〇動物のお口
犬や猫など動物は、ヒトのように虫歯になる事は滅多にありません。しかし歯石が付着しやすく(人の5倍程度)、酷くなると歯を覆い隠してしまうほどになります。歯石が付着すると口臭も酷くなります。歯石の付着が進行すると歯肉炎を起こし、歯槽膿漏や歯根膿瘍になります。歯石は細菌の塊です。歯石の中の細菌たちは炎症を起こした歯肉の血管に入り込み、全身に飛び火して心臓や腎臓など内臓疾患を起こす原因にもなります。健康で長生きして貰うために、日頃からデンタルケアをしっかり頑張りましょう。
〇歯石除去
ケアをしていても、いずれは歯石は付着します。
歯石が付着してしまった場合は専用の機器を使って歯石除去をします。ヒトの歯石除去と違い動物は大人しく口の中を触らせてくれないので、処置をする場合は必ず全身麻酔下で行います。歯根部の炎症が酷く歯槽骨まで損傷を及ぼしている歯については抜歯を行います。このような歯を放置し病変が悪化すると顎骨が骨折したり、頬骨下に膿瘍を形成したりします。
酷くなる前にご検討されてはいかがでしょうか?
歯の状態によって処置内容が変わりますので、詳しくは診察の際に獣医師にご相談ください。