音楽講座 ギター和声学

楽しいギター和声学

3月20日 
カルカッシOp.60-9 続き
17小節 ハ長調に転調 Ⅰ
18小節 ⅠとⅤ7
19小節 ⅠとⅤ
20小節 Ⅰ
21小節 平行調のイ短調に転調 Ⅴ7
22小節 Ⅰ
23小節 ⅤのⅤ7で根音省略 第5音 を下方変位 増6の和音です。  2声で音階を反行ちる最後の音はドッペルドミナント。
24小節 Ⅴ  
25小節 Ⅰ 4拍目はⅤのⅤ9で根音 省略
26小節 Ⅴ
27小節 Ⅴ
28小節 イ長調に戻ります。Ⅰ
29小節 Ⅴ7
30小節 ⅠとⅤのⅤドッペルドミナント
31小節 Ⅴ
32小節 Ⅰ
33小節 Ⅱの1転
34小節 Ⅰの2転 Ⅴ7
35小節 Ⅰ
以上で終了

 

3月12日 
カルカッシOp.60-9
イ長調
1小節 倚音でスラーを付けています。Ⅰ
2小節 Ⅴ7
3小節 ⅠとⅤのⅤドッペルドミナント
4小節 Ⅴ
5小節 Ⅰ
6小節 Ⅱの1転
7小節 Ⅰの2転 Ⅴ7
8小節 Ⅰ
9小節 ホ長調に転調Ⅰ
10小節 Ⅴ7
11小節 Ⅴ7
12小節 Ⅰ
13小節 ⅥのⅤ借用和音です。
14小節 Ⅵ
15小節 Ⅱの1転とⅤ7
16小節 Ⅰ ここまでがホ長調です。
続く
3月10日 
カルカッシOp.60-8の続き
16小節 Ⅴで半終止
17小節 Ⅰ
18小節 Ⅴ7 
19小節 Ⅴ7 1転
20小節 Ⅰ
21小節 ⅠとⅣのⅤ7 3転
22小節 Ⅳ1転とⅤのⅤ7の2転 根音省略 第5音を下方変位
23小節 Ⅰの2転 Ⅴ7
24小節 Ⅰ 
3月8日 
カルカッシOp.60-8
ご無沙汰しました。
ギターの友2月号の制作、また依頼されたアンサンブル曲のアレンジ2曲に追われその後、ホルモン注射の治療、確定申告の準備に追われ昨日ようやくひと段落がつきました。
さて今回よりOp.60-8の分析をしたいと思います。この曲はホ長調。拍ごとの16分音符3つ目の音は非和声音(倚音)になっていてスラーするのが特徴です。
1小節 Ⅰ
2小節 Ⅴ7の2転
3小節 Ⅰの1転
4小節 Ⅱ1転
5小節 ⅤのⅤ3転 ドッペルドミナントです。
6小節 Ⅴ
7小節 再びⅤのⅤ7の根音省略
8小節 Ⅴ1転で属音で半終止
9小節 Ⅴ 同主調のホ短調に変わります。
10小節 ホ短調のⅥ。ここのドは♮です。※全音出版では♯になっていますがミスプリと思われます。
11小節 Ⅴ7の2転
12小節 ホ短調のⅠの1転
13小節 Ⅱの1転
14小節 ⅤのⅤ1転ドッぺルドミナント
15小節 Ⅴ2転とⅤのⅤ
続く
1月17日 
カルカッシOp.60-7
明けましておめでとうございます。
今年も楽しい和声学をよろしくお願いいたします。
さてOp.60-7の続きからです。
9小節  平行調に転調しています。個々の場合はイ短調からハ長調に転調しています。Ⅰ
10小節 Ⅱの1転 ⅡのⅤ2転 ⅤのⅤ7
11小節 Ⅴ ベースがソ→ラシと上行するのに対しメロディはソファ♯ファ♮と下降します。和声的にはⅤ→ⅤのⅤ2転→Ⅴ1転と考えて良いでしょう。間のソの音は属音の持続音になります。
12小節 Ⅰ→Ⅴ→Ⅰ 以降転回数字は省略させていただきます。
13小節 Ⅳ→ⅡのⅤ→Ⅱ→ⅤのⅤ
14小節 Ⅴ ここより平行調であるイ短調に入ったと考えて良いでしょう。イ短調のⅤのⅤの第5音を半音下げる下方変位(増6の和音)させています。→Ⅴ7へ。
15小節 Ⅰ Ⅱの1転  ⅤのⅤ7
16小節 Ⅴ
17小節 Ⅰ Ⅴ9 Ⅴ7 低音は属音のミで持続音
18小節 Ⅴ
19小節 Ⅰ Ⅴ9 Ⅴ7 低音は属音のミで持続音
20小節 Ⅴ
21小節 Ⅰ Ⅳの1転 Ⅰ
22小節 Ⅳ Ⅰ Ⅴ Ⅰ
23小節 ナポリの和音 ⅡのⅤ7 2転 根音省略
24小節 Ⅱ1転 ⅡのⅤ 1転 Ⅱ
25小節 ⅤのⅤ2転 根音省略 Ⅴ7
26小節 Ⅰ Ⅴ Ⅵ Ⅰ1転
27小節 Ⅱ7 1転 Ⅴ7 1転 Ⅰの2転 Ⅴ
28小節 Ⅰ
11月15日 
カルカッシOp.60-7
1小節 Ⅰ Ⅳの1転 Ⅰ
2小節 Ⅳ Ⅰ Ⅴ Ⅰ
3小節 Ⅱ7 低音が半音づつ経過音で上昇
4小節 Ⅰ2転 繋留してⅤへ
5小節 Ⅰ
6小節 Ⅳ Ⅰ Ⅴ Ⅰ
7小節 Ⅱ7 低音が半音経過 ここはⅤのⅤドッペルドミナントともいえる Ⅰの2転 Ⅴ
8小節 Ⅰ
続く
11月6日 
カルカッシOp.60-6
26小節 Ⅰ Ⅵ ⅤのⅤ9根音省略 ドッペルドミナント
27小節 Ⅰの2転→Ⅴ7
28小節 ⅠとⅡのⅤ
29小節 ⅡとⅤ7
30小節 ⅣのⅤ7 Ⅳとドッペルドミナントの第5音下降 増六の和音
31小節 Ⅰの2転とⅤ7
32小節 エンディングに入ります。低音は主音を保続音にしています。Ⅰ Ⅴ9の準固有和音で根音省略
33小節 Ⅰ Ⅴ7
34小節 32小節、33小節と同じ
35小節 Ⅰ Ⅴ7
36小節 Ⅰ Ⅴ9の準固有和音で根音省略 Ⅰ Ⅴ
37小節 同じく ここまで主音で低音の保続音が続く
38小節 Ⅰ
39小節 Ⅰ 準固有和音のⅣ
40小節 Ⅰで終わり
 次回は7番に入ります。
11月2日 
カルカッシOp.60-6
17小節 ハ長調Ⅰ
18小節 Ⅴ
19小節 Ⅴの1転
20小節 Ⅰの1転
21小節 ⅠとⅡのⅤ
22小節 Ⅱ 6度と4度の刺繍音と音階上行と下行 Ⅱ
23小節 Ⅰの2転 Ⅴ7
24小節 ⅠとⅡのⅤ
25小節 ⅡとⅤ7
続く
10月31日 
カルカッシOp.60-6
9小節 ト長調Ⅰの1転とⅠ 
10小節 Ⅱ
11小節 ⅤとⅤの1転
12小節 Ⅰ
13小節 Ⅰの1転とⅡのⅤ7
14小節 ⅡとⅤ7
15小節 ⅠとⅥとⅣとⅡ
16小節 6度の進行でⅠで解決後ファの♮でハ長調のⅤに変換
続く
10月26日 
カルカッシOp.60-6
ハ長調。2声の曲。
1小節 Ⅰ Ⅳ 
2小節 Ⅴ7
3小節 Ⅴ7
4小節 Ⅰ
5小節 Ⅰ Ⅵ
6小節 ⅤのⅤドッペルドミナント→Ⅴ そしてト長調のⅥ
7小節 ト長調のⅣとⅤ
8小節 ト長調のⅠで解決しますが主調のⅤ考えて良いでしょう。
    要するに半終止しているのです。
続く
10月18日 
カルカッシOp.60-5
21小節 ハ長調のⅥへ行くための属七和音です。借用和音とも言います。Ⅵの短和音になるかと思いきや長和音に解決します。
22小節 ト長調のⅤ7。属七和音です。そしてト長調のⅠで解決しⅡへ行くための属9根音省略の準固有和音です。いわゆる減七です。
    これらの進行の流れをコードネームで書き表しますとE7→A→D7→Gとなっており、4度上の和音進行になっていることがわかります。五度圏の時計と反対回りになる進行です。    
23小節 Ⅱ Ⅰの2転→Ⅴ7 ト長調のカデンツで主調に戻りました。
24小節 Ⅰ
25小節 ⅤのⅤドッペルドミナント和音→Ⅴ7
26小節 Ⅰ ⅥのⅤ Ⅵ ⅤのⅤ9根音省略の準固有和音
27小節 Ⅰの2転→Ⅴ7
28小節 Ⅰ
29小節 ⅤのⅤドッペルドミナントの和音→Ⅴ7
30小節 Ⅰ ⅣのⅤ Ⅳ ⅤのⅤ7で第5音を下降変位させた和音。いわゆる増6の和音です。
31小節 Ⅰの2転→Ⅴ7 エンディングに入ります。
32小節 Ⅰ Ⅴ7
33小節 Ⅰの1転 Ⅴの3転
34小節 Ⅱへ行くためのⅤ9根音省略の準固有和音です。そしてⅡ。
35小節 Ⅰの2転→Ⅴ7 
36小節 Ⅰ
37小節 Ⅰ
10月12日
生徒さんから11月のある日の部分和声を教えてほしいとのご要望がありましたのでメモしたものを写真で掲載いたします。
IMG_3333.JPG
10月7日 
カルカッシOp.60-5
※小節がずれて解説していましたので過去の分は手直ししました。 Ⅰ
17小節 ハ長調に転調しました。
    Ⅰ
18小節 Ⅴ7
19小節 Ⅰ
20小節 Ⅴ7
続く
10月6日 
カルカッシOp.60-5
9小節 Ⅰ
10小節 Ⅴ7
11小節 Ⅴ7
12小節 Ⅰ
13小節 ⅥのⅤ
14小節 Ⅵ ⅥのⅤ Ⅵ ⅡのⅤ
15小節 ホ短調の終止形に入ります。Ⅱをホ短調のⅣとみなしてホ短調のⅠの2転 Ⅴ
16小節 ホ短調のⅠ Ⅴ Ⅰ
続く
10月5日 
カルカッシOp.60-5
ト長調 3度6度と和音とアルペジオの練習です。
1小節 ベース音が順次下降します。1拍づつの和音を書きますとⅠ Ⅴ Ⅳ Ⅰとなります。
    Ⅴ→Ⅳはこの場合ベースのメロデイが順次に下降進行しているので違和感はありません。
2小節 オクターブ離れた3度進行が続きます。和音記号は省略します。
3小節 細かく書きますとⅡ ⅤのⅤ Ⅰの2転 Ⅴの3転となります。
4小節 Ⅰの1転 Ⅴの2転 Ⅰ
5小節 1小節と同じ進行
6小節 Ⅳ Ⅰ Ⅲ調(ロ短調の)Ⅴ9の1転 根音省略
7小節 ロ短調の終止形です。Ⅰ→Ⅳ→Ⅰの2転→Ⅴ
8小節 Ⅰ Ⅴ Ⅰ
続く
9月24日 ※9/30改訂
カルカッシOp.60-4
ニ長調 倚音のスラー練習です。
1小節 Ⅰ
2小節 Ⅰ
3小節 Ⅴ7
4小節 Ⅴ
5小節はⅠ→ⅤのⅤ(ドッペルドミナント)に進行しています。
6小節 Ⅴに進行。この和音を属調(イ長調)のⅠとみなしてここよりイ長調に一時転調します。イ長調のⅠ→Ⅱの2転。
7小節はイ長調のⅠの2転→Ⅴ7という終止形でイ長調のⅠに解決します。
9小節 属調(イ長調)のⅠですが次の10小節はⅠが長和音から短和音に変換されます。 その短和音をホ短調のⅣとみなします。
11小節はホ短調のⅠの2転→Ⅴの1転のドミナント終止形に進行します。
12小節 ホ短調のⅠで解決。
13小節 同じくホ短調のⅠですが、これを主調であるニ長調のⅡとみなしニ長調(主調)に戻ります。
14小節 ニ長調のⅤ
15小節 ⅠとⅤの1転→Ⅰ
16小節はⅤで半終始します。
17小節 Ⅰ
18小節 Ⅰ
19小節 Ⅴ7
20小節 Ⅴ7
21小節 Ⅰ 内声の主音レが半音で下降→Ⅴ(ド♯)→ⅣのⅤ7(ド♮)に経過。 ベースの音は主音を持続音にしています。
22小節 Ⅳ→Ⅱ 倚音ドの♮はⅣ調の音階を使っているためです。
23小節 Ⅴ
24小節 Ⅰで完結。
次回は5番に入りたいと思います。
▩ドッペルドミナントとは?
「Ⅴ度(の)Ⅴ度の和音」「ダブル・ドミナント」ともいいいます。
ある調の属音に対して属音関係をもつ音のことです。 例えばハ長調の場合、
属和音をトニックⅠとして考えた場合、その属和音はレ、ファ♯、ラになります。
※同主調のハ短調も同じ音になります。 この和音は次に主調のドミナントⅤに進みます。
6月12日
予習
例題2の考え方
ハ長調のⅥの和音です。
指定されている音はバスと上3声の1声部です。aはソプラノがドです。開とあるのは解離配分を指定しています。
従いましてソプラノのドから下に下るとミがアルト、ラがテノールになります。b、c、dも書いてみましょう。
6月11日
予習 テキストは和声 理論と実習Ⅰ/音楽乃友社
22頁 課題1

C:Ⅴ Ⅱ Ⅳ Ⅰ
と記入されていてバスの音が設定されています。
Cですからすべてハ長調の音度です。
Ⅴは上3声にソ、シ、レ
Ⅱは上3声にレ、ファ、ラ
Ⅳは上3声にファ、ラ、ド
Ⅰは上3声にド、ミ、ソ
を配置します。
課題には「できるだけ多くの上3声を試みよ」とありますので時間がありましたら何種類も考えて挑戦してみてください。
密集配分と解離配分も考えてみてください。

6月10日

第1回和声学学習会を終えて

 

テキストは和声 理論と実習Ⅰ/音楽乃友社

前回5/28の内容は

第1章 全員修了

第2章 例題を少しやつてみました。

6/18の学習会は

第1章の復習と例題1の確認。

第2章の課題1と2、例題1と2を再度学習して参りたいと思います。

20頁 例題1の考え方

ト音記号とヘ音記号の大譜表を作ります。

例題のバス音を記入します。

C:Ⅰと有りますのでバスの上にドミソの音を上3声として積み重ねます。

密集配分は

バスの上がテノールがソでしたら→アルトはド→ソプラノはミと順番に重ねます。

解離配分は

バスの上がテノールがソでしたら→アルトはドを飛んでミ→ソプラノはソを飛んでドとします。一つ飛びに重ねます。

※テノールがドの場合とソの場合の時の上3声を密集と解離配分で書いてみましょう。

  

2023年5月21日(月)

 2番 イ短調続き

9小節 平行調 ハ長調に転調 ⅠとⅤの2転

10小節 ヘ長調のⅤ7の3転 平行調ニ短調のⅤ→Ⅴ7

11小節 先の小節のⅤ7が繋留したままベースがニ短調の主音→Ⅰに解決

12小節 Ⅰ

続く

 

2023年5月15日(月)

 2番 イ短調続き

5小節 Ⅴ9の3転とⅠの1転

6小節 Ⅴ7の2転とⅠ

7小節 Ⅱ7の1転とⅤ

8小節 Ⅰ

続く

 

 

 

2023年4月12日(水)

 2番 イ短調

1小節 低音が主音の持続音で3小節の頭まで続きます。ⅠとⅤ7の根音省略。

2小節 ⅠとⅤ

3小節 1 低音の持続音が終わりⅡの1転

4小節 Ⅴ

続く

 

2023年4月10日(月)

 

今回よりカルカッシ作曲の25のエチュードを分析したいと存じます。

1番 ハ長調

音階の曲です。

4小節はト長へ転調するための準備。

5小節はト長調。

7小節はハ長に戻るための音階。

11小節~14小節 イ短調の旋律短音階

20小節はⅢのⅤ

21小節 Ⅲ

22小節 Ⅴ7

23小節 ⅠとⅤ

24小節 ⅥとⅢ

25小節 ⅣとⅡのⅤ

26小節 Ⅱ

27小節 Ⅴ

29小節 ⅠとⅤ

30小節 ⅠとⅤ

31小節 Ⅰと減七

これはミをフラットにすればⅤのⅤ9の根音省略の準固有和音としたのて同じ異名同音になります。

32小節  Ⅰの2転→Ⅴ7

33小節 ⅠとⅤ

34小節 ⅠとⅥのⅤ7

35小節 ⅥとⅡの1転

36小節 Ⅰの2転→Ⅴ

37小節よりコーダ

 

 

 

 

 

 

 

2023年4月2日(日)

 

今回も「新ギター教本」( ギタルラ社版)の中級曲集から14 番の「ラグリマ/ タレガ」の分析をしたいと存じます。

 

ラグリマ

この曲の特徴としては「1 オクターブと3 度」という10 度音程の響きが特徴です。

美しい響きが印象的ですね。

完全8度を超える音程のことを「 複音程」と呼びますがこの曲の場合10 度、または「1 オクターブと3 度」と呼ぶと良いでしょう。

ラグリマは前半がホ長調、後半は同主調のホ短調という構成です。

和声記号は右ページの通りですが細かい動きについては「1 オクターブと3 度」の経過音として記しました。

前半7 小節→ 8 小節と15 小節→ 16 小節の終止形は限定進行音がありますので演奏の時も意識すると良いでしょう。

 

アデリータ

ラグリマと同じく前半と後半が同主調で転調しています。前半はホ短調。後半はホ長調です。

 

14 小節の3 拍目のフェルマータの和音ですが下の音からド♮、ラ♯、ミの和音です。

この和音の考え方はまずドッペルドミナントになっておりますが根音省略の第2 転回してベースをドのナチュラルにしています。

これは第5音( ファ♯から5度上のド♯ ) を下方変位してナチュラルにしたもので一般的に増6の和音と呼んでいます。

下降変位の和音記号はⅤの左のところに斜め線を入れます。

〈考え方〉

ホ長調のドッペルドミナント、ⅤのⅤ 7 はコード名はF ♯ 7 です。構成音はファ♯、ラ♯、ド♯、ミです。

そこの根音ファ♯は省略します。そして第5 音のド♯を♮にすることを下方変位と呼びます。

その第5 音を低音に配置します。アデリータは下からド♮、ラ♯、ミという構成音になります。

またド♮から~ラ♯まで増6度の音程になることから一般的に増6 の和音とも呼びます。

 

 

限定進行音とは

Ⅴ7→Ⅰ、またはⅥへの進行のときⅤの第7 音( こ

この場合、根音のソから数えて7つ目のファ) は2

度下行します。またⅤの第3 音( ここの場合、根音

のソから数えて3 つ目のシ) は導音ですので2 度上

行します。これらの特定の進行すべき構成音を限定

 

進行音といいます。

 

下方変位とは

ⅤのⅤの和音の時( ドッペルドミナント) に第5音を

増1度だけ低くして用いることがあります。

これをⅤのⅤ諸和音の下方変位といいます。記号は

 

大文字のⅤの左側に斜め線を記入します。

 

 

2023年1月18日(水)

練習曲/コスト 

新ギター教本13ページの練習曲を分析したいと思います。

ニ短調。

1小節 ⅠとⅣ2転

2小節 Ⅰと旋律

3小節 Ⅱ71転の旋律とⅡ71転→ⅤのⅤ71転

4小節 Ⅴ

5小節 ⅠとⅣ2転

6小節 Ⅰと旋律

7小節 Ⅱ71転とⅠ2転→Ⅴ

8小節 Ⅰ

9小節 ⅣのⅤ7

10小節 Ⅳ ミの♭は経過音にも聞こえますがその場合はレ♯と書くでしょう。しかしミのフラットなのでⅣ調の音階上のフラットだと思われます。

11小節 平行調のドミナントに行ってます。

ヘ長調のⅤ7→Ⅴ7の3転

12小節 へ長のⅠの1転。

13小節 ニ短調に戻ります。Ⅴ7の3転→Ⅴ7

14小節 Ⅰ

15小節 ⅤのⅤ7の1転と転回無し

16小節 ⅤとⅤ7 この小節より低音が属音の持続音になります。

17小節 ⅠとⅤのⅤ9根音と導音省略 減和音 

18小節 ⅤとⅤ7

19小節 ⅠとⅤのⅤ7 根音省略

20小節 Ⅴ 半終止 

 

次回はラグリマです。 

 

 

12月9日(金)

MX-2661_20221209_092314_ページ_9.jpg

MX-2661_20221209_092314_ページ_7.jpg

 

MX-2661_20221209_092314_ページ_8.jpg

 

 

 

MX-2661_20221209_092314_ページ_6.jpg

 

MX-2661_20221209_092314_ページ_5.jpg

 

MX-2661_20221209_092314_ページ_4.jpg

MX-2661_20221209_092314_ページ_3.jpg

MX-2661_20221209_092314_ページ_2.jpg

MX-2661_20221209_092314_ページ_1.jpg

 

 

12月7日(水) 

ギターの友2005年10月号(№52)より。

MX-2661_20221207_055103.jpg

 

 

 

11月8日(火)

ギターの友2005年4月号(№49)より。

※第8回目が抜けていました。表示では7になっていますが正しくは8回です。

和声7.jpg

 

11月7日(月)

 

ギターの友2005年6

 

月号(№50)より。

和声9.jpg

 

 

 

10月16日(日)

 

ギターの友2005年2月号(№48)より。

MX-2661_20221016_173834.jpg

 

10月8日(土)

ギターの友2004年12月号(№47)より。

和声6.jpg

 ギターの友2004年10月号(№46)より。

和声5.jpg

 

10月2日(日)

 ギターの友2004年6月号(№44)より。

和声4.jpg

 

 

 

9月25日(日)

 ギターの友2004年4月号(№43)より。

和声3.jpg

 

  

9月22日(木)

 

ギターの友2004年2月号(№42)より。

和声2 MX-2661_20220922_095756.jpg

 

 

9月22日(木)

ギターの友2003年12月号(№41)より。

和声1 MX-2661_20220922_061752.jpg

 

 

 

 

9月20日(火)

ヘンツェのノクターン3⃣

ギターの友10月号に書いたものになります。

 皆さんこんにちは!!

 今月は「新ギター教本」(ギタルラ社版)の中級曲集から「ノクターン(夜想曲)」の分析に入りたいと存じます。

 この曲は明年2023年開催の第20回クラシックギターオーディションの課題曲に決定しました。

 右の楽譜は当方で作成したものです。

 

ハ長調の6/8拍子。

前半Aはハ長調。和音はⅠ、Ⅳ、Ⅴの長和音の他にⅡ、Ⅵの短和音が使われています。また借用和音としてⅡのⅤが使わています。

〈※Ⅱ調のⅤ(属和音)の意味です。ハ長調のⅡはレ、ファ、ラでニ短調のⅠですがその属和音Ⅴはラ、ド♯、ミとなります。〉

中間Bは平行調のイ短調に転調しています。ここでも借用和音のⅣのⅤを使っています。

中間の後半終わりの方はハ長調のⅤのⅤ(ドッペルドミナント)に進み、ハ長調のⅤで半終止します。

そして前半と同じAに進み最後は結尾部です。morendo(モレンド)と記しています。morendoの意味は「だんだん弱くなって。だんだん遅く、消えていくように」

そこの和音はⅣ→Ⅳの準固有和音の付加6和音と考えて良いでしょう。

記号は+6と記します。

準固有和音とは

長調においてⅠ以外の和音を除いてその同主短調から和音を借りることが出来ます。これを準固有和音といいます。記号はローマ数字の左に小さく〇を付けます。例えばハ長調を例にしますと同主短調であるハ短調のⅡを借りると記号は〇Ⅱと書き、準Ⅱと呼びます。ハ短調のⅣを借りると〇Ⅳと書き、準Ⅳと呼びます。

付加和音とは

3和音の原型に根音から数えて6度上の音を付加すると付加6の和音が出来ます。和声学ではⅣの付加6が最も重要とされています。記号はローマ数字の右に+6と記します。

Ⅳの準固有和音の付加6和音とは

ハ長調のⅣ+6の和音はファ、ラ、ド、レですが準固有和音は上記にラをフラットします。右のノクターンの楽譜では根音ファから5度上のドは省略しています。※付加6の第5音を省き根音から4度上の付加4を加えた和音もありますがここでは省略致します。

 

 

 

9月8日(木)

ヘンツェのノクターン2⃣

ハ長調の6/8拍子。

ハ長調の和音はⅠ、Ⅳ、Ⅴの長和音の他にⅡ、Ⅵの短和音が使われています。

また借用和音としてⅡのⅤが使わています。

中間は平行調のイ短調に転調しています。

ここでも借用和音のⅣのⅤを使っています。

中間のCの最後はハ長調のドッペルドミナントに進みⅤで半終止します。

そしてAに進み最後は終結句です。morendo(モレンド)と記しています。

意味はだんだん弱くなって。だんだん遅く、消えていくように。

そこはⅣの和音→Ⅳの準固有和音の付加和音と考えて良いでしょう。

次回は詳細に分析したいと思います。

 

9月7日(水)

ヘンツェのノクターン1⃣

今回よりヘンツェ作曲ノクターンの分析に入りたいと思います。

この曲は明年2023年開催の第20回クラシックギターオーディションの課題曲に決まりました。

楽譜はギタルラ社の新ギター教本に掲載されています。

 

まず楽式はABCA+コーダ

起承転結で表すと

起 1段~2段

承 3段~4段

転 5段~6段の真ん中

結 6段の真ん中以降 

  エンディング(終結句)

 

 

7月9日(土)

1小節 Ⅰの和音

2小節 Ⅴの和音 ラは繋留しているがベースが属音。2拍目で遅れてⅤの和音

3~4小節も同じパターンでⅤ7からⅠへ。

5小節 Ⅳの第2転回 主音をベースラインにして3度重音で経過進行しています。

6小節 Ⅰ 3度の繋留音。※以下繋留音の表記は略します。

7小節 Ⅴ7

8小節 Ⅰ

9小節から14小節は上記1小節~8小節と同じ和音進行。

15小節 Ⅰの第2転回→Ⅴ7

16小節 Ⅰ

※13小節の装飾音は後打音といいます。演奏の時に前打音にならないようご注意ください。

続く

 

 

 

7月3日(日)

 61頁のアンダンテの細かな和声記号は「ギターの友」8月号に掲載させていただきますので興味のある方はご覧くださいませ。

さて今回より少し先に進んでコストの舟唄の分析に入りたいと存じます。

前半イ長調、中間は調号はイ長調のままですが中身はホ長調に転調しています。レが臨時記号で♯されているのはそのためです。

そしてダカーポで前半に戻りフィーネします。ABAの3部形式。

昨日この曲を鼻歌で歌ってましたら前半1小節と中間1小節が同じメロデイということに今頃になって気が付きました。

移動ドで前半1小節を歌うとミソド ドシ~

となっていますが後半ホ長調に転調したところも移動ドで歌うと。

ミソド ドシ~ とまったく同じです。

上の3つめ以降はオクターブ下がっていますが。

同じAメロデイをBでもモチーフとして使用していたのですね。

舟歌.jpg

上の譜面例 3~4小節目の楽譜は1~2小節をそのままホ長調に転調した場合。

5小節~6小節は3~4小節目の楽譜の3拍目以降をオクターブ下げた場合。

舟唄の中間は上の譜面例5小節~6小節のメロデイになっています。

 

 

 

 

 

7月1日(金)

今年の梅雨明けは随分と早かったですね。

さて早速アナリーゼしたいと存じます。

今回より1小節ごとの和音記号は省略させていただきポイントを絞ってみたいと思います。

この曲はA 前半ト長調。B 17小節より21小節までホ短調。21小節から24小節頭までニ長調。平行調(ト長調)の属調(ニ長調で解決)ト長調の属和音とみなして

A´24小節よりト長調になります。

全体的に経過音の他に倚音、刺繍音、先取音などが使われています。

 

 

 

6月15日(水)

本日より新ギター教本61頁のアンダンテに入りたいと思います。

楽譜の見方はご存じの通り、上から曲名、作曲者名、編曲者名、発送記号(速度記号)を確認し、左から音部記号、調号、拍子を確認します。

あと繰り返し記号や構成形式なども確認しておくとよいでしょう。

この曲はアンダンテト長調の4分の3拍子です。

ト長調の3コード(Ⅰ、Ⅳ、Ⅴ)を直ぐ言えるようにしましょう。

コードでいえばG、C、D(7)です。

続く

 

6月6日(月)

追記

ヘミオラのところですがソプラノ(メロデイ)の進行がミからラまでクロマティックで進行しています。

またそのあとはラを頂点として→ソ→ファ→ミ→レ→ド→シ→ラとオクターブ下まで音階で下がりっています。

 

5月19日 

17節 ここより20小節まで最初の1小節目~と同じ和声。※18小節は装飾音(転回ターン)

20小節 繫留音でⅠ。3拍目より3拍子なのに2拍子系のリズムになっています。これはヘミオラと呼んでいます。

21小節 Ⅵ→平行調のハ長調ⅤのⅤ7(ドッペルドミナント)→Ⅴ イ短調Ⅴ7→Ⅵ(偽終始)

倚音で下がりⅣ→Ⅰの第2転回で経過→Ⅴ→Ⅰとなります。

 

 

 

 

4月20日 

9小節 ハ長調のⅠ。

10小節 Ⅴ。2拍と3拍のレを変ロ長調の第3音と見立てて次の小節へ。

11小節 変ロ長調のⅠ→

12小節 変ロ長調のⅤ。

13小節 前の小節のⅤをイ短調のⅡ7の第1転回とみなして

14小節 Ⅴ→Ⅴ7

15小節 Ⅰ→Ⅳの第1転回して次の小節でⅤ。フリギア終止とも呼びます。半終止の一つです。

 

 

 

4月14日 

5小節 Ⅰの和音から経過音のファへ。平行調であるハ長調のⅤのⅤ7の根音省略、第5音を♭させた(下方変位)ドッペルドミナントの和音です。ラ♭~ファまで増6度になっていますので増6の和音とも言います。

6小節 ハ長調のⅤ→経過音のファ→3拍目はⅥです。

7小節 ミは繋留音とも考えられますが(Ⅳ7と考えても良い)、Ⅱの第1転回になります。そしてⅠの第1転回→Ⅴ

8小節 Ⅰ

 

3月5日

本日より新ギター教本の中級の2番目、ソル作曲のラルゲットsを分析したいと思います。

弱起から始まるイ短調の曲です。

1小節 Ⅰの和音から3度の重音の経過音で順次下がります。バスは主音のまま。

2小節 前の小節の音が繋留していますが2拍めでⅤに解決します。

3小節 Ⅴ9から経過音で下がります。3拍目はⅤ7。バスは属音。

4小節 バスは主音に解決しますがメロデイは繋留音から1へ。

続く

 

 

3月3日

お早うございます。今日も続きで和音記号を記してみます。

24小節 Ⅴ7

25小節 メロデイと低音が反進行しています。ⅠⅤⅠ

26小節 Ⅴ7

27小節 Ⅰ

28小節 Ⅰ 3度の響き

29小節 Ⅴ7 同じく3度

30小節 ⅠⅤⅠ 3度

31小節 Ⅴ ※ホルン5度の流れ

32小節 Ⅰ

33小節 Ⅰ

34小節 Ⅴ7

35小節 Ⅰ

36小節 ⅠⅤⅠ ホルン5度

37小節 Ⅱ

38小節 Ⅰの2転 Ⅴ7

39小節 Ⅰ

続く

 

 

3月2日

16小節 Ⅴ7

17小節 メロデイと低音が反進行しています。ⅠⅤⅠ

18小節 Ⅴ7

19小節 Ⅰ

20小節 Ⅰ

21小節 Ⅴ7 

22小節 Ⅵ→ⅤのⅤ1転 ドッペルドミナント

23小節 Ⅴ

続く

 

2月28日

ご無沙汰しました。

今回は新ギター教本より中級の1番目、フェレール作曲のValsを分析したいと思います。

ハ長調です。

1~2小節 Ⅰの和音

3小節 Ⅴ7

4小節 Ⅰ

5小節 Ⅰ

6小節 Ⅴ 

7小節 ⅠⅤⅠ

8小節 Ⅴ

なお、5~7小節はホルン5度と言ってホルンの響きのように澄んだ響きがして美しい所ですね。

9~15小節 ここは1~8と完全に同じです。

続く

 

 

 

2月2日

ギターの友2月号に以下のソルのエチュードOp.35-17の和声分析を改訂いたしました。

下記の通り直しましたのでご了承ください。

 

 ソル作曲のエチュードOp.35-17の和声分析 

1月10日

本日は5回目となります。

25小節 Ⅰ→Ⅴ7 同主調のニ長調に戻ります。

26小節 Ⅰ

27小節

Ⅱの第1転回で低音がソになります。そのあとソが♯。これはⅤのⅤ7の和音で第1転回になります。

28小節

メロデイのレは前の和声の掛留音ですぐにⅤに解決します。

29小節

Ⅰ→ⅥのⅤ9の第1転回で根音省略。いわゆる減和音です。

30小節 Ⅵ→Ⅱ

31小節 Ⅰの第2転回→Ⅴ7 

32小節 Ⅰで終わりです。

以上で和声分析を終了いたします。

 

ソル作曲のエチュードOp.35-17の和声分析 第4

1月9日

本日は4回目となります。

16小節 イ長調のⅠの和音で終止。

17小節

Ⅵからホ短調のⅣに進みホ短調に一時転調します。

18小節 ホ短調のⅤ7の第1転回。

19小節

ホ短調のⅠ。→ニ短調のⅣに進みニ短調に転調。

20小節 ニ短調のⅤの第1転回。

21小節 ニ短調のⅠに解決して→Ⅴの第2転回。

22小節 ニ短調のⅠの第1転回→Ⅰ。

23小節

ニ短調のⅥ7→ⅤのⅤの第5音を半音下げた和音。(下方変位と呼びます)第2転回しています。

24小節

ニ短調のⅤの和音で半終止します。

(次回に続く)

 

 

 

エチュード ソル 35-17_ページ_2.jpg

 

 

 ソル作曲のエチュードOp.35-17の和声分析 第3

1月6日

 

本日は昨日に続いて3回目となります。

9小節

ここより属調であるイ長調に転調します。

イ長調のⅠの第1転回→減和音→次の小節でⅠ。

これは減和音をⅠとⅠの間に挟んだ刺繍和音となります。 

10小節 Ⅰの第1転回→Ⅰ

11小節 Ⅱ→Ⅴ

12小節 Ⅴ7→Ⅰ

13小節 Ⅰの第1転回→Ⅰの増三和音

14小節

Ⅳ→ⅤのⅤ7の第1転回。シ♯は経過音ですが減和音の響きになります。

15小節

Ⅰの第2転回→Ⅴ7→次の小節でⅠ。

 

(次回に続く)

 

 

ソル作曲のエチュードOp.35-17の和声分析 第2回

1月5日

本日は昨日に続いて2回目となります。

4小節

メロデイのレは前の和声の掛留音ですぐにⅤのド♯に解決します。

5小節 ⅠとⅤ7

6小節

Ⅵの和音(Ⅴ→Ⅵの進行は偽終止といいます)Ⅵの次はⅡのⅤ7の第3転回。根音のシは省略。※根音省略は斜め線をいれます。

(第3転回とは。ここの場合、シ、レ♯、ファ♯を上に転回すると低音がラになることをいいます)

7小節 Ⅱの第1転回。→Ⅴ7

8小節 Ⅰで終止します。

(次回に続く)

 

 明けましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和4年1月1日

ソル作曲のエチュードOp.35-17の和声分析 第1回

1月4日

今回はソル作曲のエチュードOp.35-17の和声を分析したいと思います。

まず楽譜1頁をご覧ください。

エチュード ソル 35-17_ページ_1.jpg

 

 1小節 ニ長調のⅠ→Ⅴ7の和音です。

2小節 Ⅰの和音。

3小節

Ⅱの第1転回で低音がソになります。そのあとソ♯になっています。これはⅤのⅤ7の第1転回の和音になります。

(次回に続く)

 

 

【和声学勉強会のご案内】お電話にてお申込みください。

★演奏に役立つ初心者のための「第6回音楽の基本 和声入門」

日時/2021年11月28日(日)10時30分~12時 

会場/上荻1丁目スタジオ 受講料2500円。

只今受講者受付中。電話03-6382-8082

 【ご案内】

楽しいギター和声学が「ギターの友」2021年2月号より連載で掲載中。

執筆/長谷部二郎 是非ご購読いただけましたら幸いです。定価770円。隔月偶数月発行。

 

第21回 入門編 2021年10月12日

ギターの友8月号掲載分を掲載いたします。

文書名電子版 ギターの友 2021.8月号 _ページ_1.jpg

文書名電子版 ギターの友 2021.8月号 _ページ_2.jpg

 

 

 第20回 入門編 2021年4月21日

ギターの友6月号掲載分を掲載いたします。

和声入門_ページ_1.jpg

和声入門_ページ_2.jpg

 

文書名印刷 ギターの友2021.2月号 1.jpg文書名印刷 ギターの友2021.2月号 2.jpg 

 

 

第19回 入門編 2021年4月21日

今月の勉強会は4/18でした。

内容をまとめたいと思います。

1.ドミソの原理

2.音程の覚え方

3.4種類の和音について 長三和音、短三和音、増三和音、減三和音

 TDSの機能と禁じられた遊びのTDS

 禁じられた遊び1小節目を和音の原型(構成音)を書く練習。

 

第18回 入門編 2021年2月3日

ⅤのⅤの考え方の整理。

いわゆるドッペルドミナントです。ハ長調で考えてみましょう。

Ⅴはソシレ。それをト長調のⅠとして考えてさらにそのⅤというとレ、ファ♯、ラです。

ト長調のⅤ7はレ、ファ♯、ラ、ド。Ⅴ9はレ、ファ♯、ラ、ド、ミ。

そして同主調のト短調のⅤ9はレ、ファ♯、ラ、ドまでは同じですが第9音のミはフラットになります。

その♭を付けて根音を省略するとⅤのⅤの減七になります。

 

第17回 入門編 2021年2月1日

次にⅠ、Ⅳ、Ⅴの和音を聴いて感じ取れるように練習をすることです。

CD、YouTube、テレビやラジオ、街を歩いてて流れる音楽など。

聴き耳を立ててコードの移り変わりを聴き和音の違いを感じ取れるようにします。

始めはⅠとかⅤとかの種類は分からなくても大丈夫です。

大事なのは主音が分かるようになれば良いのです。(続く)

 

 

第16回 入門編 2021年1月19日

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今回より入門編にしたいと思います。

ギターを弾いていて大事なことはベースの音を感じ取りながら演奏できているかどうかが大事なポイントだと思います。

移動ドの音感の方を中心に話を進めて参りたいと思います。

ハ長調の場合カデンツ(終止形)のベース音がド→ファ→ソ→ソ→ドとなっているパターンが多いですね。

その音を声に出して歌ってみましょう。また演奏している時にその音を感じ取れるようにしましょう・

同じ主音のハ短調でも同じくベース音がド→ファ→ソ→ソ→ドとなっているパターンが多いですね。

そしてハ短調でもベースを歌ってみましょう。ハ長調とまったく同じです。

それから、ハ短調の音階を声に出して歌えるようにすると良いでしょう。

さらに他の調でも移動ドでド→ファ→ソ→ソ→ドと歌う練習をしす。

もう一つ大事なことは調の主音を探し当てる練習をします。

どんな曲でも構いませんので長調、短調問わず主音を探してギターでその音を確かめて音名を当てられたらOKです。

まずは基本はそこからです。まだできない方は毎日意識して練習しましょう。

 

 

 第15回 バリオス「大聖堂Ⅱ」 2020年12月15日

16小節。Ⅰ→また5度圏の逆回りでB7→E7と進み、ⅤのⅤ9の根音省略の第2転回で第5音を下方変位した和音に進み、17小節。Ⅴに進みます。また16小節と同じパターンに見えますが5度圏というよりもⅣのⅤ7→Ⅳの第1転回→ⅣのⅤと進み19小節にはⅣへ行くかと思いきや、ナポリの和音に進みます。20小節、Ⅰの第2転回からⅤ7。そしてⅠとⅤの繰り返しで終わります。

 

 

 

 

  第14回 バリオス「大聖堂Ⅱ」 2020年12月9日

12小節。ロ短調のⅠで解決した後Ⅰは2拍目からドミナント7に変換し、以後ドッペルドミナントの連続進行になります。コードネームで表すとF♯7→B7→E7→A7→D7→G7と5度圏を左回りに進みます。そしてF♯7になり次の小節でⅠで解決します。

ローマ数字で表すと、eのⅤのⅤ7、aのⅤのⅤ7、dのⅤのⅤ7、gのⅤのⅤ7、cのⅤのⅤ7、cのⅤ7に進みそこからロ短調のⅤ7へ進みます。

ベースを見るとラ♯→ラ♮→ソ♯→ソ♮→ファ♯→ファ♮と半音で下がります。

14小節。

Ⅰて゜解決した後、ラソファミの経過音でラのシャープをベースとした和音。

再びドッペルドミナントの連続進行になります。

コードはB7→E7→A7→D7と進み嬰ヘ短調のⅤからⅠに解決します。

そしてラにシャープを付けてロ短調のⅤの導音とし、Ⅰ→Ⅴに進みます。

 

 

 

 

 

 

 第13回 バリオス「大聖堂Ⅱ」 2020年11月22日

7小節ここはロ短調のⅡと考えます

次はⅤのⅤ9の根音省略て゜準固有和音すなわち減7の和音

1の第2転回Ⅴと進み8小節はⅥ、Ⅰ、Ⅳ、Ⅰと進み

9小節。Ⅳの和音ですが平行調(ニ長調)のⅡとして考え、2拍目はニ長調のⅤのⅤ7の第1転回からⅠの第2転回に。

その後ⅥのⅤ7の根音省略第1転回でⅥに進みます。ロ短調のⅠに解決したと考えて良いと思います。しかし低音メロデイがシレファ♯ソ♯と動いていますが嬰へ短調のメロデイになっていますがこれらを和音として考えると嬰ヘ短調のⅡ7の和音になります。すなわち嬰ヘ短調のⅠに向かって行くところです。そしてⅤのⅤ9の根音省略第1転回と進みⅤ7に進みⅠで解決します。

続く

 

 

 

 

第12回 バリオス「大聖堂Ⅱ」 2020年11月15日

弱起の次の1小節。 ロ短調のⅠの和音から始まり、5小節はⅠ。

6小節の3拍目は何でしょうか。シ♭、レ、ファ♮の和音です。

これは次の和音が平行調のニ長調の準固有和音のⅥの和音です。

???何を言っているか分かりませんという声が聞こえて来ます。

ニ長調の同主短調はニ短調ですね。ニ短調のⅥがシ♭、レ、ファになります。

それをニ長調から考えると準固有和音のⅥといいます。

そしてニ長調のⅠの第2転回に進みます。

7小節はベースのラがソに移りますが上の2音は掛留して遅れてド♯とミに移りソ、ド♯、ミの構成和音になります。

続く

 

 

 

第11回 バリオス「大聖堂Ⅱ」 2020年11月13日

今回よりバリオスの大聖堂Ⅱを分析してみましょう。

弱起の次の1小節。 ロ短調のⅠの和音から始まります。

2小節も同じくⅠ。

3小節はⅥですが平行調のニ長調Ⅳと考えニ長調のⅤ→Ⅰとなります。

4小節はニ長調のⅡ、このⅡをロ短調のⅣとみなし、次のミの♯は上のシとソの和音を考えるとこれは次のファ、ラ♯ド♯のロ短調Ⅴの和音に行くためのⅤのⅤ7の根音省略で第5音を下方変位した和音になります。

12回へ続く

 

 

 

第10回 カルリのアルペジオ 2020年11月11日

今回はカルリのハ長調のアルペジオを分析してみましょう。

カルリのアルペジオ.jpg

上の楽譜をご覧ください。

1小節目からⅠ、Ⅴ7の第2転回、Ⅴ7、Ⅰ。

2段目はⅥ、Ⅱ、Ⅰの第2転回、Ⅴ7、Ⅰとなります。

Ⅰの第2転回とⅤ7は二つ組み合わせでドミナントになります。

トニック、ドミナント、サブドミナントをTDSで表すと、

1小節目から4小節目まで、TDTとなり、その後はTSDTとなります。

 

第9回 カルカッシ25のエチュードよりOp.60-3 2020年11月7日

前回の問題は如何でしたか?

IMG_9326.JPG

レ♯・ラ・シ・ファナチュラルです。

下から順に並べますとシ・レ♯・ファ♮・ラですね。

これはⅤのⅤの和音で普通ならコードで言いますとB7になるところをファナチュラルにしていますので第5音を下方変位にした※♭和音になります。

その後の和音はⅤ7→Ⅰとなります。

 

第8回 カルカッシ25のエチュードよりOp.60-3 2020年10月27日

今回もポイントを考えてみましょう。

6小節目の音符を和声的に解いてみましょう。写真の通りです。

IMG_9324.JPG

 ラ♯とソとド♯、ファ♯はこの曲全体が倚音の進行パターンなので考えなくても良いでしょう。

この和音はⅤのⅤ9の準固有和音の根音省略となります。(ディミニッシュ)

次の小節がⅤ7になります。

次の写真の和音は何でしょうか。

IMG_9329.JPG

 これはⅡのⅤ7となります。次の小節はⅤ7と見ることが出来ますがⅡのⅤ7→Ⅱと行くのが普通です。

そう考えますと次の小節はいきなりⅤ7としないで低音のミは持続音なので無視してシとレがⅡの和音と解釈。次のラは倚音と考えても良いしⅡ7のラとも考えられます。3拍目は完全にⅤ7と考えると自然かもしれません。

次の写真です。その前の前の小節がⅤのⅤ9の根音省略(ディミニッシュ)でその次にⅥの和音となっています。実はここで平行調の嬰ヘ短調に一時転調しています。そして次の和音が下の写真です。

IMG_9325.JPG

写真セーハ7の和音は何でしょうか。嬰ヘ短調として考えますとⅣの第1転回です。

次のシシャープの和音は嬰ヘ短調のⅤの和音に行く前の和音です。

ⅤのⅤ7の根音省略で第5音を下方変位したものです。そしてセーハ9で嬰ヘ短調の属和音で半終止します。

ド♯レシミと4つの音からイ長調に戻ります。

次に最後から2小節目です。

レ♯、ラ、シ、ファ♮

これは3度づつ順に並べるとシ、レ♯、ファ♮、ラですね。

考えてみましょう。分かった方はメールくださいませ。

答えは次回にいたします。

IMG_9326.JPG

 

 

第7回 魔笛の主題による変奏曲/ソル 2020年10月26日

今回はテーマの一部分を考えてみましょう。

下の音符を和声的に解いてみましょう。

 

第7回 魔笛の主題による変奏曲/ソル 2020年10月26日

今回はテーマの一部分を考えてみましょう。

下の音符を和声的に解いてみましょう。

IMG_9323.JPG

 上の1小節目は借用和音です。次の小節がⅣですのでそのⅣのⅤ7すなわちミ、ソ♯、シ、レ♮となります。

Ⅳに行く前に少し盛り上がる借用和音です。

その後は終止形でⅡの第1転回→Ⅰの第2転回→Ⅴ7→Ⅰとなります。

下の音符は緊張感が高まるディミニッシュです。

IMG_9321.JPG

次の小節の和音がⅡの第1転回なのでその前の小節はディミニッシュ、すなわちⅡのⅤの9の第2転回の根音省略となります。

ディミニッシュは緊張度が高いので音量も出てⅡの和音で落ち着いて解決し、そのあとは先程と同じく終止形でⅡの第1転回→Ⅰの第2転回→Ⅴ7→Ⅰとなります。

 

 

第6回 マリア・ルイサ

 

イ短調の曲ですが後半は平行調のハ長調になっています。

1小節 ラシドミラシと音階で上向しますが和声で考えるとラドミがⅠになり、シは非和声音で経過音といいます。

次の1弦の8フレットのドまで一気に(1フレーズ)弾きます。 

2小節 Ⅰ

3小節 Ⅴ7

4小節 Ⅰ

5小節 Ⅰ

6小節 Ⅰ 1弦のシは経過音

7小節 借用和音でⅣのⅤとⅤ7

8小節 Ⅳ

9小節 Ⅳ

10小節 Ⅱの第1転回

11小節 Ⅳと3泊目はⅡの第1転回または経過音

12小節 Ⅰ Ⅰなのになぜ低音がミなのか。

これはⅠの第2転回でドミナント機能になります。

13小節 同じくⅠの第2転回で経過音のシがあります。

14小節 ⅤのⅤ7

15小節 同じくⅤのⅤ7と低音が2拍目のドになるところはⅤのⅤ9で根音省略

16小節 Ⅴで半終止

17小節~28小節は前述と同じ 

29小節 Ⅰの第2転回 すなわちドミナント

30小節 Ⅴ7

31小節 Ⅴ7

32小節 Ⅰ 完全終止

 

33小節 後半 ハ長調に転調 Ⅰ

34小節 和音はないがⅡのⅤ シのフラットは刺繍音

35小節 Ⅱ ソ→ファは倚音

36小節 Ⅱ ミとドは経過音

37小節 Ⅴ7 ミは非和声音 倚音として掛留

38小節 Ⅴ7 掛留したミは倚音なのでレになる

39小節 Ⅰの第1転回

40小節 ソの属音のみで3回 

41小節~43小節は前述と同じ

44小節 Ⅳと3泊目はⅡの第1転回

45小節 Ⅰの第1転回

46小節 Ⅰの第2転回とⅤの第3転回

47小節 ⅠとⅤ7

48小節 Ⅰ 完全終止

 

第5回 月光/ソルを和声分析してみましょう。

※文中での○○○については大変済みませんがご興味ある方はメールにてお尋ねください。

1小節 ロ短調のⅠから始まります。
Ⅰと属和音の交互。
7小節 3拍目のミの♯は経過音にも思われますがⅤのⅤ7の和音とも受け取れます。※ただし下方変位。
ⅤのⅤ7とは、属和音の属7和音という意味でここの場合属和音はファ♯、ラ♯、ド♯いわゆるF♯コードのことですが、更にその属和音と言うことで、ド♯、ミ♯、ソ♯、シ(コードのC♯7)のことです。 

しかし楽譜をよく見ますとミ♯、ソ、シとなっています。これは根音のド♯を省略し、第5音のソ♯を半音下げた○○○位でソルが好んで使う手法です。
8小節  属和音に行き主和音へ続く。
12小節 偽終止 属和音→Ⅵの和音へ行くことを偽終止といいます。

終止にはその他全終止(属和音→主和音)、半終止(属和音での句読点)
変終止(変わった終わり方という意味ではありません。下属和音→主和音)
以上の四種類あります。

13小節 Ⅱの和音の第1転回。
14~16小節 Ⅰの第2転回→属和音→主和音
Ⅰの第2転回と属和音の二つを合わせてドミナントといいます。 しよっちゅう使われるパターンですのでしっかりと覚えましょう。

リピート後は低音の属音を続けて変化していきます。
25小節 ⅣのⅤの和音です。Ⅳはコードで言えばはEm。Ⅴは属和音のことでコードで言うとEmの属和音はB7です。 

26小節 Ⅳの和音を平行調(ニ長調のこと)Ⅱの和音とみなし27小節 ニ長調のⅤの和音(A7)へ進み、ニ長調の主和音に行きますが、28小節低音をミとする♮ドミソの和音が出てきました。(コードで言うとConE)
一体どういうことでしょう?
これは○○○の六の和音といいます。 

○○○の和音というのはⅡの和音で根音をフラットにします。
イ短調ならシの♭レ、ファとします。
第1転回をしますのでここの場合レを低音にします。
ホ短調ならラを低音にします。

月光の場合はロ短調のⅡの和音はド♯、ミ、ソとなりますが根音のドを半音下げるとナチュラルのドになります。
従ってドミソとなり第1転回して低音をミにするわけです。
31小節 ⅤのⅤ9の根音省略。いわゆる減七の和音になります。

そしてⅤの和音に移ります。
41小節 Ⅰの第1転回から42小節はⅤのⅤ。43小節はⅤ7の和音。
44小節 偽終止。 

45小節 Ⅱの7の和音で第1転回。良い響きですね。 

46小節 Ⅰの第2転回と四六小節のⅤ7の和音。ドミナント進行です。

先に述べましたようにⅠの第2転回はトニックではなくドミナントの響きとしてⅤに進みます。そして主和音で曲が終了となります。

 

【和声学勉強会のご案内】お電話にてお申込みください。

 IMG_9009.JPG

 

日時/2020年10月25日(日)

はせべ楽器内 午前10時30分~12時

中野区中野2-29-15サンハイツ中野705

電話03-6382-8082

和声を勉強したい方が対象。

途中からご参加でも対応いたします。

参加費2000円。

 

 

第4回

セゴビア編ソルの20のエチュードより19番

前回の続き

 

9小節 ⅤのⅤ7の第3転回

10小節Ⅴの第1転回 9小節の第3転回のシ♭は限定進行音で10小節のラに行き解決してます。

11小節~12小節は9~10小節と同じ繰り返し。

実はこの辺りは5度上の属調、すなわちヘ長調に転調しかけています。

ですから9から12小節はヘ長調のⅤの第3転回とⅠの第1転回とみなすことが出来ます。

 

13小節以降はヘ長調として考えましょう。

ヘ長調のⅠの第1転回からⅠのオーギュメント。

14小節 ⅣとⅥ。

15小節 Ⅰの第1転回とⅤ7。

16小節 Ⅰの第1転回。

17小節 Ⅰの第1転回とⅠのオーギュメント。

18小節 ⅠとⅥの第1転回。

19小節 Ⅰの第2転回とⅤ7。

Ⅰの第2転回→Ⅴ(Ⅴ7)はⅠ(またはⅥ)などのトニックに向かいます。

20小節 へ長のⅠで解決。 

 

今日はここまでとします。

 

第3回

今回はギター小品曲集①/はせべ企画出版の曲以外のよく演奏される曲から考えたいと思います。

セゴビア編ソルの20のエチュードより19番

 

変ロ長調

和声進行が大変美しいアルペジオの曲です。

1小節はⅠ。

2小節はⅤ7の第1転回。

3小節はⅠとⅤのⅤ7の第2転回。

上のⅤのⅤはドッペルドミナントと呼びます。

4小節はⅤ。

5小節はⅣとⅤの第3転回して低音のミ♭を持続させます。

6小節はⅠの第1転回。前のミ♭は限定進行音なのでレに進行します。

7小節目はⅡ7とⅤ7。

8小節目はⅠ。

今回は時間がないためここまでにいたします。

 

 

第2回

2.アンダンティーノ/ジュリアーニ 曲集の6頁

 

1小節から16小節まで2声になっています。

また1小節~4小節は見事にホルン5度になっていて大変美しい響きで始まります。

それでは和音としてアナリーゼしてみましょう。

前回和音の転回の記号を書きませんでしたのでここより書いてみます。

2声でも和音として分析します。

1小節から順に書きます。

Ⅰの第1転回 Ⅴ ⅠⅤⅠ Ⅴ

2段目

Ⅳの第1転回、Ⅴの第1転回、Ⅵ Ⅱの第1転回、Ⅴ Ⅰ

3段目

ⅤⅠ Ⅴ ⅤⅠ Ⅴ

4段目

1ⅥのⅤ ⅥⅡの第1転回 Ⅰの第2転回Ⅴ Ⅰ

ここのⅠの第2転回→Ⅴは大変よく使われている終止型でこの2つを合わせてドミナントDと呼びます。

その他にトニックTとサブドミナントSとがありますがここでは詳細を省略いたします。

5段目

ここより1伴奏系の1声が内がわに加わります。

Ⅰの第1転回 Ⅴの第1転回 ⅠⅤの第2転回Ⅰ Ⅴの第2転回

6段目

Ⅴの第2転回、Ⅴの第1転回 Ⅰ、Ⅰの第1転回 Ⅱの第1転回、Ⅴの第2転回 Ⅰ

7段目

Ⅴの第1転回、Ⅰ Ⅴの第1転回 Ⅴの第1転回、Ⅴの第2転回、Ⅰ Ⅴの第2転回

8段目

Ⅰ、Ⅵの第2転回 Ⅵ、Ⅱの第1転回 Ⅰの第2転回Ⅴ Ⅰ 

 

以上となります。

 

始めに

曲はギター小品曲集①/はせべ企画出版に基づいて和声アナリーゼします。

  

IMG_6613.JPG

 

 

第1回

1.ワルツ/カルカッシ 曲集の5頁

この曲の1小節~2小節と4~5小節はとても良い響きですね。

どこかで聴いた楽器の音色に聴こえませんか?

そうですホルンですね。これはホルン5度といって上の旋律がドレミと上がったとき下の音が

ミソドとハモらせます。

その時下のソと上のレが完全5度の響きになっています、

それをホルン5度と呼んでいますがこの曲はソドレという旋律でミがありませんがホルン5度の

響きになります。

それでは和声分析して調べてみましょう。

1小節目から続けて和声記号を書きますと。

Ⅰ Ⅴ Ⅰ Ⅰ Ⅴ Ⅰ

リピート以降は

Ⅴ Ⅰ Ⅴ Ⅰ ⅡのⅤ7 Ⅱ Ⅴ Ⅰとなります。

2つ目のリピート以降は

平行調と言って、ハ長調ならイ短調という関係に転調します。

イ短調のⅠ Ⅴ Ⅴ7 Ⅰ Ⅰ Ⅴ Ⅴ7 Ⅰ

となりダ・カーポします。