという漢字の正字(本字、旧体字、繁体字)をとって作りました。名付け親はNPO法人 日本二胡振興会名誉会長武楽群先生です。30年来お世話になっている恩人で、二胡の師匠でもあり、詩作もされる文化人でいらっしゃいますから中国について知りたい事で調べがつかない事は色々と先生に教えて頂く間柄です。(そうそう!先生のお名前「樂」の一文字も入っていますね!)とても良い名前を頂いたのでクリエイティブ(創造的)に、音楽を「樂」しむ會としてこれから先、皆さんに親しんでもらいたいと思っています。

 

さて、私がコンセプトに「中国音楽の小学校」と掲げているのは、担任の先生が国語も算数も図画工作も全部教えるところがまるで小学校のように思えたので、三十数年間に亘ってたくさんの中国楽器に触れて来た経験を生かし、二胡を習いに来た人にも二胡以外の楽器の音色を間近で感じてもらったり、自分以外のパートに広く触れて欲しいと思ったからに他なりません。また、西洋音楽にしか触れて来なかった方で興味がある人にはその「とっかかり」になりたいとも思っています。

 

意外に思われるかもしれませんが、中国の民間音楽の多くは同じ旋律をそれぞれの楽器がその特徴を発揮させつつ、奏者が技術や経験を生かして即興的に装飾や変奏(「加花」と呼びます)して他のメンバーが高い音域に展開したら自分は低く弾いたり、細かいフレーズを弾く人がいたらそれを引き立てるように自分は音数を抜いたり(減字)してセッション的に演奏を繰り広げたりします(注・近現代の作曲家の作品は再現音楽としての側面が強いので一概に同じではありません。もちろんジャンルによっては、細かい決まり事や決まった「手」があったりします。何にでも例外はありますね)その楽しみを、二胡などを通じて実感する事ができるのは「廣東音樂(かんとんおんがく)」や「江南絲竹樂(こうなんしちくがく)」などの「絲竹楽」と言われるジャンルの各種合奏音楽だと思っています。二胡を学ぶ上で劉天華に始まる素晴らしい独奏曲の数々も学ぶ事は大切ですが、私はそれらの合奏音楽も全力で推している訳です。江南絲竹は亡くなった師匠、坂田進一先生から手ほどきを受け、今はその同門で始まった「進韻會」という集まりの世話人をして定期的に集まっていますし、廣東音樂の集まりは「扶桑粤樂社」と名付けました。やがては二胡を弾く日本人にもこういうジャンルのレパートリーを当たり前に合奏できる人が増えたら嬉しいと夢見ています。

 

さてさて、西洋音楽で似たコンセプトのあるジャンルはアイルランド音楽だとよく指摘されますが、複数の楽器を自然に演奏できる人が多いのも中国の民間音楽と似ていて、本当にその通りだと思います。そして、その楽しさを皆さんに紹介し実際にレッスンを通じて体験してもらって、自分のものにして欲しいと思っています。

 

そんな訳で私はレッスンの度に、二胡も弾けば琵琶も弾き、笛も吹けば揚琴も敲くという事を積極的にしています。もし他の楽器にも興味を持ってくれて、学びを深めて行きたい人がいたら専門の先生をご紹介するなどのサポートをします。そして一人でも多くの人が豊かで深い中国音楽の一部に触れて欲しいと願って「中国音楽の小学校」と銘打っています。皆さんの楽しい中国音楽への入口の役割を果たせる存在になりたいといつも心から願っています。ぜひ楽しみながら共に学んで行きましょう!

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写真は、私が世話人を務める東京琴社絲竹班「進韻會」の活動の様子 。毎月一度集まってお茶を飲みながら江南絲竹樂を楽しんでいます。

2024.11.10 Sunday